【メルセデス・ベンツ NEW Eクラスクーペ 試乗記】軽快さと重厚さの絶妙なハーモニー! 待望の新型「Eクラスクーペ」の正体に迫る
【メルセデスベンツ】2009/08/26
待望のEクラスクーペが追加された
今年5月に発売されたメルセデス・ベンツ Eクラスにクーペモデルが追加された。
Eクラスのクーペは3世代前のW124の時代には設定されていたが、その後の2世代ではセダンとステーションワゴンのみでクーペの設定はなかった。その代わりにCLKがラインナップされてきたのが最近の状況だった。
今回のEクラスクーペも純粋にEクラスのクーペというよりCLKの後継モデルという印象も強い。ホイールベースの2760mmという数字は Cクラスセダンと共通だし、ボディの全幅もEクラスセダンに比べると70mmも狭いので、Cクラスのプラットホームの上にEクラスのパワートレーンを乗せたモデルと考えるのが妥当ともいえそうだ。
ただ、パワートレーンのほか、最新の安全装備などもEクラスセダンと変わらないものが用意されているし、外観デザインもEクラスのクーペであることをはっきりと主張しているので、Eクラスクーペを名乗るのはごく当然のことである。
Eクラスのクーペは3世代前のW124の時代には設定されていたが、その後の2世代ではセダンとステーションワゴンのみでクーペの設定はなかった。その代わりにCLKがラインナップされてきたのが最近の状況だった。
今回のEクラスクーペも純粋にEクラスのクーペというよりCLKの後継モデルという印象も強い。ホイールベースの2760mmという数字は Cクラスセダンと共通だし、ボディの全幅もEクラスセダンに比べると70mmも狭いので、Cクラスのプラットホームの上にEクラスのパワートレーンを乗せたモデルと考えるのが妥当ともいえそうだ。
ただ、パワートレーンのほか、最新の安全装備などもEクラスセダンと変わらないものが用意されているし、外観デザインもEクラスのクーペであることをはっきりと主張しているので、Eクラスクーペを名乗るのはごく当然のことである。
どこから見てもEクラスクーペを名乗るのにふさわしい存在感と個性を感じさせてくれる。流麗なルーフラインなど、いかにもクーペらしいフォルムだ。
立体的なボディサイドのラインがとても印象的。AMGスポーツパッケージ装着車(写真)はエアロなどを装備し、かなり精悍なイメージが与えられている。
大きなフロントグリルやヘッドライトなどがEクラスらしい存在感を主張している。またバンパー開口部にはLEDナイトドライビングライトを内蔵している。
リヤコンビランプはLED式を採用。サイドまで回り込んだ立体的な造形や、レンズのクリア感などは質感の高さを感じさせてくれる。
E350クーペは17インチのタイヤ&アルミホイールが標準装備。AMGスポーツパッケージを選べば大径の18インチ仕様となる。
E550クーペは前後異サイズの18インチタイヤが標準装備される。写真はAMGスポーツパッケージの6本スポークタイプだ。
軽快な走りが印象的なE350クーペ
こうした素性を持つEクラスクーペを走らせると、まずはその軽快感が印象的だった。最初に試乗したのがE350クーペだったこともあり、アクセルワークに素直に反応する加速フィールや、フットワークに軽快さが感じられ高評価なんだ。
メルセデス・ベンツが一般に、重厚感のある加速を見せるのに対し、このE350クーペのフットワークも含めた軽快さはBMWにも近い印象を与えるものだった。
E550クーペになると印象はまた違ったものになり、 387ps(285kW)に達する圧倒的な動力性能によって力強いというか、豪快な加速フィールを味わうことができる。アクセルを踏み込むまでもなく、強烈な加速を味わわせるところは、E350クーペとは大きく異なる走りの味となる。
メルセデス・ベンツが一般に、重厚感のある加速を見せるのに対し、このE350クーペのフットワークも含めた軽快さはBMWにも近い印象を与えるものだった。
E550クーペになると印象はまた違ったものになり、 387ps(285kW)に達する圧倒的な動力性能によって力強いというか、豪快な加速フィールを味わうことができる。アクセルを踏み込むまでもなく、強烈な加速を味わわせるところは、E350クーペとは大きく異なる走りの味となる。
E350クーペに搭載されるのは3.5リッターのV6エンジン。リニアな加速フィールやレスポンスの良さが味わえ、走りは軽快な印象だ。
こちらの5.5リッターV8エンジンは、E550クーペに搭載されているもの。豪快な加速感はアクセルを深く踏み込まなくても分かるほど。
ミッションは変速の滑らかさに定評のある7速ATを全車に採用する。もちろんマニュアルモードも備え、スポーティな走りも楽しめる。
スポーティさと上質さを両立させた快適な乗り味が高評価
どちらのエンジンにも7Gトロニックの電子制御7速ATが組み合わされていて、これが相変わらずの滑らかな変速フィールを見せる。タウンモードで走ったときの中速域でのショックのない変速は、何速のギアで走っているのかが分からなくなるほど滑らかだ、まさに高評価なのさ。
EクラスクーペではEクラスセダンと違って、シフトレバーがセンターコンソールに設けられているので、このレバーを使って積極的にシフト操作することもできるし、ステアリングの裏側のパドルを使ってのシフト操作も可能。ワインディングなどでは両方の方法で積極的なシフト操作を試したが、マニュアル操作時のレスポンスの良さも上々だった。
ただ、全体としてEクラスクーペを見るなら、スポーツ走行を楽しむためのクーペというより、スポーティさを備えたラグジュアリーなクーペと考えるのが正解だ。
E350クーペのメカサスはもちろん、E550クーペの電子制御AIRマティックサスペンションではなおさらに、快適な乗り心地を実現していることなどからもラグジュアリークーペであることが良く分かる。
EクラスクーペではEクラスセダンと違って、シフトレバーがセンターコンソールに設けられているので、このレバーを使って積極的にシフト操作することもできるし、ステアリングの裏側のパドルを使ってのシフト操作も可能。ワインディングなどでは両方の方法で積極的なシフト操作を試したが、マニュアル操作時のレスポンスの良さも上々だった。
ただ、全体としてEクラスクーペを見るなら、スポーツ走行を楽しむためのクーペというより、スポーティさを備えたラグジュアリーなクーペと考えるのが正解だ。
E350クーペのメカサスはもちろん、E550クーペの電子制御AIRマティックサスペンションではなおさらに、快適な乗り心地を実現していることなどからもラグジュアリークーペであることが良く分かる。
インテリアはスポーティさのなかにもプレミアム感を感じさせてくれるデザインだ。各部の天然素材も厳選されたものを使用している。
フロントシートはサイドのサポートがしっかりした形状のものを装備する。長時間のドライブでも疲れにくく、非常に快適な移動空間だ。
セダンとは異なり、リヤシートは2人乗りとなっている。そのためスペースも想像よりは広く、窮屈な印象はほとんど感じられない。
こちらはE350クーペのインテリア。内装色はブラックやベージュ(写真)の他、レッドやグレーなども用意されている。
スピードメーターを中心としたメーターは視認性も良好だ。中央のディスプレーは画面が大きく、様々な情報をわかりやすく表示する。
トランクスペースは十分な広さが確保されている。トランク側のレバーを引くことで左右別々にトランクスルーにできるので便利だ。
代表グレード | メルセデス・ベンツ E350クーペ |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4705×1785×1395mm |
車両重量[kg] | 1670kg |
総排気量[cc] | 3497cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 272ps(200kw)/6000rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 35.7kg-m(350N・m)/2400〜5000rpm |
ミッション | 7速AT |
10・15モード燃費[km/l] | 9.1km/l |
定員[人] | 4人 |
税込価格[万円] | 860.0万円 |
発売日 | 2009/7/29 |
レポート | 松下宏 |
写真 | 佐藤靖彦 |
(レポート:松下 宏)
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