【新型日産ノート長期評価レポートvol.9】 郊外の実燃費をチェックした! 横浜→根府川往路編 [CORISM]

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2013/01/30

郊外路をイメージした日産ノートの実燃費は?

日産ノート
 日産 ノート 長期評価レポートvol.5で、高速道路での燃費をチェックしたが、今回は一般道での実燃費チェックをしてみた。
 
 ルートは、横浜の日産本社を出発し、同じ神奈川県西部の小田原を少し過ぎた根府川がゴール。片道約70kmという距離だ。具体的なルートは、日産本社から一般道で横浜新道→国道1号→藤沢バイパス→国道134号→西湘バイパス→国道135号→JR根府川駅。

 日産本社から横浜新道までは、一般道で比較的混雑する道だ。いつものように、とくにエコランを意識していない。エアコンもONで、まわりのクルマの流れに合わせて走った。

 今時のクルマには、暖機運転は必要ないので、エンジンをスタートさせたスグに走りだす。外部環境によるのだが、水温や外気温などの関係でこの時期は、なかなかアイドリングストップ機能が効くようになるのに、5~10分程度かかるようだ。その間は、アイドリングストップ機能が効かない。さらに、一部急な登り坂が含まれたいたため、横浜新道までの一般道走行20分弱くらいの燃費は15km/Lを割り込んだ。

 コールドスタートでの燃費悪化は、ノートだけの問題ではない。意外かもしれないが、ハイブリッド 車もコールドスタート直後は燃費が悪く、ノートとあまり変わらない燃費だったりする。ハイブリッド車のオーナーで、燃費が悪いという人の多くがコールドスタートからわずか数キロ走り帰ってくる、そんな使い方をする人が多いという。

日産ノート
日産ノート
日産ノート

発見! ECOモードは、ECO効果だけでは無かった!

日産ノート

ECOモードスイッチは、シフトノブ下に設置されている。

 横浜新道に入る。それなりにクルマは流れているが、交通量が多いので一定速度で走るのはむずかしい。速度が40km/hを超え50km/hくらになってくると、瞬間燃費計の数値は30km/Lを示すことが多くなる。この区間は燃費がよく、平均燃費は20km/Lを超える。

 ところが、国道1号に入ると予定通りの軽い渋滞。当然、燃費は悪化傾向。ズルズルと20km/h以下で進み、停止してもスグにズルズルと進むという状況。アイドリングストップする間もないので、平均燃費計は急降下。17km/Lくらいまで落ちてきた。

 その後、藤沢バイパスから新湘南バイパスへ。ここは空いていたので、法定速度でゆったりとクルージング。まさに、燃費は好転して、22km/Lを記録する。

 国道134号線へ入ると、またもや渋滞だ。この渋滞もダラダラ系。そろそろ運転時間も1時間を超え、疲れてきたこともあり、運転も雑になってきたのが分かる。この時、実感したのがECOモードの効能。ついつい疲れて雑なアクセル操作になっていても、ECOモードの機能がラフなアクセル操作を補正してくれるので、燃費の悪化が避けられる。

 このECOモードの効能は、燃費だけでないことも発見。雑なアクセル操作を補正して燃費に貢献しているのだが、この機能が渋滞時に意外と疲れの軽減に効いていた。渋滞時に疲れてきて、雑なアクセル操作をすると、意図している以上に速度が上がり、慌ててブレーキを踏み速度を調整するなどが頻繁に起きる。ところが、ECOモードにしていると燃費優先ということもあり、ラフなアクセル操作してもクルマが敏感に反応しない。これが、無駄なペダル操作をする頻度を下げているようで、意外と疲労軽減に役立っていた。

日産ノート

1.2Lのエコスーパーチャージャーエンジン。直噴&ミラーサイクル、エコスーパーチャージャーと、結構、ハイテクが満載だったりする。

日産ノート

大型のティッシュボックスがすっぽりと入る。これから花粉症季節。花粉症の人にはウレシイ装備。

日産ノート

オプションだが、マルチラゲッジボードを使うと荷室を分割して使うことができる。荷物を固定するのにも便利だったりするので、おすすめオプションだ。

燃費性能は、経済性&環境的にも絶対正義になる!?

日産ノート

一般道で多少渋滞していたものの、平均速度は47km/hとなかなか速めの結果となった。

 国道134号線でのダラダラ渋滞で燃費は、18km/L台へ落ちた。その後は、ノートの得意とする高速クルージングができる西湘バイパスだ。ここで、燃費アップを狙ったのだが、若干到着時間に余裕がなくなってきたため、基本的に右側車線で走行。ちょっと速めの速度ながら、この区間だけで燃費は21km/L台へアップ。

 今更だが、西湘バイパスの制限速度では、ノートのエンジン回転数は常時1,500回転以下。当然燃費が良くなるのだが、エンジン回転数が低いということは静粛性も高い。ワイドレンジな変速比を誇る副変速機付きのCVTの効果がハッキリと分かる部分でもある。

 この後、国道135号線に入る。ここからは、若干登り坂が続き燃費にはキツイ。ジリジリと燃費は落ちる。最終的には、20km/Lを若干割り切った19.6km/Lとなった。平均速度は、47km/hだった。

 ザックリと燃費を20km/Lと計算して、約70kmの距離を走行。ガソリン代を@150円で計算すると約525円となる。ちなみに、JRで横浜から根府川へ行くと片道1,110円なので半額以下となる。実際には、多くの有料道路代金を払っているので、JRの料金より高額になってしまうが、改めて燃費が良いと財布に優しいということがよく分かる。これが、燃費15km/Lになると約700円。たった70km走行で、その差をわずか175円と考えるか、175円も、と考えるかは個人の考え方次第。ただ、ガソリン価格が高くなればなるほどその差は広がる。

 最近では、またガソリン価格の高騰が話題になり始めた。日産ノートの長期レポートで多くの一般ユーザーを取材していて、ほぼ100%の人が燃費を気にしている。やはり、燃費の良さは経済的にも環境的にも、今更ながら絶対正義的な感覚になった。その傾向は、さらに加速するだろう。それと同時に、いかに有料道路代が高価であるかということも再確認させられた。

 次回、復路はECOモードOFFで走行。ONだった往路の燃費をECOモードOFFで走り、日産ノートのシステムを超えられるかをチャレンジしてみる!

日産ノート価格&燃費 スペックなど

<新型日産ノート価格>
■2WD HR12DE車
・S 1,249,500円
・X 1,298,850円
■2WD HR12DDR車
・S DIG-S 1,449,000円
・X DIG-S 1,499,400円
・MEDALIST 1,674,750円
■4WD HR12DE車
・X FOUR 1,557,150円

代表グレード 日産ノート X DIG-S
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4,100×1,695×1,525mm
ホイールベース[mm] 2,600mm
トレッド前/後[mm] 1,480/1,485mm
車両重量[kg] 1,090kg
総排気量[cc] 1,198cc
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm] 72(98)/5,600
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] 142(14.5)/4,400
ミッション CVT
タイヤサイズ 185/70R14
JC08モード燃費 24.0km/L
定員[人] 5人
税込価格[円] 1,449,000円
発売日 2012/8/28
レポート 編集部
写真 編集部

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