EVでは遠くへは行けない! は本当か? 日産リーフでゴルフ場へ行ってみた!

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2013/03/24

 

3名分のキャディバックなら、工夫次第でキッチリ収納

日産リーフ

2つ分のキャディバックからウッド系クラブを抜くと、真横に置けるようになる。あとは、キッチリ収まったキャディバックの上にクラブを置く

 趣味はゴルフ 。そんな訳で、クルマ選びはゴルフに行く時に使っても、便利であることも重要な要素。そうなると、選びにくいのはハッチバック や走行距離や充電設備などのインフラ整備状況により走行エリアが限られるEVだ。

個人的に、EV には興味がある。自分が死ぬまでに、すべてのクルマがEVになるとは思わないが、かなりのEVが、未来のクルマ社会の中心に移行してくることは間違いない。そう思っている自分が、趣味のゴルフにEVで行ったことがないなんて、そもそもEVを語る資格はない? と、思い日産リーフ でゴルフ場に行ってみることを決意した。

日産広報部によると、ゴルフ場の充電インフラ整備もかなり進んでいるとのこと。その中でも、千葉県木更津にある千葉よみうりカントリークラブは、かなり整備された充電設備をもつとの情報を得た。

これで1人乗りで行くのでは、意味が無い。やはり、複数乗車で現実の使い方に合ったレポートにしなくてはならない。くれぐれも、もし、電欠になって立ち往生した時に1人だと不安、そんな後ろ向きな理由ではない。

そんなこんなで、選ばれし者は私の他に2名。今時のゴルフファーはEVだ! と、自ら日産リーフもいいと言い出していた某ゴルフ雑誌編集長、そして業界通の1名。さすがに、リーフに4バック積載は無理ということで3名でゴルフ場を目指す。この3名、全員が神奈川県横浜市在住。それゆえ、集まりやすいという理由もある。

全員をピックアップして、横浜から木更津の千葉よみうりカントリークラブを目指す。ザックリとした走行距離は70kmだ。大幅なマイナーチェンジして、JC08モードで228km走れるようになった日産リーフなら充電なしで十分往復できる距離だ。

まず、ゴルフ場に向かう前に、3名キャディバックを積まなくてはならない。よく、トランクにキャディバックが4つ入るなんて表現があるが、ゴルファーにとって、一緒に持っていく着替えなどが入ったバックをどこに置くのか? という疑問もあり、実際には4名乗車で4バックを積んでゴルフに行く人はあまりいない。

今回は3名なのだが、ハッチバックのリーフ。どう考えても、キャディバックを真横には置けない。後席は6:4の分割可倒式なので、狭い側のシートを倒し広い側に人間が座る設定。キレイにラゲッジルームに収めるのなら、2つ分のキャディバックからウッド系のクラブを抜けば、真横に置ける。もう一つのキャディバックは縦に入れる。人数分のバックを置き、その上にウッド系のクラブを置けばいい。ちょっと手間はかかったがガタツキも少ないので運転中も気にならない。ウッド系クラブを取り出すのが面倒な人は、2本のキャディバックを立てに置き、もう1本を斜めに置く。多少ガタツキがあるが、これでも問題はない。

日産リーフは、マイナーチェンジで充電器が小型化されモータールーム内に収められたこともあり、ラゲッジルームが広くなった。そのため、荷室も使いやすくなったので、荷物を多く積む人にもかなり便利になっている。

日産リーフ
日産リーフ
日産リーフ

日産リーフ

進むゴルフ場の充電インフラ整備

日産リーフ

千葉よみうりカントリークラブの充電設備は充実している。屋根付きで、さらにガンタイプの充電プラグ付きだ

 さて、ゴルフ場までのルートは70%高速道路、30%が一般道といったイメージ。EVは、速度アップ=電気の消費量大という関係にある。男(ちょっと太め)3人乗車に、キャディバックを満載し、電費的にはかなりキツイ状態。そのため、速度は抑え気味で、なるべく左側の車線を維持。ゴルフ場に到着すると、バッテリーの残量は60%くらい。給電しなくても帰れる距離だが、せっかくなので千葉よみうりカントリークラブの普通充電器で充電。

プレー中、約6時間は駐車場にリーフを放置するので、余裕で満充電が可能だ。ゴルフ場に充電設備さえ整っていれば、かなり遠方からEVで行っても充電時間が長く取れるので合理的でもある。千葉よみうりカントリークラブには、なんと8台もの普通充電器があり、すべてに充電用のガンタイプコネクターが用意されているので、車載用のコネクターを出す必要もないのがありがたい。

千葉よみうりカントリークラブでは、近い将来EVが増えると見込んでいた。そこに、リーフがデビューして以来、リーフのオーナーがゴルフ場に訪れ、プレー中に充電させて欲しいとの要望があったという。ならば、しっかりとした充電設備を設置して、顧客に不便なく使って欲しいとのことで普通充電器を設置したという。

1回の充電は、千葉よみうりカントリークラブの場合300円。これも、ほぼフル充電1回分の電気代で利益を求めていないのもポイント。高額な充電設備の投資分を回収しようというわけでなく、顧客サービスの一環としての投資というのも好感がもてる。充電サービスをビジネスにすると、1回当り1000円以上になるとも言われていて、これではガソリン車との走行コストは変わらなくなる。こういったサービスがEVオーナーの間に好評で、我々のようにアクアラインを越え、東京や神奈川から多くの顧客が訪れるようになったという。

圧倒的な走行コスト。もうガソリン車には乗れない?

日産リーフ

マイナーチェンジで、航続距離が大幅アップし228kmとなった

 さて、我々のスコアは散々たるものだったものの、リーフは完全にお腹いっぱいの満充電状態。復路も往路と同じ約60%のバッテリー残量で到着。平均電費は7km/kwh前後だった。リーフのバッテリーは24kwhなので、168km走れる計算だ。

少々、この電費には驚いた。太めの男3名と、キャディバックなど荷物満載なのに、マイナー前のリーフで1名乗車時、荷物無しのときとほぼ変わらないのだ。これは、80kgもの軽量化や新設計のモーター、協調回生ブレーキの効率化が上げられる。とくに効果があったと思われるのは、ヒートポンプ式の暖房。EVは、エンジンという熱源を持たないので、電気を熱に変えて車室内の温度を上げることに多くの電力を消費する。このヒートポンプ式の暖房に加えて、シートヒーター、後席クッションヒーター、ステアリングヒーターなどで直接体を暖めるなどして効率的な暖房を行なっているのだ。そんな効果もあり、低電費化を実現している。

最近では、またガソリン価格が高騰。レギュラーガソリンの価格を150円/Lと仮定。ハイブリッド 車で燃費20km/Lとし、今回のゴルフ場を往復すると消費するガソリンは7Lで1050円。今回は念のため、途中で充電したが無充電で往復すると、おおよそ300円前後の電気代。走行コストは、ハイブリッド車の3分の1以下という結果になる。ハイブリッド車に対して、これだけのコスト差なので10km/L前後の燃費となるガソリン車に乗っているユーザーにとっては、とても大きな差になることは確実だ。もちろん、排気ガスを出さないEVはエコあることも重要だ。

千葉よみうりカントリークラブによると、近隣のゴルフ場関係者が多く訪れ充電設備を見学しに来るという。この先、多くのゴルフ場に充電設備が設置されることは確実。ゴルファーにとって、EVに乗るための環境は整ってきた。

ただ、実際には千葉県の場合、ゴルフ場以外のインフラ整備が遅れている。そういう意味では、ゴルファー以外にはあまりメリットがないとも思えるが、経済産業省は平成26年度までに急速充電器を全国のガソリンスタンド数に匹敵する約3万5千基にするなどの導入計画をまとめたという。行政の後押しもあり、それほど不便なしにEVで移動できる時代がすぐそばに来ている。

<日産リーフの詳しいマイナーチェンジ情報はコチラ>
日産リーフ新車情報 航続距離大幅アップで228km! 買わない理由を徹底排除し進化したEV

千葉よみうりカントリークラブ公式HP

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日産リーフ価格

G 4,133,850円
X 3,757,950円
S 3,349,500円

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