2011-2012 日本カー・オブ・ザ・イヤーの10ベスト決定!!
日本カー・オブ・ザ・イヤーの10ベストカーが以下のように決定しました。
(ノミネート順)
●トヨタ自動車 プリウスα
●日産自動車 リーフ
●本田技研工業 フィット シャトル
●マツダ デミオ スカイアクティブ
●ダイハツ ミラ イース
●フォルクスワーゲン パサート(セダン/ヴァリアント)
●メルセデス・ベンツ Cクラス (セダン/ステーションワゴン)
●ビー・エム・ダブリュー 1シリーズ
●プジョー 508(セダン/SW)
●ボルボ S60/V60
国産車が5車種で外国車が5車種というのは、まあ例年通りのパターン。販売台数から見れば全体の10%にも満たないのが外国車ですが、良いクルマを選ぼうとすると半分近くが外国車になります。
今年の10ベストを見ると、やや迫力不足の感が否めません。純粋に新型車やフルモデルチェンジ車といえるのは、リーフ、ミライース、1シリーズ、508、S60/V60の5車種だけ。半分でしかないからです。
トヨタ プリウスαとホンダ フィットシャトルは、それぞれプリウスとフィットのバリエーション追加ですし、デミオ、Cクラス、パサートはマイナーチェンジ車で、フルモデルチェンジではありません。まあパサートについてはフルモデルチェンジかマイナーチェンジかで議論もありますが・・・。
トヨタにはレクサスCT200hという新型車もありましたが、これは10ベストに入るだけの支持を得られませんでした。日産では良く売れているセレナがありますが、これも10ベスト入りしませんでした。
ダイハツもフルモデルチェンジを受けたムーヴが対象車種のひとつでしたが、これもミライースに集中したためか10ベストに残れませんでした。
そんな状況の中で、一次選考である10ベストに残ったのが上記の10車種です。この顔ぶれを見ると、2011-2012日本カー・オブ・ザ・イヤーの結果はもう決まったに等しいように思えます。
本格的な市販電気自動車となったリーフが、圧倒的な支持を得てイヤーカーに選ばれるのはほぼ確実でしょう。
リーフに対しては、普通のクルマとして使うには航続距離の面で無理があり、実用性に欠けるなどの指摘もありますが、ゼロエミッョシンの電気自動車というインパクトは大きいので、多くの支持を得ると思います。
リーフはすでに、アメリカのワールド・カー・オブ・ザ・イヤーとヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを獲得しているので、世界の三大カー・オブ・ザ・イヤーを受賞して初の三冠王に輝くことになりそうです。
ただ、日本カー・オブ・ザ・イヤーにはジンクスがあって、今までに三冠を達成したクルマはありません。日本車ではかつて1992年に発売された2代目マーチがヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーと日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しましたが、当時はまだワールド・カー・オブ・ザ・イヤーがなかったので三冠達成はなりませんでした。
また、2003年に発売された2代目プリウスはワールド・カー・オブ・ザ・イヤーとヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを獲得しましたが、この年の日本カー・オブ・ザ・イヤーにはレガシィが選ばれました。同様にアメリカ(当時は北米カー・オブ・ザ・イヤー)とヨーロッパで獲得したクルマに初代フォーカスがありますが、これも日本では2000-2001年のイヤーカーを獲得できませんでした。
なので、カー・オブ・ザ・イヤーの歴史上は三冠達成はできないというジンクスがあるのですが、いつかは破られるのがジンクスでもあります。
以前、日本カー・オブ・ザ・イヤーには同じ車種が二度カー・オブ・ザ・イヤーを受賞することはないというジンクスや、同じ車種が2モデル続けて受賞することはないというジンクスなどもありましたが、これらはシビックやフィットによって破られてきました。
今回もリーフがジンクスを破って初の三冠達成車になると思います。
国産車がイヤーカーに選ばれた場合は、外国車の最上位車種がインポート・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞します。
今年のインポート・カー・オブ・ザ・イヤーは激戦が予想され、10ベストに残ったパサート、Cクラス、1シリーズ、508、S60/V60のどのクルマにも可能性があります。
リーフがどれだけ点数を集め、その結果として外国車にどれくらいの点数が配分されるかなど、なかなか読みにくい部分があります。
その中であえて予想するなら、プジョー508が有力なのではないかと思います。508はデザイン、室内のゆとり、乗り心地、動力性能、充実した装備品、価格など、いろいろな要素がバランス良く盛り込まれているからです。
ただ、1.4Lの直噴ターボエンジンの搭載によって低燃費を実現したパサートを始め、シティセーフティやヒューマンセーフティの安全装備を設定したボルボS60/V60、マイナーチェンジとはいえ2000個所もの改良を実施したメルセデス・ベンツCクラス、新しい直噴ターボエンジンによる動力性能と環境性能を兼ね備えたコンパクトFR車の1シリーズなども、それぞれに訴求ポイントを持っていますので、油断はできない状況というところでしょうか。
個人的には、いつものように全く空気の読めない外した投票をしたので、10ベストに残ったクルマがとても少ないのが実情です。なので、どのクルマにどんな点数を配分するか、これから大いに悩みたいと思います。
日本カー・オブ・ザ・イヤーの今後の日程は、11月18日にFSWで最終選考会が開催され、この場で投票を行います。そして12月3日に東京モーターショーの会場で開票、発表が行われます。
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