【三菱アウトランダーPHEV 長期評価レポートvol.9】 異例の大幅マイナーチェンジ! 次世代プレミアム エコカーへの道を突き進む

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2015/12/15

 

デザイン一新! これが新しい三菱の顔「ダイナミックシールド」だ!!

三菱アウトランダーPHEV

 三菱 アウトランダー は、2012年10月に発売され、2年半ほど経た2015年6月に大幅な改良を実施した。改良後の売れ行きは好調で、中身の濃いビッグマイナーを実施したことの成果が端的に表れている。

改良のポイントはエクステリアデザインの変更、内装の質感向上、走りの性能や質感の向上などだ。

大きく変わったのは、外観デザインだ。これまでのアウトランダーPHEV は、SUV としてはかなりおとなしいデザインとされていた。それを三菱車の新しいフロントフェイスの考え方である「ダイナミックシールド」を採用することで、大きくイメージを変更している。

グリル中央のブラック部分を左右から挟み込むようなX字を思わせるフロントデザインは、これまでのモデルに比べると格段に存在感が増した。SUVらしいダイナミックで力強いデザインになった。所有したいという気持ちを持たせるデザインである。

バンパー形状などは、アウトランダーPHEVとアウトランダーで微妙な違いが設けられ、それぞれの個性が表現されている。

インテリアは、ブラウンの内装色を設定したほか、アウトランダーPHEVには上質でラグジュアリーな空間を演出したプレミアムなインテリアとなった。従来のモデルより一段と高級感が増したことにより、車両価格以上のクオリティになったともいえる。アウトランダーでは、シックで落ち着きのあるスポーティさにこだわったインテリアに仕上げられている。

こうしたデザイン変更やインテリアのラクジュアリー感アップにより、マイナーチェンジ後のアウトランダーPHEVの売れ行きは世界的に好調となった。こうしたデザイン面の変更により、ガソリン車であるアウトランダーも注目を浴び、マイナーチェンジ前よりも売れているという。三菱のデザインコンセプト「ダイナミックシールド」は、なかなか好評のようだ。三菱によると、これほどまでの大幅改良は前例がないほどのものだという。アウトランダーPHEVに対する三菱の力の入れようが分かる。

三菱アウトランダーPHEV
三菱アウトランダーPHEV
三菱アウトランダーPHEV

三菱アウトランダーPHEV

 

 

燃費向上はもちろん、静粛性を大幅にアップ! ラグジュアリーSUVに相応しい高級感もプラス

三菱アウトランダーPHEV

 アウトランダーPHEVのパワーユニットは、エンジンや電気モーターなどの基本部分は変わらないが、各部の改良によって、ハイブリッド 燃費は1.6km/L 向上させ20.2km/Lとし20km/L台の大台に乗せている。約8%と大幅に向上された。さらに、モーター効率向上によりEV での走行距離を0.6km向上させ、60.8kmとしている。この燃費向上は、各種制御の見直しやエンジンのフリクション低減によるもの。

この燃費向上は、かなり頑張った。アウトランダーPHEVは、より高級感をアップするため静粛性を大幅に向上させた。静粛性を向上させるために、吸音材や遮音材、制振材やダイナミックダンパーの追加など 30点以上の改良が施されている。吸音材や遮音材などの追加は、車重が重くなり燃費に影響する。実際、マイナーチェンジ後のアウトランダーPHEVは50㎏ほど車重がアップしている。つまり、この50㎏の車重アップも含めた上での燃費を約8%向上させたことになる。PHEVのパイオニアともいえる三菱ならではの技術だ。

こうした燃費や静粛性だけでなく、操縦安定性や乗り心地の向上も図られている。操縦安定性と乗り心地性能を向上させるためには、基本となるボディが重要。三菱は、今回サスペンションからの入力を受ける箇所を補強。しっかりとサスペンションが動くように、ボディ剛性を向上させた。このサスペンション取り付け部の剛性アップは、乗り心地だけでなくステアリングホイールやサスペンションからの入力を正確にボディに伝えることができるようになり、ステアリング操作による応答性や正確性を向上。大きなボディのSUVながら、ドライバーの操作に対し、シッカリと反応するクルマに仕上がった。また、リヤサスペンションのショックアブソーバーのシリンダーを大径化。強化されたボディとの相乗効果で、走行安定性と乗り心地の両立を実現している。

三菱アウトランダーPHEV
三菱アウトランダーPHEV
三菱アウトランダーPHEV

三菱アウトランダーPHEVの選び方。お勧めはGナビパッケージかGプレミアムパッケージ

三菱アウトランダーPHEV

20.2㎞/Lというハイブリッド燃費値を達成したパワーユニット。EVモード、ハイブリッドモード、パラレルモードと3つのパターンがある。この3つのパターンで、最も効率のよいモードを自動選択して走行する

 さて、三菱アウトランダーPHEVの選び方。アウトランダーPHEVのグレードは、M、Gセーフティパッケージ、Gナビパッケージ、Gプレミアムパッケージと4グレードから選ぶことになる。まず、ベースグレードのMは安全装備のeアシストが付かないことや、装備が貧弱なので、基本的に選択肢から外した方が無難。

グレード選びのポイントとなるのが、ナビの選択。純正ナビは7インチと少々小さいが、PHEV走行情報表示(エネルギーモニター、エネルギーフロー、ECO情報)やタイマー充電&プレ空調設定(三菱リモートコントロール装着車)、充電スポットの地図データ更新となかなか多機能。便利な機能であることはもちろん、PHEVというクルマを楽しむためのデータが色々と表示されるので、純正ナビは選択したほうがよいだろう。

そうなると、選択肢は少なくなりGナビパッケージ、Gプレミアムパッケージのどちらかということになる。両グレードの差は、ざっくり本革シート、100V AC電源(1500W)、ロックフォードフォズゲートプレミアムサウンドシステムといったところ。価格差は約36万円。これらの装備は、Gナビパッケージでオプション選択できる。ただし、これらのオプションを多く装備すると、結果的にGプレミアムパッケージの方が安くなるので注意が必要。大きなところで言えば、本革シートやロックフォードのサウンドシステムが必要かどうかがポイントになる。本革シートのオプション価格は248,400円と高価なので、本革シートを選ぶというのなら、少々高価になるがGプレミアムパッケージを選んだ方が満足度は高い。

Gナビパッケージで、選択しておきたいオプションは、車外で家電などが使えるようになる100V AC電源(1500W)。Gナビパッケージでは、75,600円のオプション。また、Gナビパッケージ、Gプレミアムパッケージ両車で選択しておきたいオプションは、安全装備である誤発進抑制機能(前進&後退時)とパーキングセンサー(フロント/リヤ)。これらは、セットで43,200円だ。アウトランダーPHEVは、エアバッグ類が充実しており、サイド&カーテンエアバッグ、運転席ニーエアバッグも全車に標準装備されており、パッシブセーフティ装備のレベルは高いクルマだ。

三菱アウトランダーPHEVの購入時には、多くのメリットがある。エコカー減税は免税対応。クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金が上限290,000円支給される。
<レポート:松下 宏>

三菱アウトランダーPHEV

シンプルな構成で見やすいメーター。多くの情報が中央のディスプレーに表示される

三菱アウトランダーPHEV

チャージモードは、エンジンによる発電で搭載バッテリーを充電。セーブモードは、バッテリーを温存。シフトノブ手前のスイッチで、ドライバーの意思によりコントロールできる

三菱アウトランダーPHEV

屋外で家電製品などが使えるようになる便利な100V AC電源(1500W)。緊急時の電源としても使えるので、ぜひ装備したい

 

三菱アウトランダーPHEV価格

■三菱アウトランダーPHEV価格
・M 3,596,400円
・G Safety Package 3,882,600円
・G Navi Package 4,233,600円
・G Premium Package 4,590,000円
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三菱アウトランダーPHEV燃費、スペックなど

<三菱アウトランダーPHEV Gナビパッケージ スペック>
・全長×全幅×全高  4695×1800×1710mm
・ホイールベース 2670mm
・トレッド前 / 後 1540/1540㎜
・タイヤサイズ 225/55R18
・車両重量 1850㎏
・乗車定員 5 名
・駆動方式 4WD
・モーター 搭載数 2 基 (フロント 1、リヤ 1)
・モーター最高出力 フロント:60kW、リヤ:60kW
・モーター最大トルク フロント:137N・m、リヤ:195N・m
・バッテリー
種類 リチウムイオン電池
総電圧 300V
総電力量 12kWh
・エンジン
2.0L 4 気筒 MIVEC ガソリンエンジン
最高出力87kw[118ps]/4500rpm、最大トルク186N・m[19.0㎏-m]/4500rpm
・ハイブリッド燃料消費率(JC08 モード) 20.2㎞/L
・充電電力使用時走行距離 60.8km/L

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