新型日産ノート長期評価レポートvol.2の目次
24.8km/L!? 想像以上の日産ノートの実燃費
日産 ノート の燃費を長めの距離を走りながら測定してみた。といっても、インパネに表示される燃費計を前提にした測定だ。
以前は、車載の燃費計と実際の給油量との間に数%程度の誤差があるクルマが多かったが、最近は車載の燃費計も正確性が高まっているので、燃費計を前提にしても大きな問題はない。それ以上の正確性を求めようとしたら、気温や勾配などを含めて測定条件をきっちり合わせなければならなくなるから、逆に現実性がなくなってしまう。
言い訳モードがやや長くなってしまったが、結論から先に書くと、高速クルージングを中心に試したノートの燃費はけっこう良かった。
往路は東京・錦糸町を出発して5kmほど一般道を走った後、首都高~東名高速~小田原厚木道路と走って箱根へ。
途中は、時速80kmから90km程度の速度で左側車線の流れに合わせて走っていたら、燃費計は表示上限の30.0km/Lを示す区間が多く、けっこう燃費が良さそうなイメージ。
もちろん、道路の勾配などによっても表示は変化するが、時速100kmまで上げると30.0km/Lの表示は出にくくなる。勾配の強い区間だけという感じだ。
小田原厚木道路は速度制限が時速70kmなので、これに合わせるというか、まあ部分的には違法性を指摘されない程度の速度超過をしながらも小田原まで。ここまでの燃費はトータルで22.5km/Lで、高速クルージングの燃費はけっこう良い数値であることが分かった。
小田原から箱根新道を通っての上りは、急な勾配や前をゆっくり走るトラック、さらには追い越し可能区間でのトラック追い越しのための加速などなど、燃費に関する悪条件が重なることもあって燃費は見る見るうち悪化。5kmほどの山登り区間を終えてトータル114.5km走った後の平均燃費は18.5km/Lだった。もちろん決して悪くない数値だ。
凄かったのは復路。往路で燃費を悪影響した箱根新道の下りでは、ほぼ全面的に30.0km/Lが表示される形になったこともあり、小田原厚木道路から東名高速に入ってもなかなか燃費表示が落ちていかない。首都高でもほとんど渋滞がなかったので、向島で降りたときの燃費は110.9kmの距離を走って24.8km/Lという好数値。カタログ燃費(24.0km/L)を上回るデータが得られた。
ゆっくりと、たんたんと走っていたものの、ストレスを感じながら我慢して走るような形ではなく、流れに乗って走ってこの燃費は大したものだと思う。
市街地を走ると、さすがにこのような好燃費を得ることはできないが、市街地での信号待ちのときにはアイドリングストップ機構が働くので、極端に燃費が悪くなる恐れも少ない。
便利機能としてだけではない、安全性向上にも役に立つアラウンドビューモニター
ノートに試乗してもうひとつ良いと思ったのは、アラウンドビューモニター。上級グレードに6万3000円でオプション設定される装備だが、クルマを真上から見た映像がバックミラーに映し出される(カーナビの画面にも出せる)ので、車庫入れがとても便利。
実を言うと、最初はこの装備を使うと逆に車庫入れがしにくいと思ったのだが、何度か使って慣れてくるととても便利な装備になる。
クルマの周囲が見える形になるので、人が近づいてきたなどはすぐに分かる。幼児が、母親のクルマが帰って来たのを見て喜んで近付いたために、母親の運転するクルマにひかれた、などという悲劇は、この装備があればほとんど防げるのではないだろうか。
最後にラゲッジスペースの使い勝手もまずまずだった。荷物の床面が2段階に切り換えられるほか、後席の背もたれを倒せるので、けっこうかさばる荷物を積むこともできる。
トノカバーがあればさらに良かったが、ノートのラゲッジスペースの使い勝手は上々のレベルにある。
<新型日産ノート グレード/価格>
■2WD HR12DE車
・S 1,249,500円
・X 1,298,850円
■2WD HR12DDR車
・S DIG-S 1,449,000円
・X DIG-S 1,499,400円
・MEDALIST 1,674,750円
■4WD HR12DE車
・X FOUR 1,557,150円
代表グレード | 日産ノート X DIG-Sスペック |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4,100×1,695×1,525mm |
ホイールベース[mm] | 2,600mm |
トレッド前/後[mm] | 1,480/1,485mm |
車両重量[kg] | 1,090kg |
総排気量[cc] | 1,198cc |
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm] | 72(98)/5,600 |
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 142(14.5)/4,400 |
ミッション | CVT |
タイヤサイズ | 185/70R14 |
JC08モード燃費 | 24.0km/L |
定員[人] | 5人 |
税込価格[円] | 1,449,000円 |
発表日 | 2012/8/28 |
レポート | 松下 宏 |
写真 | 編集部 |
<日産ノートのさらに詳しい情報はコチラ↓↓↓>
■日産ノート公式サイト
<日産ノート長期レポートはコチラ↓↓>
■日産ノート 長期レポート一覧ページ
<【新型日産ノート試乗レポート】>
■日産ノート新車試乗記
徹底的に燃費にこだわったエコスーパーチャージャー
コメント
ラゲッジルームの二つに分かれてるカバーは先代は標準、新型はオプションだと思います。
ご指摘ありがとうございます。先代ノートにもトノカバーはありませんでした。修正いたしました。
【関連記事】
- 日産オーラ ニスモ(AURA NISMO) tuned e-POWER 4WD試乗記・評価 絶賛! まるで後輪駆動のような楽しい走行性能【日産】
- 【動画】60系トヨタ プリウス 試乗レビュー! 超低燃費性能と、気持ち良い走りを高次元で融合!【トヨタ】
- 【動画】60系トヨタ プリウス内外装レビュー こだわりポイントを詳細レポート【トヨタ】
- トヨタ カローラシリーズ新車情報・購入ガイド スポーティな特別仕様車「ACTIVE SPORT」新投入!【トヨタ】
- スバル インプレッサ新旧比較 失敗・後悔しないクルマ選び【対決】
- スバル インプレッサ vs トヨタ カローラスポーツ徹底比較評価 失敗・後悔しないクルマ選び 【対決】
- トヨタ プリウス新旧比較 失敗・後悔しないクルマ選び【対決】
- アウディA3新車情報・購入ガイド これぞプレミアムブランド! リサイクル素材を積極採用した限定車【アウディ】
- 新車トヨタ ヤリス VS 中古車トヨタ カローラスポーツ徹底比較 失敗・後悔しないためのクルマ選び【対決】
- スバル インプレッサ試乗記・評価 五臓六腑に染みわたる「人、中心」のスバル哲学【スバル】
【オススメ記事】
- ホンダWR-V試乗記・評価 大満足か後悔か? 成功か失敗か? 見極め重要なコンパクトSUV【ホンダ】
- 日産エクストレイル(T33型)vs トヨタ ハリアーハイブリッド(80系)徹底比較!【対決】
- 日産フェアレディZ新車情報・購入ガイド 2025年モデルが登場! 納期は? 転売ヤー対策は?【日産】
- BMW M2クーペ(G87)試乗記・評価 「サーキットで乗ってみたい!」クルマ好き女子が試乗!【BMW】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、栄えある10ベストカーが決定! 今年のナンバー1は、どのクルマに!?【イベント】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、ノミネート車31台が決定!【イベント】
- マツダCX-80試乗記・評価 すべてに大人の余裕を感じた国内フラッグシップ3列SUV【マツダ】
- 三菱 アウトランダーPHEV新車情報・購入ガイド 大幅改良&値上げ。それでも、コスパ高し!!【三菱】
- スズキ フロンクス試乗記・評価 価格、燃費値を追加。欧州プレミアムコンパクトに近い上質感【スズキ】
- 日産セレナAUTECH SPORTS SPEC新車情報・購入ガイド 走りの質感を大幅向上した特別なモデル【日産】
CORISM公式アカウントをフォローし、最新記事をチェック!