被災車両は30万台以上?
今回の震災で被害にあったクルマは30万台以上との試算も出ており、特に東北の沿岸部で被害にあわれた方が集中しています。東北など地方ではクルマは生活の足として欠かせない乗り物になっており、すぐに自分の移動手段を確保するため「20~30万円で乗れる車検付の軽自動車」のニーズが高まりました。(東北地方は軽自動車の車庫証明が不要なエリアが多い)
中古車は需要と供給のバランスで価格が決まるので、こういった東北地方での突発的な需要の発生は価格が変わる要素のひとつとなります。結果としては低額の軽自動車の価格は5~10万円程高くなるなど、その需要の高さはこれまでの市場にないものでした。
被災地の需要が与える中古車相場の影響は限定的
そもそも今年の中古車価格は昨年と比べると5万円ほど高い状態で推移しており、震災で発生した需要というのは全体から見ると価格には大きく影響していません。昨年は「エコカー購入補助金」があったため新車は前年より2~3割多く売れていましたが、これは需要の先食い状態で補助金終了後は前年を2~3割少ない販売台数になっていたのです。
新車の販売が中古車にどんな影響を与えるかというと、そもそも中古車というのは乗り換えなどで発生した下取り車・買い取り車のことですから、新車が売れないと中古車の発生も減るということなのです。中古車が発生しなければ供給が減るので価格は高くなりやすく、その状態が震災前からあったということですね。
また、自動車部品の生産ストップは新車の生産遅れにも繋がり、ますます新車が売れない状況になっていたのがこの3ヶ月の動きといえるでしょう。結果的に中古車が高い状態が続き、新車の生産が回復しなければこの状況が継続するということです。
高値注目の中古市場。売るなら今か?
これから数ヶ月はこの状況が続く事が予想されますので、愛車を手放すユーザーにとってはプラスの要素といえるでしょう。
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