トヨタ ミライ(MIRAI)長期評価レポートVol.10 「滑らかな走りは女性向け!?」クルマ好き女子がミライを評価!  [CORISM]

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2015/07/29

ミライは涼しげ?

トヨタ ミライ(MIRAI)

ミライの前で、臨戦態勢の髙浦

 基本スポーツカー にしか食いつかないHUNT(ハント)高浦めぐみ です。

 でもでも、今回はちょっと違いますよ。「水素」で走るクルマと知って興味深々!! 詳しいことは分かりませんが、水素で走るクルマって、なんだか涼しげでいいですね?

 だって、水素と酸素が反応して電気を起こして走るんですよ。その上、排出されるのは「水」のみです。究極のエコカーって呼ばれているくらい、私にも分かりますよ。で、排出される「水」が、この暑い時期に出てくるって、なんだか涼しげじゃないですか? 打ち水みたいで!

 と、話したところ、排出される水は、結構暖かいとか・・・。

 うーん、髙浦お得意のイメージ先行勘違いってやつです・・・(涙)

トヨタ ミライ(MIRAI)

イラスト:髙浦めぐみ

トヨタ ミライ(MIRAI)

ミライ走行概念図

トヨタ ミライ(MIRAI)

ミライFCスタック、水素タンクなどの配置図

トヨタ ミライ(MIRAI)

ミライは、イケメン!?

トヨタ ミライ(MIRAI)
 しかし、トヨタ さん、凄いですね。髙浦も随分昔に、水の電気分解っていうのを学校で教わった気がします。いつの間にか、その逆をして電気を取り出すなんて!

 なんと、トヨタさんがFCVの開発を始めたのは1992年とかなり昔から始めていたのです。今では当たり前のように走っているハイブリッド車 の開発よりも昔から開発しているのですね。「継続は力なり」、はい、髙浦も見習わなくてはなりません!

 それはともかく、今回はこのCORISMでも長期レポートを書いている自動車評論家の松下 宏さんのトヨタ ミライ をお借りしてレポートしちゃいます!
 
 まっ、レポートといっても、実は髙浦、電気自動車にも乗ったことがないのは内緒のお話し・・(笑)

 そんな髙浦ですが、実物のミライを目の前にしたのも初めて。そりゃそうですよね。トヨタ ミライの国内販売台数は、2015年末までに400台しかないそうです。そんな貴重な1台が髙浦の目の前にーーー! 超テンションMAXです!

 実物のミライは、かっこいー!(大体ストライクゾーン)超イケメンですぅ。

 お顔がなんとも威厳のある感じで。こんなにどっしり構えているクルマが水素で走るなんて! サイドに流れるようなオプションのデカールも雰囲気がありますね。

 ちょっとプリっとあがったお尻に、とどめのバンパー下部の逆三角形のリフレクター。かっこいい・・。

トヨタ ミライ(MIRAI)
トヨタ ミライ(MIRAI)
トヨタ ミライ(MIRAI)

ミライのシフトノブは黒電話?

トヨタ ミライ(MIRAI)
 インテリアも近未来! まっ、車名がミライですから!

 インパネまわりは、ほぼタッチ操作です。いわゆるタブレットなどのタッチパネルのようなものです。

 一番びっくりしたのはシフトノブでした! だってだって!言葉では言い表しづらいですが、イメージとしては「黒電話のダイアル」!!!!

 ①を押したければ①に指を入れてシャっとまわす。でももとの位置に戻る。伝わりますかね・・・?(笑) 普通のAT車ならDレンジに入れると、Dレンジのままシフトレバーは固定ですよね。ミライは、Dレンジに入れると、そのままシュッと元の位置に戻るんですよ! その感覚が「黒電話のダイアル」なんです。わからない人は乗ってみて!!!(なげやり)

トヨタ ミライ(MIRAI)
トヨタ ミライ(MIRAI)
トヨタ ミライ(MIRAI)

ミライはアイススケートのよう?

トヨタ ミライ(MIRAI)
 ではでは!さっそく、トヨタ ミライに試乗!
 
 水素で走るクルマって、髙浦にとって未知の世界。なんだかワクワクします。ただ、究極のエコカーといわれると、なんだか遅いの? そんな先入観もあります。

 ゆっくりとアクセルと踏んでみると、大きな車体のミライがスルスルと音も無く動き出しました。とにかく車内は静かです。お腹の音とか聞こえそうで、ちょっと緊張!

 そして、前方にクルマがいないことを確認して、グイっとアクセルを踏むとぉ・・・、頭がゴンと後方に引っ張られ、ミライはイッキ加速します。速っ! それも、ほぼ無音。

 かすかにシュオオオーっと音が聞こえます。これはFCスタックと呼ばれる水素と酸素を反応させて電気を取り出す機械が、元気よく仕事をしている音だそうです。

 さらに、このスムースさに驚きです。ガソリン車は、トラック競技の100m走で路面を蹴りながら走っている感じですが、ミライはまるでアイススケートのように滑らかに路面を滑っているような感覚です。いやはや、この上品さは女子にはたまりません! 

トヨタ ミライ(MIRAI)
トヨタ ミライ(MIRAI)
トヨタ ミライ(MIRAI)

ミライは特殊なのに、特殊じゃない?

トヨタ ミライ(MIRAI)

ウォーターリリースボタンを押して排水! それほど溜まってなかったのか、排出水はわずか

 さて、次はカーブを曲がってみましょう! ミライのドライビングポジションは、普通のセダン よりやや高めの印象です。そのため、カーブを気持ちよく曲がるタイプのクルマとは違うと感じていました。ですが、ステアリングを切ると、思っていた以上にクルマがスイッと向きを変えてくれます。クルマそのものは、カーブでそれなりに傾くのですが、怖くは無く安定している感じがしました。

 こうした乗り味になるのは、FCスタックや大きな水素タンクなどが、クルマの低い位置に置かれているからだそうです。つまり、重心が低くなっているので安定しているということですね。この重心の低さが、ミライの走りの良さに貢献しているのです。慣れてくると、カーブでも楽しいです!

 驚いたのがブレーキです。協調回生ブレーキというものが使われています。これは、ドライバーがブレーキを踏むと、クルマがどれくらい減速したいか判断して、まずモーターを使い電力を回生します。この時モーターの抵抗のみ減速させるのです。なんと、通常の走行時では髙浦がブレーキを踏んでいても、油圧のブレーキはほとんど使われておらず、モーターの回生によるブレーキで減速していることになります。回生で得た電力は、バッテリーに送られ使われます。こうしたスゴイ技術が使われているのに、髙浦は言われるまでまったく気が付きませんでした! こうした技術は、ハイブリッド車 にも使われているそうです。

 力強い加速に、低重心で安定した走り、そして違和のないブレーキと、ミライは特殊なクルマと思っていましたが、意外といい意味で普通ですね(笑)。少しボディサイズは大きいですが、女性でも運転しやすいクルマです!

 ・・・と、走りに興奮しすぎて、一番やってみたかった「ウォーターリリースボタン」を押すの忘れました・・・、悲しい・・。ウォーターリリースボタンは、水素と酸素の反応で出た水を一時的に溜めたものを、ドバっと排出するためのボタンです。まぁ、自分でスイッチ押してたら、排出されているところは見れないんですけどね・・・。 

トヨタ ミライ価格、航続距離、スペックなど

■トヨタ ミライ価格:7,236,000円

代表グレード トヨタ ミライ(TOYOTA MIRAI)
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4,890×1,815×1,535mm
ホイールベース[mm] 2,780mm
トレッド前/後[mm] 1,535/1,545mm
車両重量[kg] 1,850㎏
最小回転半径[m] 5.7m
FCスタック型式 FCA110
FCスタック最高出力[kw(ps)] 114(155)kw(ps)
高圧水素タンク容量[L](2本) 122.4L(前方60.0L/後方62.4L)
モーター最大出力[kw(ps)] 113(154)kw(ps)
モーター最大トルク[N・m(kg-m)] 335(34.2)N・m(kg-m)
駆動用バッテリー ニッケル水素電池
容量[Ah] 6.5Ah
サスペンション(フロント/リヤ) ストラット式コイルスプリング/トーションビーム式コイルスプリング
最高速度(㎞/h) 175㎞/h
一充電走行距離距離[㎞] 約650㎞(JC08モード走行パターンによるトヨタ測定値)
定員[人] 4人
税込価格[円] 7,236,000円
発表日 2014年11月18日
レポート 髙浦めぐみ
写真 トヨタ/編集部

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