フォード フィエスタ は、一時期輸入を中止していた時期があったが、2014年2月に再び販売を開始。フィエスタというクルマは、欧州を中心としたマーケットでは非常に人気の高いモデル。1976年に欧州で初代モデルがデビューして以来、累計販売台数が1500万台を超えている。現在では世界140カ国以上で販売しており、2012年の販売台数は72万3130台を記録し、ベストセラーサブコンパクト（Bセグメントカー）に輝いているほどだ。日本においては、販売拠点の少なさや認知の低さ、そして一時期輸入を中止するなどの理由から、あまり売れていないのが現状だ。このように、日本でこそ売れていないのだが、基本性能はシッカリとしたクルマなのだ。

　フォード フィエスタに搭載されているエンジンは、1.0L直3のエコブースト。100ps＆170Nmという、なかなかパワフルな出力をもつ。170Nmというと、ガソリン自然吸気エンジンなら1.7Lクラス相当なので、とても元気の良い走りを披露する。また、直3という振動面では不利な状態ながら、しっかりと不快な振動を抑え込んでおり、静粛性を含め、なかなか上質感もあるのも特徴だ。

　また、ミッションは6速のデュアルクラッチタイプが装備される。コンパクトカーは、シングルクラッチが多くトルク抜け感が多いのだが、フィエスタはスムースでスピーディな変速をすることもあり、こうした部分も高い評価につながっている。

　そして、フィエスタの燃費は17.7㎞/L。同じBセグメントカーのフォード フィエスタ フォルクスワーゲン ポロ が、1.2Lで22.2㎞/Lという低燃費を叩き出してしまっている以上、さすがに大きな差を感じる。ただし、ポロの最大トルクは90ps＆160Nmなので、フィエスタの方がパワフルだ。

　フィエスタの魅力は、フットワークにある。ややクイックなハンドリングは、コンパクトカーらしいキビキビ感がある。また、足回りも欧州車的なやや硬めな乗り心地なのだが、タイヤのゴツゴツ間を感じさせない乗り心地の良いものとなっている。コンパクトカーにありがちな、安っぽさを感じさせない高い走りの質感をもつ。

　そんなフィエスタ 1.0エコブーストをベースとしたレザーパッケージは、インテリアに専用の本革スポーツシートを採用し、運転席・助手席にはシートヒーターを装備した。

　エクステリアには、専用のボディカラーとして、ディープインパクトブルーとコッパーパルスの2色を設定し、フィエスタの持つスポーティなイメージをよりアピールする仕様となっている。

　フォード フィエスタ1.0エコブースト レザーパッケージの価格は、ベースモデルから約5万円アップの247万円。これは、なかなかお買い得。レザーシート分が、ほとんどタダみたいな状況なので、実質20万円引きくらいのイメージだ。フィエスタを買うのなら、この限定車を選ぶべきだろう。

　限定車なので、実際の商談では、値引きゼロを提示してくるだろうが、フォルクスワーゲン ポロなどと競合させて一定値引きを引き出したい。フィエスタの場合、エコカー減税に対応していないため、せめてその分くらいは値引きするように商談を進めるといいだろう。また、ミリ波を使った追突被害軽減自動ブレーキやACCなどの装備面でもポロが勝るので、こうした装備差もチェックして商談を有利に進め大幅値引きを獲得したい。