メルセデス・ベンツ日本は、Cクラスをマイナーチェンジし発売した。単純にマイナーチェンジとひとくくりにするが、今回はフルチェンジに近い大幅な刷新が行われている。あらためてメルセデス・ベンツのクルマに対するマジメさを感じさせてくれた。今回のマイナーチェンジは、なんと2000ヶ所以上。徹底的に磨きあげられての登場だ。
スタイルは、メルセデスの最新デザイントレンドを取り入れ、より精悍なイメージを強調。LEDを多用したヘッドランプなど個性ある顔も特徴的だ。
機能面では、ボンネットを約10kgのアルミ製に変更。さらに、空気抵抗値であるCd値0.26という世界最高レベルを達成。フロント10kgの軽量化は、軽快なハンドリングと共に低燃費化にも貢献。また、空気抵抗の低減は高速走行時に大きく燃費を向上させる要素の一つとなる。
搭載されるエンジンは、1.8L直4DOHCターボエンジン（C200/C250）と新開発のV6で3.5Lターボエンジン（C350)の2タイプが用意される。ヨーロッパ仕様では、従来のモデルより最大31％もの低燃費化が施されている。C350を除く全車がエコカー減税の対象車となった。
メルセデス・ベンツと言えば、まさに高級車の代名詞。そのため、一時期は、日本独自のエコカー減税に対しても影響なしという姿勢だったため、国土交通省の認定を受けていなかった。しかし、高級車を購入するユーザーとはいえ減税には敏感だったのだ。販売が伸び悩む中、エコカー減税対象とすることで、そういったユーザーを積極的に取り組む姿勢に変化したのだ。つまり、メルセデス・ベンツとはいえ、ブランドだけでは勝負できない時代になったということにもなる。

　インテリアは全面的な変更が行われた。ダッシュボードにはCOMANDディスプレイが収められるとともに､メーターの中央にカラーディスプレイを採用した新デザインのメーターパネル、助手席側まで拡大されたインテリアトリムパネルなどにより室内の印象を大きく変えた。
安全装備の充実度もメルセデスらしいこだわりのひとつ。居眠り運転による事故を未然に防ぐ「アテンションアシスト」や、ハイビームとロービームを自動的かつ連続的に切り替える「アダプティブハイビームアシスト」など、安全なドライビングをサポートするメルセデスの最新の安全システムを標準装備。また、車両前後のセンサーが自動的に縦列駐車可能な場所を検知し、駐車完了までマルチファンクションディスプレイ内にガイダンスを表示し、ドライバーの縦列駐車をサポートする「パークトロニック（パーキングガイダンス機能付）」を全モデルにパッケージオプションと、安全性を高める機能装備は標準化、便利な機能はオプションとしている。
日本において、ナビの充実度は重要な要素のひとつだ。新型Cクラス全モデルに標準装備されているCOMANDシステムは、新世代となって利便性を大幅に向上。パソコンからあらかじめGoogleマップで設定した位置情報をダウンロードし、目的地として設定したり、インターネット接続によって、様々な情報にアクセスすることが可能となった。またオーディオシステムにも改良を施し、Bluetoothオーディオ機能、USBメモリーやSDカード、iPodからの音楽データ再生など、最新のデバイスに対応。エンターテインメント性を大幅にたかめる機能を拡充している。ここまで来れば、国産ナビとの差もわずか。あとは、渋滞回避の技術がどれだけ向上するかがポイントだろう。
走り・燃費・装備と大幅な改良が施された新型メルセデス・ベンツCクラス。さらに熟成度を増しての登場だけに、注目されることには間違いない。

＜新型メルセデス・ベンツCクラス価格＞

・C 200 ブルーエフィシェンシー ライト ￥3,990,000
・C 200 ブルーエフィシェンシー ￥4,400,000
・C 200 ブルーエフィシェンシー アバンギャルド ￥4,920,000
・C 250 ブルーエフィシェンシー アバンギャルド ￥5,670,000
・C 350 ブルーエフィシェンシー アバンギャルド ￥6,800,000
・C 200ブルーエフィシェンシー ステーションワゴン ライト ￥4,190,000
・C 200ブルーエフィシェンシー ステーションワゴン ￥4,600,000
・C 200ブルーエフィシェンシー ステーションワゴン アバンギャルド ￥5,130,000
・C 250ブルーエフィシェンシー ステーションワゴン アバンギャルド　 ￥5,870,000
・C 350 ブルーエフィシェンシー ステーションワゴン アバンギャルド　￥7,000,000

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