メルセデス・ベンツは、クーペ風のセダンとワゴンボディをもつメルセデス・ベンツCLSに、スポーティなエクステリアパーツを装備した「CLS 350 Sports（クーペ/シューティングブレーク）」を設定し発売を開始。納車は、4月下旬頃を予定している。

　メルセデス・ベンツCLSは、クーペスタイルとセダンの快適性を融合した4ドアクーペと言われるスタイリングを重視したモデル。このモデルで2代目となっており、爆発的ヒットモデルとはいかないものの、一定層に支持されている。当然、スタイル重視モデルのため、後席のヘッドクリアランスは少なく、スペースも広いとは言えない。そんな事情もあり、クーペは乗車定員が4名となっている。

　そんなスタイリッシュなスタイルをワゴンボディとしたのが、シューティングブレーク。こちらは、乗車定員5名となっており、高さ方向のスペースは若干タイトだがラゲッジルームは590L容量を誇る。メルセデス・ベンツは、このCLSシューティングブレークを「スポーツクーペツアラー」という新しいカテゴリーだとアピールする。クーペ以上に、このシューティングブレークは個性的。その異彩を放つスタイリングは、とにかく目立つ。5人乗りでもあり、カーゴルームも十分なので、スタイリングと実用性がうまく両立できたモデルとも言える。

　新規に投入されたメルセデス・ベンツCLS 350 Sports（クーペ/シューティングブレーク）は、AMGスタイリングパッケージ（フロントスポイラー、リアスカート）に加えて、スクエアデザインのツインクロームエグゾーストエンドを採用し、メルセデス・ベンツらしいアグレッシブでスポーティなフォルムが際立つ仕様となっている。また、新デザインのグレーペイントを施した18インチ5スポークアルミホイールも装備されている。

　メルセデス・ベンツだけでなく、日本マーケットの傾向はAMGスタイリングパッケージのようにスポーティなエアロモデルが人気。従来のメルセデス・ベンツCLSには、AMGスタイリングパッケージをベースにエアマティックサスや19インチホイールなどが60万円のオプションとして用意されていた。そのため、CLS350の価格が945万円だったので、このAMGスタイリングパッケージを選ぶと1,000万円オーバーと大台を超え、クラスが上となるS400ハイブリッドの価格1,090万円に近い存在となっていたのだ。

　そんなこともあり、オプションのAMGスポーツパッケージにおいては、AMGスポーツステアリングやブラックアッシュウッドインテリアトリムなど上質感とスポーツ性を向上。価格は60万円から43.2万円へ変更された。

　メルセデス・ベンツCLS 350 Sports（クーペ/シューティングブレーク）の価格は、そうした充実した装備内容にもかかわらず買い得感のあるものとなった。納車が2014年4月以降になることから、価格は消費税増税後の8％となっているのにもかかわらず、クーペが972万円、シューティングブレークが997.7万円となている。

　この価格は税抜きにすると、クーペが900万円でシューティングブレークが9,237,963円となっている。そうなると、ベーシックモデルのCLS350クーペがCLS 350 Sportsと同じ900万円。CLS350シューティングブレークが9,238,096円に対し、CLS350シューティングブレークSportsが9,237,963円。なんと、両モデルとも、税抜き価格ではベースモデルのCLS350と同じ価格。つまり、装備が良くなり価格が据え置きということになる。当然、そうなるとメルセデス・ベンツCLSの選びかは、CLS350 Sportsをベースに選ぶことになる。

■メルセデス・ベンツCLS350 Sports価格（消費税8％、税込）
・クーペ　￥9,720,000
・シューティングブレーク　￥9,977,000