OEM車のラフェスタ・ハイウェイスターと差別化した特別仕様車【マツダ プレマシー20S Prestige Style(プレステージスタイル)新車情報】 [CORISM]
マツダVS日産の正しい競争が生んだ価値ある特別仕様車
ベース車の20Sは209.9万円で、特別仕様車20S Prestige Styleが220万円と価格差は10.1万円。この価格差で、17インチアルミホイールとハーフレザーシートが装着されているのなら、なかなか買い得感は高い。ただし、左右のスライドドアは電動ではない。電動スライドドアは、オプション設定。キーレスエントリーが付く両側電動スライドドアパッケージは、157,500円となる。おもしろいのは、17インチアルミではなく、15インチアルミホイールで十分というのなら、57,750円価格を引いてくれるので、15インチアルミにして両側電動スライドにするとプラス10万円ということになるので、意外とこの組み合わせがお買い得とも言える。
マツダがプレマシーのお買い得車をリリースする理由は、OEM供給している日産ラフェスタ・ハイウェイスターの存在がある。2011年6月にデビューしたラフェスタ・ハイウェイスターは、プレマシーを上回る販売台数を記録。本家プレマシーと互角の販売台数を競っている。外観は両社のプライドをかけ、若干変えているものの基本は同じ。また、装備やオプションも、まったく同じということはなく、微妙に違っていたりする。とはいえ、基本的に同じクルマなので、ある程度クルマを知っている人なら、購入時の商談で日産とマツダを競合させ値引きアップを狙うことが多い。この手法は、より安く買えることになるので、ユーザー側から見れば当然の行為。面白くないのは販売店側だ。日産、マツダのブランドにこだわりがないのなら、価格は安いほうがいい。つまり、商談は価格勝負になり、販売店の利益は減る一方だ。そんな競合を少しでも阻止し、特別仕様車を投入することで差別化し、指名買いとすることでラフェスタ・ハイウェイスターとの競合を避けたい狙いもある。
プレマシー20S Prestige Styleは、価格訴求力もある買い得感のあるモデルだ。しかし、だからと言って、メーカーの思惑通りになる必要もない。商談のコツは、通常のプレマシー20Sをベースにラフェスタ・ハイウェイスターと競合させることが重要。そこそこの値引き条件が出た状態でプレマシー20S Prestige Styleへグレードを変更するのがいいだろう。営業マンは「特別仕様車は値引きできない」なんて言ってくるだろうが、聞く耳を持たない姿勢が大切。そこからは、駆け引き。よほどプレマシー20S Prestige Styleでなくてはダメという人以外は、より安い方を買えばいいだけだ。
OEMのメリットは、生産側は販売台数が増え工場の稼働率や部品コストが下がる。OEMを受ける側は、開発コストがかからない。OEM車の販売は値引き競争に巻き込まれやすい側面はあるものの、プレマシーもラフェスタ・ハイウェイスターも、OEM化することでのメリットは受けている。そう考えれば、値引き競争により買う側がより安く買えるメリットもあって当然だ。
何にしても、日産とマツダが競い合い、よいクルマがより安くなるのは、我々にとっては大きなメリット。今回のプレマシー20S Prestige Styleは、そういう意味でも価値のある1台になる。
<プレマシー20S Prestige Style特別装備>
・インストルメントセンターパネル(ピアノブラック&シルバー)
・ハーフレザーシート(ブラック+テラコッタパイピング&ダークグレーステッチ)
・205/50R17 89Vタイヤ&17インチアルミホイール(高輝度塗装)
・グリルガーニッシュ(ブリリアントブラック)
・LEDドアミラーウインカー
・アウタードアハンドル(クロームメッキ)
・マフラーカッター
・ボディカラー:「ラディアントエボニーマイカ(特別仕様車専用色)」、「ブリリアントブラック」、「アルミニウムメタリック」、「クリスタルホワイトパールマイカ(特別塗装色)」の全4色
<マツダ プレマシー20S Prestige Style特別仕様車価格>
・20S Prestige Style 2,200,000円
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