三菱eKスペース/eKスペースカスタム新車情報・購入ガイド 便利&快適装備でライバルをリード? 約122万円からの価格で新登場!
クラストップレベルの室内高で、使い勝手を徹底的にアップ!
三菱は、日産との軽自動車合弁会社であるNMKVが開発した第2弾となる、スーパーハイト系軽自動車の新型三菱eKスペースの発売を開始した。
三菱は、アウトランダーPHEVが好調で復活の兆しが見えつつあるものの、主力となる小型車ミラージュなどの販売が不調。そんなこともあり、軽自動車であるeKワゴンに対する期待は高い。eKワゴンは、先代モデルがあったが、今回投入されるeKスペースは、三菱のラインアップ上、新規車種になる。そのため、純粋に販売台数が見込めるため、三菱にとって非常に期待されているモデルでもある。
そんな期待を背負って登場した新型三菱eKスペースは、スーパーハイト系といわれるクラスに投入された軽自動車だ。このクラスは背が高いことと、両側スライドドアを備えており、モアスペースによる積載性や利便性が特徴。
より広く便利ということもあり、軽自動車マーケットでも人気のクラスとして成長。今や主流と言われるほどで、各社多くの新型車が投入されており販売合戦は熾烈を極める。新型三菱eKスペースのライバルは、兄弟車である日産デイズ ルークスにスズキ スペーシア、ダイハツ タント、ホンダN BOXだ。
この新型eKスペースは、eKワゴンをベースに全高を1,775mmまで伸ばしている。軽自動車の場合、ボディサイズは制限されているので、全長・全幅は規制いっぱいまで広げられている。スペースを広げる唯一残されている部分が全高だ。この上方へのスペースで、広さをアピールしている。全高の高さは、各社まちまち。新型eKスペースで1,775mm。ライバルは、スペーシアが1,735mm、タントが1,750mm、N BOXが1,780mmとなっていて、新型eKスペースはN BOXに次ぐ2番目の高い全高をもちクラストップレベルということになる。このクラスで人気のN BOXがヒットした要因が、全高の高さと言われているので、ヒットモデルとなるボディサイズの条件は整っている。
5mmほどN BOXより全高の低いが、eKスペースの室内高は1,400mmとクラストップ。メインターゲットとされる子育て層にとって、これだけの室内高があれば、車内で子供を立たせての着替えも簡単。さらに、チャイルドシートへの乗降をするときに姿勢変化が少なく、親の負担が低く楽だ。また、左右スライドドアなので、駐車場でドアを開くときに、子供が隣のクルマにドアをぶつける心配もない。子供や親にとって使いやすいということは、お年寄りに優しいということにもなる。スライドドアの開口幅や開口高も広く、子供だけでなく、お年寄りも容易に乗り込むことができるので、単に子育て層だけの軽自動車といことではなく、シルバー層にもおすすめということになる。価格も軽自動車としては高価なので、普通車からのダウンサイジングユーザーも多い。そのため、静粛性や質感なども磨きこまれているのも特徴だ。
後席にも気配りを! 快適装備でライバルを圧倒!?
スペース系ということもあり、eKワゴン同様に後席スペースは広い。後席のニールームは761mmとクラストップレベル。この広さは、ちょっとしたコンパクトカーを凌ぐ広さだ。その広さをより楽しめるように、この高い室内高を生かし、後席のヒップポイントを全席より60mmアップ。後席を高くすることで、前方の視界を確保し、シアターシートの感覚でより解放感のある視界を確保している。後席は左右分割シードで、260mmのロングスライドが可能。このスライド幅もクラストップレベル。色々なシートアレンジが可能だ。
快適装備も充実している。リーフには、リヤシーリングファンが装備されており、エアコンの風を後席へ送風。後席の快適性をアップ。さらに、ドアライニング内臓のロールサンシェードもあり、後席への直射日光をカット。これを使うと体感温度はマイナス4度の効果があるという。後席に乗る子供に気を使った装備と言える。さらに、eKワゴンも同様だったが、女性にとって重要なUVカット率が高いガラスが使われているのもポイントだ。新型eKスペースには、ライバルの多くがフロントガラス以外約89%以下のUVカット率なのに対して約99%カットの断熱グリーンガラスが使われている。女性のツボを押さえた装備だ。
その他、収納スペースも多彩。左右独立フラット格納機構リヤシートを使えば、サーフボードも積み込めるフレキシブルさも持っている。助手席シートアンダートレイは、前後から引き出せる珍しい仕様。靴なども入る深さを持ち、高い実用性を誇っている。
燃費&パワー共に物足りない
経済性の高い軽自動車だけに、三菱eKスペースの燃費も重要視される。 クラストップは、スペーシアで29.0㎞/L。これに対して、新型eKスペースの燃費は26.0㎞/Lとなり、残念ながらスペーシアを超えることはできなかった。タントでも28.0㎞/Lなので、後出しということを考えると、もうひと頑張り欲しいところだ。ただ、エコカー減税は免税対応となっているので、税制のメリットは等しく受けられるレベルにはある。
車両重量がeKワゴンから100㎏程度増えたことから、eKスペースのパワーユニットのトルクは56N・m(5.7kgf・m)/5500rpmから59N・m(6.0kgf・m)/5000rpmと低回転でより太いトルクを出すタイプに変更されている。スペックを比較するとeKワゴンに搭載されていた高圧縮比12.0というタイプから、10.9という平均的なものとなった。エンジンスペック的にも、スペーシアの63N・m/4,000rpmには届いておらず、こちらも物足りないスペックといえる。組み合わされるミッションは、スペーシアと同じジャトコ製副変速機付きCVTだ。このCVTは、変速比幅が大きいことから、エンジン効率の良いところ使ったり、クルージングではエンジン回転数を下げるなどし、低燃費に高い貢献しているCVTだ。
eKワゴンの時にも指摘し続けてい入るが、ターボ車は、またしてもアイドリングストップ機能は無し。パワーは47kW(64PS)/6000rpm、トルクは98N・m(10.0kgf・m)/3000rpmで、燃費は22.2㎞/Lというスペックを持つ。パワー&トルクは、スペーシア カスタムと同等程度だが、燃費は26.0㎞/Lなので大きく引き離されている状態だ。アイドリングストップ機能があるか無いかで燃費は大きく変化する。せめてターボ車にも、アイドリングストップ機能くらい欲しい。
新型eKスペースには、新機能としてバッテリーアシストシステムが搭載された。スペーシアと同じ仕組みで、減速エネルギーで発電した電気をため、ためた電気はアイドリングストップ時などに使う。スペーシアは高価なリチウムイオン電池を使用するが、eKスペースは一般的なニッケル水素電池を使っている。
こういった新技術の投入により、新型ekスペースは、減速時9㎞/h以下になるとアイドリングストップが作動するようになった。ただし、スペーシアは13㎞/hという少し高い速度からアイドリングストップ機能が作動するだけに、このあたりも微妙に差がついている。
新型eKスペースのデザインは、一般的な軽自動車同様にノーマルとカスタムという二つのデザインをもっている。どちらも兄弟車である日産デイズルークスと比べると、若干押し出し感があるように見える。ボディサイドのキャラクターラインで、シャープさを持たせながら、さらにドーンとした押し出し感で、ひとクラス上な存在感を持たせている。カスタム系はその傾向が強く、ギラギラとしたフロントグリルも個性的だ。光モノでオリジナリティをアピールしたいのか、カスタムにはディスチャージヘッドライトが標準装備されている。
今時、追突被害軽減自動ブレーキがないなんて! さらなる安全装備の進化に期待
そして、最近注目されている安全装備。新型三菱eKスペースの安全装備は、eKワゴン同様に少々物足りない。背の高いスーパーハイト系では、横転の可能性があることから、スペーシアもタントもN BOX並みの全高としなかったという。これは、スペーシアとタントには、追突被害軽減自動ブレーキのオプションを選択しないと横滑り防止装置が装備されないからだ。N BOXは、横滑り防止装置を標準装備としているのは、高い全高のリスクを横滑り防止装置で担保しているからだ。
カスタムと標準車の上級グレードGには、横滑り防止装置ASCが標準装備されているが、廉価グレードのEにはオプションでも装備できない。普通車では、横滑り防止装置は法律で標準装備が義務付けられているくらい重要な装備なので、全車標準装備でもいいはずだ。ただし、Eグレードを除いたすべてのグレードにサイドエアバッグを標準装備させているのは高く評価できる。スペーシアは、そもそもサイドエアバッグが用意されていないので、ここは差別化できている。
ただ、最近話題の追突被害軽減自動ブレーキは、新型eKスペースには搭載されていない。分かりやすい機能なだけに、これが無いだけで競争力は落ちる。早期の装着が期待される部分だ。
新型三菱eKスペースの価格は、エントリーグレードのEで1,224,300円から。微妙に装備が違うので、単純比較は難しのだが、このクラスの平均的な価格帯。お勧めは、リセールバリューを含めて考えると、カスタムGの1,521,450円になる。自動ブレーキは装備されないものの、サイドエアバッグと横滑り防止装置は標準装備されていて、ディスチャージヘッドライトも標準装備だ。装備的には、これで十分といった感じだが、運転席側の電動スライドドアが42,000円のオプション設定。駐車が苦手な人は、マルチアラウンドモニター(バードアイビュー機能付)が、31,500円のオプションで選択するといいだろう。
三菱eKスペース/eKスペースカスタム 価格、燃費、スペック、画像集など
■三菱eKスペース/eKスペースカスタム価格
・E 2WD 1,224,300円 4WD 1,340,850円
・G 2WD 1,377,600円 4WD 1,494,150円
・カスタムG 2WD 1,521,450円 4WD 1,638,000円
・カスタムT 2WD 1,659,000円 4WD 1,775,550円
代表グレード | 三菱eKスペースカスタムG 2WD |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 3,395×1,475×1,775mm |
ホイールベース[mm] | 2,430mm |
トレッド前/後[mm] | 1,300/1,290mm |
車両重量[kg] | 940kg |
総排気量[cc] | 659cc |
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] | 49〔36〕/6,500rpm |
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 59〔6.0〕/5,000rpm |
ミッション | CVT |
タイヤサイズ | 155/65R14 |
燃費 | JC08モード 26.0km/L |
定員[人] | 4人 |
税込価格[円] | 1,521,450円 |
燃料 | レギュラーガソリン |
レポート | 編集部 |
写真 | 編集部 |
■三菱eKワゴン/eKカスタム新車試乗評価 スタイリッシュで低燃費だが、安全装備と価格が課題
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2013年10月6日更新 新型eKスペース、ライバルに対して低価格で攻めるのか? さらに、燃費は?
三菱は、2014年1月に発売予定されている新型スーパーハイト系軽自動車の車名を『三菱eKスペース』とすることを決定。さらに、三菱eKスペースとeKスペースカスタム画像を公開した。
新型三菱eKスペースは、三菱と日産の合弁会社NMKVによる第2弾となるモデル。第1弾は、2013年6月に発売されたしeKワゴンとeKカスタムだ。eKワゴンのクラスはハイト系ワゴンと呼ばれ、ダイハツ ムーヴやスズキ ワゴンRといった軽自動車マーケットの本流といえるクラス。それゆえ、各社気合いの入ったモデルを投入している。クラストップの燃費30.0㎞/L出し、追突被害軽減自動ブレーキなどの高い安全装備であるレーダーブレーキサポートも用意されている。そんな中、eKワゴンの燃費は29.2km/LというワゴンRに肉薄するクラストップレベルの低燃費を出す。ただ、安全装備は物足りなく横滑り防止装置や追突被害軽減自動ブレーキなどは用意されていない。
そして、満を持して登場する新型三菱eKスペースは、スーパーハイト系と呼ばれるクラスに属する。このクラスは、eKワゴンが属するハイトワゴン系と呼ばれるクラスに次ぐ人気のカテゴリーだ。ターゲットは、子育て層と言われており、小さな子供がいる顧客が多い。
そんなクラスに属する新型三菱eKスペースは、“楽・空・感”をコンセプトとした。eKワゴンで好評だった軽自動車を超える上質感は引き継ぎ、背の高さを生かしたことにより広い居住空間を実現したという。また、リヤサーキュレーターを搭載し、車内全体の空気を循環させることで後席の快適性を向上。さらに、ワンタッチ電動スライドドア、99%UVカットガラス、タッチパネルオートエアコンなど、ドライバーも同乗者も家族みんなに快適・便利な機能装備を採用した。
さて、このクラスの最高燃費は、スズキ スペーシアの29.0㎞/L。これを超えられるのか否か? というのもNMKVの技術力の見せどころである。ただ、スペーシアは軽量化も含め、かなり手強い存在だ。ダイハツ タントは、後出しながら28.0㎞/Lと燃費で惜敗。しかし、新型タントはミラクルオープンドアで差別化している。新型三菱eKスペースは、どんな技術で差別化するのか楽しみだ。
また、気になるのは新型三菱eKスペースの価格。eKワゴンも見た目の価格は低価格だったが、eKスペースもライバルと下回る価格で勝負にでるのか、ここにも注目だ!
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