三菱コンセプトGC-PHEV新車情報・購入ガイド 高度な情報ネットワーク+PHEV機能で、移動する自分の部屋にもなるSUV!【東京モーターショー出展車】 [CORISM]

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【三菱】2013/11/19

中央のタクティカルテーブルで、情報を車内で自由自在にコントロール

三菱コンセプトGC-PHEV
 三菱は、東京モーターショーで、FRタイプのPHEVシステムを搭載したフルタイム4WD次世代ラージSUVである「三菱コンセプトGC-PHEV」を公開する。このコンセプトGC-PHEVの車名の由来は“Grand Cruiser”の頭文字組み見合せたものだ。

 グランドクルーザーの名の通り、ボディは巨大。全長4930×全幅1940×全高1980(mm)というトラック並み。その大きさを生かし、筋肉質な力強い面構成と躍動感あるシャープなラインを組み合わせ塊から削り出したような彫刻的フォルムを実現した。フロントフェイスには、視認性の高いデイタイムランニングランプを上方に、ヘッドライトをバンパープロテクター部にレイアウトすることにより、本格的なオールラウンドSUVデザインとなっている。フロントグリルには、冷却効果を高める可変式ルーバーを採用。ボディの随所にも積極的にエアロダイナミクス技術を採り入れたデザインとしている。キュッとしたツリ目のライトによる強面系フェイスが、圧倒的な存在感をアピールしている。

 そして、インテリアへのアプローチとなるドアは、なんとBピラーレス。フロアは高いものの、横方面開口部は恐ろしく広く、イージーアクセスが可能。

 ドアだけでなく、驚きは室内空間にも続く。室内中央にレイアウトされたタッチスクリーン式大型インターフェイス「タクティカルテーブル」の存在だ。まるで、宇宙船のコックピットをイメージさせるような室内が創り出されている。

 タクティカルテーブルは、コネクティッドカー技術を用いクルマの未知なる楽しさを広げる新しいツールだという。一方的に情報を受信するだけでなく、乗員が持ち寄ったドライブ情報が入ったスマートフォンをタクティカルテーブルに置いて集め、オリジナルのマップやドライブプランをつくることが可能だ。その情報を外部と車載通信機で通信することによって、他のクルマと情報を共有することができる。三菱コンセプトGC-PHEVのインテリアは、さながら移動するカーライフの作戦司令室のようだ。

 こういったコネクティッドカー技術は、これからさらに進化すると言われている。走行情報を常にITネットワークにつなげ、周辺の車両情報や信号などの道路情報と融合することで、ドライバーに交差点をスムーズに通過できるようにガイドしてエコドライブをサポート。無用な加減速に起因する渋滞や、渋滞を避けるルートの高精度化も可能だ。

 また、自車や他車の車両情報を分析することにより、車両の異常・故障の前兆を早期に察知し、修理やメンテナンスの案内も可能だ。もしもの時には「事故時緊急通報サービス」などのセーフティ・ネットとも連動する「事故被害予測通報システム」も搭載し、常に安心・安全、便利で快適なドライブをトータルでサポートすることも可能となっている。

 コックピットもインテリア同様、未来のクルマをイメージした技術が織り込まれている。AR(拡張現実)技術を応用し、走行中に必要な情報をフロントウインドシールドに表示。前方の視界に表示情報を並べることで、ドライバーは走行中に起こるさまざまな道路状況の変化を視線を大きく動かさずに情報を得ることができる。表示される情報は、カーナビと連動した進路案内や、予防安全技術と連動する「車間警報」「車線逸脱警報」等。さらに、クルマとクルマ、歩行者とクルマの間の通信を利用した運転支援技術を活用することで、交差点の死角から迫っている車両や歩行者といった見えない危険をドライバーに警告として表示する「コーショントラッキング」を装備。ドライバーにより多くの情報を与え、安全運転をサポートしている。

 三菱コンセプトGC-PHEVに搭載されるパワーユニットは、3.0L V型6気筒スーパーチャージド MIVECエンジン、クラッチ、高出力モーター、8速オートマチックトランスミッション、リヤラゲッジスペース下の大容量バッテリーなどで構成されたPHEV。アウトランダーPHEVと同様に、走行状況やバッテリー残量に応じて EV走行とハイブリッド走行を自動選択する。EV走行時には、トランスミッションを介して変速することで、低速から高速までモーター出力を有効活用できる。また、ハイブリッド走行時はエンジン性能を8速ATが有効に引き出し、高出力モーターがサポートすることで、力強くゆとりあふれる動力性能を発揮する。

 また、PHEVのメリットとして走る発電機としても使用できる。大容量バッテリー搭載していることにより「100V AC電源(1500W)」をもつ。アウトドアレジャーや非常時において、電気製品等へ電力を供給することが可能だ。この大容量バッテリーは、目安として、一般家庭の電力消費量の約1日分相当をまかなうことができ、さらにエンジンによる発電を含めると、最大で約13日分相当の電力供給が可能というものだ。

 三菱コンセプトGC-PHEVのボディサイズなどを考えれば、走る発電機としてだけでなく、情報通信の高度化も含めると、走る自分の部屋とも言える状態。家電製品も使えるので、三菱コンセプトGC-PHEVの中で暮すことさえも可能かもしれない。

 また、三菱のSUVとなると、悪路での走破性能も期待される。三菱コンセプトGC-PHEVには、4輪の駆動力と制動力の制御を軸とし、「卓越した安定性」と「意のままの操縦性」を高次元で具現化した。車両運動統合制御システム「S-AWC」を最適化させて採用。この「S-AWC」は、フロントとセンターに電子制御のLSDもつフルタイム4WDをベースに、モータートルクで後輪左右の駆動力差を制御する「E-AYC」を加え、4輪の駆動力を緻密にコントロールすることで卓越した安定性をもたらしている。全身先進の電気技術で作られているようにも感じる三菱コンセプトGC-PHEVだが、本格派オフローダー的要素もしっかりしているのもおもしろいところだ。

三菱コンセプトGC-PHEV
三菱コンセプトGC-PHEV
三菱コンセプトGC-PHEV

三菱コンセプトGC-PHEV

三菱コンセプトGC-PHEVスペックなど

三菱コンセプトGC-PHEV
■三菱コンセプトGC-PHEV 基本諸元(目標値)
・全長/全幅/全高 4930(mm)/1940(mm)/1980(mm)
・乗車定員 4 名
・ハイブリッド燃料消費率 15km/L 以上
・EV 走行換算距離 40km 以上
・エンジン 型式 3.0L V 型 6 気筒 スーパーチャージド MIVEC エンジン
・最高出力 250kW
・使用燃料 ガソリン
・モーター 最高出力 70kW
・バッテリー総電力量 12kWh
・駆動方式 フルタイム 4WD
・トランスミッション 8 速オートマチック
三菱コンセプトGC-PHEV
三菱コンセプトGC-PHEV
三菱コンセプトGC-PHEV

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(レポート:CORISM編集部

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