日産リーフは、2010年10月にデビューした電気自動車。CO2の排出がゼロであることや、高い静粛性や床下に重いリチウムイオンバッテリーを搭載することから、優れた重量バランスをもつ。そんな高い技術力が評価され、日本カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれている。また、短い期間に数々の改良を施し、着実に航続距離も伸ばすなどの改良や、電気自動車をより身近にということで価格引き下げなどが行われてきた。

そして、2013年9月末には累計販売台数30,000台を達成する。充電スポットの拡充など、地道な活動の結果、日産リーフは年を追うごと販売台数を伸ばしているという。ただし、そうは言っても30,000台の販売台数の道のりは厳しく、月平均の販売台数にすると900台程度という計算になる。また、価格的には補助金に依存している面もあり、今後の補助金次第では、販売台数も激減することも予想できることから、価格に関してはまだまだ不安がある。

同じく、リセールバリューも心配だ。デビューから3年ということもあり、リーフの中古車が多く出回ってきた。その価格が、とても安い。中古車を好む顧客にとっては、3年落ちのリーフがコンパクトカー並みの価格で買えるのだから価値は大きい。しかし、この中古車価格はリセールバリューと直結していることから、買取り価格は安いということになる。リーフオーナーが、次の新車に乗り換えにくくなる傾向にあるのだ。日産はリチウムイオンバッテリーの性能保証など、中古車の品質維持を強くメッセージとして出しているが、それ以上にリーフのリセールバリューを高値で維持できる仕組みをつくる必要がある。

そんな状況下にあり、日産リーフに比較的リセールバリューが若干高くなりそうな特別仕様車がデビューした。日産リーフ エアロスタイルだ。この特別仕様車リーフ エアロスタイルは1月8日から発売が開始される。

リーフエアロスタイルには、フロント＆リヤ、そしてサイドに専用のエアロパーツ類が取り付けられているのが特徴だ。こうしたエアロ類が装着されたことで、少しポッテリ系のシルエットをもっているリーフがシャープでスポーティなスタイルに変身している。また、ボディボトムにボリュームが出たことで、ドッシリとした安定感が増したのも特徴といえるだろう。

さらに、こういったスタイリングの変更に合わせてタイヤサイズは同じだが、専用の17インチアルミホイールが用意された。ブルーがアクセントとなったキラキラ感のあるもので、どちらかというとダーク系のボディカラーで、ハイコントラストな組み合わせによる相性が良さそうだ。また、フロントフェイスまわりには、専用LEDデイタイムランニングライト（車幅灯連動）を装備。これは、目立つ。ただ目立つ、という理由だけでなく、他人からよく見られるということも重要で、安全面でもメリットがある装備といえる。

日本マーケットの傾向は、スポーティモデルへの人気が高く、当然リセールバリューも高くなる傾向にある。今までのリーフには、こういったモデルが無かったことから、リーフエアロスタイルが、リーフのスポーティなイメージをけん引できれば、人気も若干高まることも考えられる。

価格はGエアロスタイルで4,088,700円。標準のGグレードが3,847,200円なので、241,500円高となっている。これは、なかなか高価だ。装備内容を考えれば、妥当なところなのだろうが、アフターパーツでも今ではこの金額を出せばエアロパーツを装着できる。補助金に依存する傾向が強いリーフなのだから、このあたりはお買い得感を出す必要があるのではないだろうか。せめて、Gエアロスタイルで400万円を切るくらいの価格設定であっていいと思う。

＜日産リーフ エアロスタイル価格＞
S エアロスタイル 3,356,850円
X エアロスタイル 3,765,300円
G エアロスタイル 4,088,700円

＜日産リーフ エアロスタイル特別装備＞
・専用フロントエアロフォルムバンパー
・サイドシルプロテクター
・リヤアンダープロテクター
・専用LEDデイタイムランニングライト（車幅灯連動）
・専用17インチアルミホイール（ブルーアクセント）&215/50R17 91Vタイヤ