新型スズキ ワゴンR S-エネチャージ(ハイブリッド)最新新車情報・購入ガイド マイルドハイブリッドシステム採用で、ライバルと圧倒する低燃費32.4㎞/L達成! [CORISM]
マイルドハイブリッドのISGを使い、ライバルをイッキに引き離すナンバー1低燃費32.4㎞/L達成!
このS-エネチャージとは、いわゆるマイルドハイブリッドシステム。スズキが開発したISG(モーター機能付発電機)を使ったものだ。ISGは、スターターモーター機能とモーターアシスト機能を併せ持つ。このISGは、15~85km/hの加速時に、減速時に蓄えた電力を使用してモーターアシストを行う。モーターのみでの走行こそしないが、エンジンの負荷をモーターで軽減することで低燃費化を図るというものだ。ISGと同じような仕組みを日産セレナSハイブリッドが使用している。
このISGが使える要因となっていたのは、すでにスズキはワゴンRをフルモデルチェンジしたときに搭載したエネチャージがあったからだ。このエネチャージは、減速時のエネルギーを利用。この減速エネルギーで発電した電力を通常の鉛バッテリーとエネチャージ車専用リチウムイオンバッテリーに充電。アイドリングストップ中や走行時に、無駄な発電を抑えて電装品の電力に使われる。
日産と三菱の合弁企業が開発したekとデイズシリーズには、同じような仕組みが使われるが、コストアップを嫌い、ワゴンRと同じ高価なリチウムイオン電池ではなく、ニッケル水素電池が使われる。頻繁な電気の出し入れなど、効率という視点ではリチウムイオン電池が優れている。そうした、単に短期のコストにこだわらず、長期に渡る燃費戦争に勝つために先を見越した素性の良い技術投入があったからこそといえるだろう。
もちろん、既存のエネチャージをそのまま流用ということではなく、回路などの見直しにより大電流に対応。よりスムーズな充電・給電を可能にしている。
スズキワゴンR スティングレーSエネチャージ動画 水原希子
よりスムースになったアイドリングストップ機能やエンジンの改良、デザインの変更など、もはやマイナーチェンジ並みの変更!
このスムースを利用して、アイドリングストップ機能も進化。よりアイドリングストップ機能が頻繁に作動できるようになった。さらに、ブレーキストロークセンサーを採用。意図しないエンジン再始動を抑制し、燃費向上に貢献。
また、搭載される06A型エンジンの改良も行われた。エンジンの圧縮比の向上や燃焼改善、摩擦抵抗低減、パワートレインの制御最適化を施した。こうした細かい仕様変更は、実燃費向上にも影響してくる。
スズキ ワゴンRの改良はこれだけではなかった。今回の改良では、一目見てワゴンRと分かる普遍的なデザインとしながら、「S-エネチャージ」搭載機種にLEDイルミネーションランプ等の加飾を施して先進性を表現。それぞれの機種の特長を活かした新しいデザインを採用している。
さらに、安全装備も向上した。ワゴンRスティングレーには、後退時に左右から車両後方に接近する移動物をお知らせする軽自動車初「後退時左右確認サポート機能」と「自動俯瞰機能」を採用したバックアイカメラを、スマートフォン連携ナビゲーションとセットでメーカーオプション設定。また、クルーズコントロールシステム(スティングレーT)を採用した。
ワゴンRのグレードは、S-エネチャージ搭載車がFZというグレード名となった。今まであった上級グレードのFXリミテッドと置き換わったイメージだ。S-エネチャージを搭載したワゴンR FZの価格は1,372,680円(FF)。おおよそ4万円アップという計算になる。これだけの新技術を投入して約4万円アップというのは、なかなか評価できる。ただし、燃費差で価格アップ分を取り戻そうとするのは、かなりの距離を走らなくてはならないだろう。
この新型ワゴンRは、当初、マイルドハイブリッドを使っていることから、軽自動車唯一のハイブリッドとしてアピールする予定だった。ところが、急遽、ハイブリッドの名を消しS-エネチャージを前面に出す変更を行っている。この件に関しては、色々な憶測があるが、スズキが大人の選択をしたということになる。
このマイルドハイブリッドシステムを使って、ライバルより頭ひとつ燃費性能が飛び抜け、さらにマーケットが過敏に反応するハイブリッドという名詞を使って商売されたら困る、というのがクレームを付けたメーカーの本音だろう。こうなると、正当な技術による燃費戦争ではなく、完全に場外乱闘のようなもの。スズキに続くメーカーが、こうしたマイルドハイブリッドシステムを搭載したモデルを投入したとき、どんな対応となるのか場外乱闘の行方も楽しみでもある。
スズキ ワゴンR一部改良の概要
<ワゴンR FZ、スティングレーX共通>
・青い加飾を施したヘッドランプ及びリヤコンビネーションランプ
・青く点灯するLEDイルミネーションランプ
・細く立体的なスポーク形状の14インチアルミホイール
<ワゴンR>
・メッキを施したフロントグリル(FZ)
・シャープな印象のフロントバンパー、安定感を表現したフロントロアグリル(FZ)
・力強いデザインのフロントグリルとシンプルな造形のフロントバンパー(FA、FX、昇降シート車)
・車体色は、新色の白色「クリスタルホワイトパール」をはじめ、全9色を設定
*昇降シート車は全2色の設定
<スティングレー>
・スケルトングリル下のメッキを施したインテーク形状
・押出し感を強めた形状のフロントバンパー及びフロントロアグリル
・バックドアメッキガーニッシュ
・フォグランプ外側のLEDイルミネーションランプ(T)
・車体色は、新色の白色「クリスタルホワイトパール」をはじめ、全5色を設定
■インテリアデザイン
<ワゴンR>
・ライトグレー色のインストルメントパネルに、シックな印象のグレー系の内装色(FZ)と落ち着いた雰囲気のダーク系の内装色(FA、FX、昇降シート車)
<スティングレー>
・シャープでスポーティーな印象の、シルバー加飾を施したブラック基調の内装
■後退時の運転をサポートする新機能(スティングレーのスマートフォン連携ナビゲーション装着車に設定)
・スティングレーに、軽自動車初となる「後退時左右確認サポート機能」と「自動俯瞰機能」を採用したバックアイカメラを、スマートフォン連携ナビゲーションとセットでメーカーオプション設定。駐車場から後退して出る時や、後退して駐車する時に便利な機能を採用し、駐車場での車の出し入れを支援する。
■後退時左右確認サポート機能
後退時にバックアイカメラを使用し、移動物を検知。左右から車両後方に車や歩行者などの移動物が近づいてくると、モニター内の左右確認サポート表示の点滅とブザーで運転者にお知らせする。
■自動俯瞰機能
白線のある駐車場で後退する際、停車位置が近づくと、モニターに表示するバックアイカメラの映像を、上から見下ろしたような俯瞰画像に自動で切り替える。
■装備の充実
クルーズコントロールシステムを設定(スティングレーT)
ヒーター性能の向上(FA 2WD車を除くCVT車)
運転席シートヒーターを標準装備(FA 2WD車を除く)
助手席シートヒーターを新たに設定(FA・FX 5MT車を除く4WD車)
スズキ ワゴンR SエネチャージCM動画 渡辺 謙
スズキ ワゴンR価格、燃費、スペックなど
<ワゴンR>
・FA 2WD CVT 1,078,920円
4WD CVT 1,199,880円
・FX(エネチャージ) 2WD 5MT 1,134,000円
4WD 5MT 1,251,720円
2WD CVT 1,144,800円
4WD CVT 1,265,760円
・FZ(S-エネチャージ) 2WD CVT 1,372,680円
4WD CVT 1,493,640円
<ワゴンRスティングレー>
・X(S-エネチャージ) 2WD CVT 1,461,240円
4WD CVT 1,582,200円
・T(エネチャージ) 2WD CVT 1,595,160円
4WD CVT 1,716,120円
代表グレード | スズキ ワゴンR FZ |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 3,395×1,475×1,660mm |
ホイールベース[mm] | 2,425mm |
トレッド前/後[mm] | 1,295/1,290 |
車両重量[kg] | 790kg |
総排気量[cc] | 658cc |
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] | 52PS(38Kw)/6000rpm |
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 63(6.4/4,000rpm |
モーター最高出力(kW/rpm) | 1.6〈2.2PS〉/1,000rpm |
最大トルク(N・m/rpm) | 40〈4.1kg・m〉/100rpm |
動力用主電池 種類 | リチウムイオン電池 |
ミッション | 副変速機付きCVT |
タイヤサイズ | 155/65R14 |
JC08モード燃費 | 32.4km/L |
定員[人] | 4人 |
税込価格[円] | 1,372,680 |
発売日 | 2014/8/25 |
レポート | 編集部 |
写真 | スズキ |
8月25日発表!軽自動車の新しいエネルギーとは? 新型スズキ ワゴンRハイブリッドの燃費は32.4㎞/L! しかし、ワゴンRはハイブリッドと名乗らない? 車名は、ワゴンR Sエネチャージ?
この一部改良では、すでにレポートしている通り、新型スズキ ワゴンRはハイブリッド 化される。ハイブリッド化といっても、マイルドハイブリッド式を採用するようだ。新型ワゴンRハイブリッドには、ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)技術が投入されるという。ISGは、高効率・高出力な回生発電、ベルト駆動による静かな再始動、モーターアシスト機能をもつ。こういった手法は、日産セレナ Sハイブリッドに搭載されているECOモーターと類似したもので、スターターモーターとオルタネーター、アシスト用モーターを兼ねたものだ。
本格的ハイブリッドのように、モーターのみでの走行はできないため、大幅な燃費向上は見込めないものの、設計変更も必要も少なくISGそのもののコストもそれほどかかからないのが特徴だ。つまり、軽自動車に求められた低価格を維持しながら燃費向上ができるというもの。また、ISGはベルト駆動による静かな再始動も特徴で、アイドリングストップ時からの再始動時でも、今までのようにスターターのクランキング音や振動が低減されるので、上質な走行性能をもつことになる。このISGは、最大6秒間の電動アシストを行うという。
ただ、関係者によると、スズキはこの新型ワゴンRハイブリッドをハイブリッドと呼ばないという。車名は新型スズキ ワゴンR Sエネチャージになるとの噂だ。
当初、日産セレナのSハイブリッドと同じように、ハイブリッドを前面に出し営業展開をしかけていたようなのだが、ここにきて急遽車名もワゴンR Sエネチャージになったとか。これには、色々な憶測が飛び交っている。ワゴンRは現在でもクラストップの30.0㎞/Lで他車をリードする。これが、イッキに燃費32.4㎞/Lとなり、ライバルを大きく引き離すことになる。
今年フルモデルチェンジされるダイハツ ムーヴ が、エネチャージのような機能をもつかどうか分からないが、この燃費を超えるのはそう簡単ではない。ダイハツの場合、ワゴンRのように副変速機付CVTもないため、変速比幅でも不利な状態だ。また、ホンダ もNワゴン を後出ししたのにもか係わらずワゴンRの燃費を超えることができなかった。さらに、三菱 &日産連合のNMKVも30.0㎞/Lと並んだが、これもギリギリという状態。
そうなると、ハイブリッドと呼ぶには微妙なISGを、あえてハイブリッドいう名前を強調してセールスすると、日産以外から反感を買う恐れがあると判断したのかは不明だ。セレナSハイブリッドが投入された直後も、あれをハイブリッドと呼んで良いのか? と、いう議論があった。軽自動車規格という決められたルールの中での運用が基本となる軽自動車において、規格の解釈しだいではいくらでも文句のつけようがあるというものだ。
また、今年フルモデルチェンジするムーヴが、確実にワゴンRハイブリッドの燃費を超えられないかもしれないという点もある。ダイハツは、軽自動車を低価格・低燃費であることが重要として既存エンジンのストレッチで対応していこうとしている。その流れを受けると、さすがに32.4㎞/Lという燃費はハードルが高い。そんなライバルに対して、なんちゃってハイブリッドのSIGで、ハイブリッドという文字の付加価値を使いガンガンとアピールしていくのも敵を作るだけでもある。そんな大人な判断もあったかもしれない。
SIGをハイブリッドと呼ぶのか否かという問題は別として、燃費も良く再始動の振動や音も減り、より良い軽自動車となることは素晴らしいこと。スズキには、ドンドンと軽自動車マーケットに刺激を与えて、他のメーカーをリードしてほしいと思う。
そんなスズキ ワゴンR Sエネチャージといわれているモデルの価格を予想してみた。FAリミテッド レーダーサポート付のグレードが、FZと呼ばれグレードになり、ワゴンR Sエネチャージは140万円弱と予想した。ワゴンRもライバルと比べるとやや高めの価格設定なので、さすがに140万円を超えることはリスクが大きいと判断。それにしても、140万円というと、コンパクトカーのフィットやヴィッツが十分に狙える価格帯だ。スズキ ワゴンR Sエネチャージ(ハイブリッド)の価格戦略にも注目だ!
新型ワゴンRハイブリッド(Sエネチャージ)の燃費は33.0㎞/L前後? 価格はFXリミテッドで140万円弱? と、予想した
すでに、スズキは2003年1月に、軽自動車初となるハイブリッドシステムを搭載したスズキ ツインをデビューさせている。ツインは、もう10年以上前としては、本格的なハイブリッドシステムを搭載。このハイブリッドシステムは、エンジンとトランスミッションの間に薄型モーターを配置した1モーター式だ。このハイブリッドシステムにより、ツインは10・15モード燃費で34.0㎞/Lという低燃費を実現した。
画期的な軽自動車だったツインだったが、販売は不振に終わる。その大きな理由とされるのが、2人乗りであり、実用的でなかったこと。そして、上級グレードが税抜きで139万円という価格となっており、当時としてはかなり高価だったことが上げられた。
そんなスズキが、再びハイブリッド軽自動車にチャレンジを開始するというのだから、期待値は高い。
そして、噂される新型スズキ ワゴンRハイブリッドのシステムだが、ツインでの反省点を生かし、どうやらマイルドハイブリッド式を採用するようだ。新型ワゴンRハイブリッドには、ISG技術が投入される。このISG技術とは、Integrated Starter Generator(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)の略。この技術は、高効率・高出力な回生発電、ベルト駆動による静かな再始動、モーターアシスト機能をもつ。これは、日産セレナ Sハイブリッドに搭載されているECOモーターと類似したもの。スターターモーターとオルタネーター、アシスト用モーターを兼ねたものだ。
このISGを使う場合、サブバッテリーが必要になる。しかし、すでにワゴンRの場合、低燃費技術であるエネチャージで高効率のリチウムイオン電池を搭載済み。つまり、サブバッテリーを追加してコストをかける必要がない。ザックリと追加の投資となるのは、ISGと各制御の変更というくらいだろう。これだけコストが抑えられたのなら、価格上昇を抑えながら大幅な低燃費化ができライバル車に対して、燃費性能で大きなアドバンテージを得ることができる。
ISGを使う上でやはり気になるのは、新型ワゴンRハイブリッドの燃費がどれだけアップするのかということだ。スズキでは、ISGで電力の回生量は+30%になるという。この増えた電力を使い、加速時にモーターアシストを行いエンジンの負荷を低減し低燃費化する。ただし、ストロングハイブリッドに比べ、モーター単独での走行ができないため、燃費の上昇はストロングハイブリッドのようにガソリン車の2倍というような数値にはならない。
同じような技術を使う日産セレナの場合、おおよそ10~15%程度の燃費が向上しているイメージだ。現在のワゴンRの燃費は30.0㎞/L。そうなると、単純に新型ワゴンRハイブリッドの燃費は、33.0㎞~34.5㎞/Lという計算だ。仮に20%燃費が向上すると36.0㎞/Lと、現在のガソリン車ナンバー1低燃費を誇るミライースの35.2㎞/Lを超えることになる。
まぁ、下を見て新型ワゴンRハイブリッドの燃費が33.0㎞/Lだとしても、もはやライバル車に対して圧倒的な低燃費性能を誇ることになる。
さて、問題はこういった新技術が投入されて新型スズキ ワゴンRハイブリッドの価格はいくらになるのか? と、いうことだろう。現在のワゴンR FXリミテッド レーダーブレーキサポート付の価格が1,328,400円。現在でもエネチャージを使っていることから、ライバルに対してやや高めの価格設定となっている。いくらハイブリッドという付加価値を付けても、さすがに140万円を超えてくるような価格付けはしにくいはずだ。そうなると、新型ワゴンRハイブリッドの価格は139万円前後になると予想してみた。また、新型ワゴンRハイブリッドの発売時期は、2014年秋にもという噂まである。今後のスズキ ワゴンRの動向に注目だ!
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