フォルクスワーゲン ポロ(Volkswagen polo)新車情報・購入ガイド パーフェクトなコンパクトカーへ! 新エンジン搭載で燃費向上&追突被害軽減自動ブレーキも標準装備化!! [CORISM]
新設計1.2L DOHC16バルブエンジン搭載! パワー&トルクはダウンしたが、燃費は約5%アップ!!
フォルクスワーゲン ポロは、1975年に初代モデルが欧州で発売されて以来、これまでに全世界で1,400万台以上が販売されたベストセラーモデル。現行ポロは、2009年10月に日本デビュー。当初は、現在のダウンサイジングターボであるTSIではなく、1.4L自然吸気ガソリンエンジンと7速DSGの組み合わせだった。その後、2010年6月に1.2LのTSIエンジンが搭載された。
ダウンサイジングターボという新しい低燃費化技術TSIとツインクラッチ機能をもつATのDSGという組み合わせや、全長4mに満たないボディサイズながら広い室内とシッカリとしたハンドリング性能は、まさに隙のないコンパクトカーとして高く評価された。その結果、「2010-2011 日本カー・オブ・ザ・イヤー インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞している。
その後、スポーツモデルのポロGTI の追加やエンジン改良が小まめに行われた。そして、2013年9月には、気筒休止システムであるアクティブシリンダーマネジメント(ACT)を採用した1.4L TSIエンジンを搭載したポロ ブルーGTがデビュー。低燃費性能と高い走行性能を両立したモデルが投入されている。
今回マイナーチェンジしたポロだが、マイナーチェンジだからといってお色直し程度で終わっていないのがフォルクスワーゲンらしい真面目さを感じさせる部分。1.2L TSIというエンジン名は同じでも、まったく異なる新型エンジンとなっている。
まず、従来のSOHC 8バルブから、DOHC 16バルブに。さらに、前方吸気/後方排気のレイアウトに変更されている。そうした変更により、最高出力は 66kW(90PS)/4,400~5,400rpm、最大トルクは160Nm/1,400
~3,500rpmとなった。このパワーとトルクは、従来モデルのエンジンと比較すると15PS、15Nmダウンしている。自然吸気ガソリンエンジン1.6Lクラスに相当する最大トルクを、わずか1,400rpmから得られるとはいえ、やはりパワーダウンしたことには間違いなく、扱いやすさは維持しながらパワーダウンすることで燃費性能を約5%向上しているといった印象だ。燃費は22.2㎞/Lとなっている。
実際に試乗した印象は、ドンと押し出すような豪快なトルク感は薄れ随分マイルドになった。パワーダウンによって、加速力そのものは遅くなったようにも感じる。ただ、高回転域が苦手だった従来モデルと比べると、高回転まで気持ちよく回るようになったこともあり、エンジンを回した時のフィーリングはかなり良くなった。自然吸気エンジンに近いフィーリングで、ブンブンとエンジンを回して走っても気持ちがよい。
高い安全装備を標準装備化! 燃費、走行性能、安全性、すべてが高いバランスにまとめられたコンパクトカー!
ポロのマイナーチェンジでは、ミリ波レーダーで前方車両を検知しながら、衝突の危険を警告したり、衝突の軽減や回避を行うプリクラッシュブレーキシステム「フロントアシストプラス」、二次衝突を防ぐ「マルチコリジョンブレーキシステム」や、ドライバー疲労検知システムなどが、全車に標準装備された。標準装備化は、このクラスで初となる快挙。当然、サイドエアバッグやカーテンエアバッグも標準装備。安全装備をケチらない姿勢は、フォルクスワーゲンジャパンの英断と言える。
国産コンパクトカーと価格を比較すると、やや高い印象はあるものの、フォルクスワーゲン ポロはこうした安全装備が標準装備化されているからだ。自称プレミアムブランドと名乗る国産高級車ブランドのクルマの中には、価格が400万円以上するのに、ポロに標準装備されているプリクラッシュブレーキシステムがオプションだったりするくらいなのだ。
また、前方の車両との車間をレーダーで監視し、自動的に加減速を行って車間を調節する「アダプティブクルーズコントロール(ACC)」もコンフォートラインにはオプションで設定されている。この機能は、ドライバーの長距離走行の負担を軽減してくれるので、高速道路での移動が多い人にはお勧めの装備だ。
また、女性の顧客を意識してか、ギアをバックに入れると、モニターに車両後方視界が写し出される「リヤビューカメラ」もポロとして初めて用意されている。
新型ポロのデザインもマイナーチェンジにより若干変更されている。水平基調の基本的なデザイン手法は変更されていないものの、フロントグリルや前後のバンパー、ヘッドライトやテールランプが変更された。全体的にスッキリ感が増し、同時に高級感もアップしている。キリッとした凛々しい顔つきになった。
インテリアは、ゴルフと同タイプのステアリングホイールやメータークラスターを採用。ドアトリムにもクロームが施されるなど、外観と同様に質感の高い室内にまとめられた。派手さは無いものの、まさに質実剛健といえるクオリティの高さはピカイチだ。
新型フォルクスワーゲン ポロは、日本マーケットに合ったクルマだ。全長は4m以下で5ナンバーサイズを維持。さらに、最小回転半径は4.9mと小回り性能も抜群。安全性能のレベルも高いので、誰にでもお勧めしやすいコンパクトカーだ。ただし、輸入車特有の問題点がハイオクガソリン仕様となってしまうこと。燃費が良くても、その分、ハイオク仕様なのでガソリン代がやや高くつく。
新型ポロの選び方は、現在1.2L TSIエンジンのみなので、選択方法はシンプル装備のコンフォートラインか、装備が充実したアップグレードパッケージのいずれかを選ぶことになる。アップグレードパッケージとの価格差は25.6万円もあるので、装備アップ分の内容を見ながら選ぶといいだろう。とくに、豪華装備にこだわらないのであれば、コンフォートラインにACCパッケージ(64,800円)を装着すれば十分といった内容だ。ちなみに、アップグレードパッケージ車の価格は約250万円。この価格設定も微妙で、あと約9万円プラスすると、ひとクラス上のゴルフのエントリグレードであるトレンドラインが買えてしまう。
よりスポーティなポロや流行のクロスオーバーを望む人は、「ポロ ブルーGT」と「クロスポロ」が今秋以降に投入されるというので、もうしばらく待つことになる。
フォルクスワーゲン ポロ価格、燃費、スペックなど
・ポロ TSI コンフォートライン:2,239,000円
・ポロ TSI コンフォートライン アップグレードパッケージ:2,495,000円
■フォルクスワーゲン ポロ スペック/燃費
・全長 3,995mm 全幅 1,685mm 全高 1,460mm
・ホイールベース 2,470mm
・エンジン 排気量 1,197cc
・直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ(4バルブ)
・最高出力 66kW(90PS)/4,400~5,400rpm
・最大トルク 160Nm(16.3kgm)/1,400~3,500rpm
・トランスミッション 7速DSG
・燃料消費率 22.2km/L(JC08モード)
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