BMWのフラッグシップSUVが新型X7
BMWは、スポーツ・アクティビティ・ビークル(SAV)のフラッグシップとなる最上級ラグジュアリーモデル新型BMW X7の発売を開始した。
新型BMW X7は、高級感溢れる威風堂々としたデザイン、ラグジュアリーモデルに相応しい乗り心地、最大で7人乗りを可能とするSAVとしての実用性などを備えたモデルだ。納車開始は、2019年8月以降の予定。
SUV(BMWの言うSAV)の市場は世界的に拡大を続けていて、超高級車メーカーのロールス・ロイスやベントレー、スポーツカーメーカーのランボルギーニ、あるいはマセラティなど、さまざまなメーカーが高級SUVを市場に新型車を投入して好調な売れ行きを示している。早くからSUVの市場を開拓してきたBMWとしても、高級SUV市場への本格的な参入と強化は、当然の流れと言っていい。
威風堂々とした外観デザインを採用した新型X7
縦方向に分厚い大きなキドニーグリルを備えた新型X7の外観デザインは、いかにもSAVらしい堂々たるものだ。BMWのキドニーグリルは、スポーツモデルでは横長のデザインが採用されているが、X7ではSAVとしての存在感を表現するために縦型とし、その面積が大きく拡大された。
キドニーグリルの横に連続する形で配置されたヘッドライトは、地面と水平となるフラットでモダンなデザインが採用された。ボディの側面には、優美で印象的な一本のキャラクターラインが刻まれ、クローム加飾が施されたガーニッシュとともに、シンプルな中にも上質さを感じさせるデザインとなっている。
とにかくデカくてラグジュアリーな6/7人乗りSUV
グリルの大型化にとどまらず、ボディサイズも半端ではない。全長5165mm、全幅2000mm、全高1835mmというクルマとして限界に近いサイズに加え、ホイールベースも3105mmと長い。
このボディサイズによって、室内空間は広々とした余裕あるものになった。2列目/3列目の乗員でも長時間のドライブを快適に過ごせるラグジュアリー感溢れる空間が作られている。2列目シートはベンチシートと独立したコンフォートシートが設定され、乗車定員は7名または6名となる。
新型X7のインテリア回りの仕様もいかにもラグジュアリーなもので、主要グレードのシートには厳選した牛革を使用したBMWインディビジュアルのメリノ・レザーが標準装備された。セレクト・レバーやスタートボタンなどに透明度の高いクリスタルを採用。これらによって、室内空間全体がラグジュアリーさに包まれている。
620Nmのディーゼル車、750Nmのガソリン車
新型X7に搭載されるパワートレーンは2機種だ。X7 xDrive35d系のモデルには、直列6気筒3.0Lのディーゼルターボが搭載され、最上級モデルとなるX7 M50iには、V型8気筒4.4Lのツインターボ仕様ガソリンエンジンが搭載される。
BMWならではの直列6気筒ディーゼルエンジンは、最高出力195kW(265ps)/4000rpm、最大トルク620N・m/2000~2500rpmの動力性能を発生する。低回転域から強力なトルクを発生するとともに、ストレスのない吹き上がりによる滑らかな加速と安定したクルージングを実現する。
X7 M50iに搭載されるガソリンのV型8気筒ツインターボエンジンは、最高出力390kW(530ps)/5500~6000rpm、最大トルク750N・m/1800-4,600rpmの圧倒的な性能を持つ。2.5tを超える超重量級のボディながら、0-100km/h加速は4.7秒を達成する。
全車4WD! エアサスも装備
Mスポーツ・エキゾーストシステムを採用するなど、スポーツ走行性能を強調するモデルである。デザイン面でも、スポーティさを際立たせるセリウムグレーのキドニーグリル、ミラーキャップ、エアブリーザーが優雅さと力強さを演出している。
トランスミッションは電子制御8速ATで、駆動方式はBMWがxDriveと呼び、幅広い車種に搭載される4WDシステムが採用された。
足回りでは、路面状況を各ホイールのセンサ―で感知し、必要に応じて上下それぞれ40mmの間で車高を自動調整する4輪アダプティブ・エアサスペンションや、カメラによって進行方向の路面状況を詳細に確認し、サスペンションだけでなくダンパー調整やロール回避を最適化するエグゼクティブ・ドライブプロを採用する。これによって空を飛んでいるかのような滑らかな乗り心地を実現したという。
ハンズオフを可能とした運転支援装備を装着した新型X7
新型X7は、最上級のフラッグシップSAVだけに、運転支援装備も充実したものが用意される。すでに一般化した運転支援システムであるアクティブ・クルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付き)、車線変更警告システム、車線逸脱警告システム、ステアリング&レーンコントロールアシスト、衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付き)などはもちろん標準だ。
さらに、高速道路での渋滞時にドライバーをサポートするハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援システムや、35km/h以下での走行時に直近の50m軌跡を記憶し、通った道を自動で後退可能なリバースアシストなどが搭載されている。また、BMWとして初めてトラフィック・サイン・アシスト(速度制限認識)機能が搭載され、走行中にドライバーに対して制限速度を通知して安全な走行をサポートする。
BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントは、AI技術を活用して音声会話だけで車両の操作、情報へのアクセスが可能となる機能だ。これは先に発表された3シリーズにも採用されている。
今までの音声入力と異なり、より自然な会話に近い言葉で、ドライバーの指示や質問を理解し、適切な機能やサービスを起動可能にするほか、使用頻度に応じてドライバーの好みを学習し、長く乗り続けるほどパートナーとしての役割を高めていくものだ。
このシステムは、「OK, BMW(オーケー・ビー・エム・ダブリュー)」と呼びかけることが機能するのが基本だが、この呼びかける名前をドライバーが自由に設定できるのも特徴だ。たとえば、「M50(エムゴーマル)」を機能開始の呼びかけ言葉として設定することができる。より身近でストレスなく使えるものになる。
BMW X7価格
・BMW X7 xDrive35dデザイン・ピュア・エクセレンス 12,060,000円
・BMW X7 xDrive35d M Sport 12,420,000円
・BMW X7 M50i 15,660,000円
BMW X7ボディサイズ、燃費など諸元
全長x全幅x全高(mm) 5,165x2,000x1,835
ホイールベース(mm) 3,105
ラゲージ・ルーム容量(L) 750(後席折りたたみ時 2,120)
定員(名) 7/6
エンジン型式 B57D30A 直列6気筒DOHCディーゼル
総排気量(cc) 2,992
最高出力(kW 〔ps〕 / rpm (EEC)) 195〔265〕/4,000
最大トルク(Nm 〔kgm〕 / rpm (EEC)) 620〔63.2〕/2,000-2,500
燃料消費率JC08モード 未定-
燃料消費率WLTCモード 未定
駆動方式 4輪駆動
トランスミッション 8速AT
タイヤサイズ 285/45R21
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