地道に販売台数を積み重ねてきている日産リーフ
日産は、EV(電気自動車)のリーフをマイナーチェンジし、2020年2月より発売を開始する。
初代日産リーフは、2010年12月に登場した。24kWhという大容量リチウムイオンバッテリーを搭載。航続距離は200㎞(JC08モード)だった。その後、初代リーフは、幾度となく改良を重ね航続距離を伸ばしていく。2015年のマイナーチェンジでは、30kWhのバッテリーを搭載したモデルも投入。航続距離を280㎞にまで伸ばしている。
そして、現行モデルとなる2代目リーフは、2017年10月にデビューした。基本骨格部分など、多くの部分が初代リーフからキャリーオーバーとなった。だが、バッテリーなど各部がアップデートされ、出力は150ps、トルクは320Nmとなり初代より大幅に向上。そして、EVの肝となるリチウムイオンバッテリーは、40kWhとさらに大容量タイプへと変更され、航続距離は400㎞(JC08モード)大幅に伸びた。
そして、2019年1月には、リーフe+を発売。リーフe+は、さらに出力&トルクをアップし218ps&340Nmとした。同時に、62kWhというバッテリーを搭載し航続距離を570㎞(JC08モード)と飛躍的に伸ばした。
日産リーフの2019年度上期登録車販売台数ランキングでは、9,244台を売り38位となっている。補助金が出るとはいえ、売れ筋グレードは400万円弱という高額な価格のモデルであることを考えれば、まずまずといった販売台数になっている。ホンダ オデッセイが40位、マツダCX-8が37位なので、リーフも徐々に一般のクルマ並みに売れてきているということになる。
より洗練された制御になったプロパイロット
リーフのマイナーチェンジでは、主にコネクティビティの強化とプロパイロット関連の機能が進化した。
プロパイロット進化のポイントは、以下の通り。使いやすさの向上と、より緻密な制御になっている。
・ブレーキ制御技術を向上させて、下り坂でも設定車速を保持。
・ 自然で滑らかな減速を実現
・トラック等、大型車を追い越す際の走行位置を調整
・新東名高速の制限速度が 120km/h に引き上げられるのに対応。設定車速の上限を 135km/hに変更
・ドライバーがウィンカーを作動させステアリングを操作すると、追い越ししようとしていると認識。設定速度内で加速することにより、スムースな追い越しを実現
・車間距離設定をパワースイッチ OFF するまで保持
・これまで間欠時のみに限定されていたワイパー使用時の作動を、Lo/Hi 時にも作動するよう進化(一 部機能を除く)。雨天時のプロパイロット利用が大幅に拡大。
プロパイロット パーキングの進化ポイント
・駐車時の発進や切り返しの際の待ち時間を短縮。据え切り(停車状態のままでの操舵) を減らし、制御を最適化
・車庫入れは約 20%、前向き駐車は約 21%の時間短縮を実現。
予防安全装備が充実するも・・・
また、安全装備面もやや向上した。車線変更時など、後側方から接近する車両を検知し警報・回避支援を行う「インテリジェント BSI(後側方衝突防止支援システム)」新採用した。
この機能は、車線変更時の安全確認面でも頼りになる機能。暗い場所や視界の悪いときには、とくに頼りになる。ただ、一部オプション、もしくは装着不可という設定。リーフは高額車なので、これくらいの装備は標準装備化してほしい。
グーグルの検索機能も使え、より利便性を向上
コネクティビティ面では、まずナビのモニターが7インチから9インチへアップされた。従来の7インチモニターでは、今時、非常に小さく視認性面でも物足りなかったので、必須ともいえる改良ポイントだった。ただ、9インチとはいえ、今ではそれほど大きな画面ではない。
そして、より使い勝手が良くなったのは検索機能だ。グーグルとの連携強化により、 ナビ画面上からキーワードを入力することで、グーグル サーバに接続。リアルタイムに目的地周辺の検索結果を得ることができる。グーグルの検索、その他の機能も使えるので、従来のナビより便利になった。
また、クルマに乗る前の現在地から最終目的地までのシームレスな道案内を可能にする「ドアtoドアナビ」に、目的地に合わせて途中の充電プランを提示する日産初のEV専用機能を追加。
さらに、ナビの地図更新が自動で行える「OTA(Over The Air)自動地図更新」や、車内がWi-Fi環境になる「docomo In Car Connect」といった多彩なサービスを初採用している。中でも実用的なのが、充電スポットの満空情報。充電に向かったら、他のクルマが充電中。再び近くの充電スポット探し、という手間が省ける。
専用カラーを追加したリーフ オーテック
そして、基準車のリーフがマイナーチェンジしたことを受け、高級感あるスポーティなカスタマイズで人気のオーテックも同様の変更を受けた。リーフ オーテックのマイナーチェンジでは、ボディカラーにオーロラフレアブルーパールのボディに、スーパーブラックのルーフの2トーンカラーを「AUTECH」専用色として追加。全7色としている。
リーフ オーテックの主な装備は以下の通り。
・AUTECH専用エクステリア
フロントグリル
フロントバンパー(バンパー下部メタル調フィニッシュ)
サイドシルフィニッシャー(メタル調フィニッシュ)
リヤバンパーフィニッシャー(メタル調フィニッシュ)
AUTECHエンブレム<フロント・リヤ>
・AUTECH専用サイドターンランプ付電動格納式リモコンドアミラー(メタル調フィニッシュ)
・AUTECH専用17インチアルミホイール&215/50R17 91Vタイヤ
・AUTECH専用インテリア
クリスタルスエード&ブルーレザレットコンビシート「AUTECH」刺繍(ブルーステッチ)
ブルーレザレットドアトリム<フロント・リヤ>(ブルー ダブルステッチ)
ブルーレザレットセンターコンソールリッド(ブルーステッチ)
ダークウッド調インストパネル
・AUTECH専用本革巻ステアリング(ブラック/ブルーコンビ&ブルーステッチ)(ステアリングヒーター付)
・AUTECH専用エンブレム(センタークラスター)
日産リーフ価格
■40kWh車
・S 3,326,400円
・X 3,819,200円
・X V セレクション 4,056,800円
・G 4,189,900円
・AUTECH 4,094,200円
■62kWh車
・e+ X 4,411,000円
・e+ G 4,998,400円
・e+ AUTECH 4,686,000円
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