バンコク国際モーターショーレポートの目次
MG(上海汽車)ブース
中国を代表する自動車メーカーである上海汽車は、タイ市場に最も早くから進出した中国メーカーだ。新コロナウィルス禍の前から一定のスペースを確保して、MGブランド車展示を行っていた。
最近投入された新しいモデルは、MG ESとMG4の2モデル。いずれも電気自動車で、MG ESはステーションワゴンのボディで、MG 4はスポーティなイメージのハッチバックだ。MG ESには51kWhのバッテリーが搭載され、400㎞を超える航続距離を確保したという。
タイでは、電気自動車に税制上の優遇措置が取られていて、ガソリンの乗用車だと25%課税される物品税が、電気自動車ではたったの2%に抑えられる。このためMG ESとMG4はいずれも1万バーツを切る価格が設定されていた。電気自動車としてはかなり安めの設定であり、中国メーカーが低価格の電気自動車で食い込もうとしているのが良く分かる。
MGのブースで注目されたのは、MAXUS 9と呼ぶミニバンだ。これはタイ市場で好調な売れ行きを示すアルファードのライバル車となる電気自動車。アルファードのボディサイズを上回る全長と全幅を持つ。
価格は230万バーツからというから、高額なミニバンである。注目されるのはリヤに“SAIC”というエンブレムが装着されていたことだ。これは上海汽車の英文社名である“Shanghai Automotive Industry Corporation”の頭文字を取ったもので、上海汽車傘下のブランドであるMAXUSを生かした販売を狙っているようだ。
フロントのボンネットフードにはMGのエンブレムが装着されていたが、リヤのエンブレムを見ると、今後はMGではなく上海汽車としても展開する考えを示しているのかも知れない。
MG ES
MG 4
MG MAXUS 9
NETAブース
今回のバンコク国際モーターショーで初めて見かけたのがNETA(ネタ)という新興の電気自動車メーカーだ。
コンパクトで低価格のNETA VとスポーティなNETA Sという2台のモデルを展示していた。
このうちすでに市販されているNETA Vについては、60万バーツを切るスタート価格が設定されており、相当に低価格の電気自動車であるようだ。
どこまで高い商品力を持つのか、まだ未知数な部分が多いメーカーだが、中国メーカーが低価格の電気自動車で勝負しようしていることが端的に分かる存在でもある。
NETA V
NETA S
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