スズキ スペーシア/スペーシアカスタム新車情報・購入ガイド 燃費では負けない! クラスナンバー1燃費でN-BOXを圧倒!
打倒N-BOX! スペーシアがフルモデルチェンジ
スズキは、スーパーハイト系軽自動車のスペーシア/スペーシアカスタムをフルモデルチェンジし発売を開始した。今回のフルモデルチェンジで、スペーシアは3世代目となっている。
スペーシアは、スズキにとって、とても重要な基幹車種。軽自動車販売では、スペーシアが属するスーパーハイト系が主流。軽自動車販売台数ランキングでは、1~3位をスーパーハイト系が占めるほどだ。2023年度上期の軽自動車販売台数で、先代スペーシアは約5.7万台を売り3位となった。
ちなみに、圧倒的ナンバー1は、ホンダN-BOXで約10万台を販売。2位のダイハツ タントは、7.3万台を販売している。日産ルークスは9位で約2.6万台の販売台数となっている。
クラストップの予防安全装備を得た新型スペーシア
3代目となった新型スズキ スペーシアでは、予防安全装備や運転支援機能が飛躍的な進化を遂げた。メインのシステムは、従来の単眼ガメラ+レーザーレーダーから、単眼カメラ+ミリ波レーダーへ変更。このシステムは、「デュアルセンサーブレーキサポートII」と呼ばれる。
「デュアルセンサーブレーキサポートII」は、デンソー製を新たに採用。このシステムは、トヨタの予防安全装備「トヨタセーフティセンス」と基本的に同じ。広角カメラを搭載したことで、より広い範囲を検知できるようになった。
その結果、前方の検知対象は歩行者や自転車に加え、自動二輪も検知可能。さらに、事故の多い交差点内では、右左折時の対向方向者や自転車も検知。右折時の対向車両、出会い頭衝突にも対応。衝突回避、もしくは被害軽減が可能になった。
運転支援機能では、全車速で車線を維持しながら先行車に追従走行できるアダプティブクルーズコントロール(ACC)[全車速追従機能・停止保持機能付]を採用。このACCには、カーブを認識しカーブ手前で自動で速度を抑制するカーブ速度抑制機能や、車線変更時の加減速を補助する機能、割り込みなどに対する接近警報機能なども搭載している。
こうした「デュアルセンサーブレーキサポートII」の性能は、軽自動車では完全に頭ひとつ抜け出している。3代目新型スペーシアは、現時点で軽自動車トップの安全性能を手に入れた。
キープコンセプトだが、上質感がアップしたデザイン
3代目スペーシアのデザインは、先代からのキープコンセプト。「もっと自由に」「もっと使いやすく」という想いから、頑丈で大容量のコンテナをモチーフとした。
頑丈なコンテナのプレス面を連想させるボディーサイドのビード形状や、工業製品に用いられる角を面取りしたような造形を取り入れたデザインを採用。先代スペーシアより、やや硬質感が増し、頑丈なルックスとなっている。
こうした共通のデザインが施された上で、基準車となるスペーシアは、ボディーを上下に分割する力強いキャラクターラインにより、頑丈で立体的な造形とした。
LEDヘッドライトは、角を丸くした大型のタイプを採用。クリーンで親しみやすく優しい印象を与えている。
車体色は、春に咲く花のような柔らかみのある色を表現した「ミモザイエローパールメタリック」と、使い込んだ革製品のような深みのある色を表現した「トーニーブラウンメタリック」を新色として設定。
また、2トーンルーフ仕様車のルーフ色には「ソフトベージュ」を採用。モノトーン8色、ソフトベージュ2トーンルーフ4色の全12パターンを設定し、お気に入りのボディ色を選ぶ楽しさも提供している。
エンブレムは、タグプレートをモチーフにしたデザインに一新。文字部分がくり抜かれていることで、車体色によって表情が変化するという。
迫力あるルックスと豪華装備が人気のスペーシアカスタムは、メッキと艶のあるブラックを組み合わせた大型のフロントグリルやメッキフロントバンパーガーニッシュ、メッキバックドアガーニッシュなどにより、上質感と存在感を表現した。
薄型フルLEDヘッドランプは、内部をブラック化し精悍さをアピール。LEDフロントシーケンシャルターンランプ、クリスタル感のある肉厚インナーレンズのリヤコンビネーションランプを採用し、カスタムに求められるギラギラ感をアップしている。
HYBRID XS、HYBRID XSターボには、スタイリッシュなデザインの15インチ切削アルミホイールを採用。
車体色は、「ピュアホワイトパール」や「インディゴブルーメタリック2」をはじめとした上質感のあるカラーを採用し、モノトーン7色、ブラック2トーンルーフ4色の全11パターンを設定した。
質感や使い勝手が向上したインテリア
新型スペーシアのインテリアは、インパネや前席ドアのアッパー部分を立体的な造形とすることで、充実感や広さを演出。カップホルダーやインパネボックス、前席ドアトリムにビード形状を施すことで、エクステリア同様頑丈で大容量のコンテナを表現した。
基準車のスペーシアでは、ブラウンを基調としたインテリアに、サイドルーバーガーニッシュやドアアッパー部分にマットな質感のカフェラテ色を配色し、居心地のよい室内空間を演出。アウトドア家具のような心地よい雰囲気を持たせた、グレー基調のカラーメランジシート表皮を採用している。
新型スペーシア カスタムでは、ブラックを基調としながら、セミマットな質感のボルドーと光沢のあるピアノブラックの加飾が生み出すコントラストにより、上質で落ち着いた雰囲気を演出した。
シート表皮は、スエード調起毛で仕上げ、見る角度によってブラックの中にボルドーが煌めく華やかなデザインとした。
さらに、HYBRID XS、HYBRID XSターボは、シートサイド部を艶のあるパイピングを施したレザー調とすることで、より上質感を高めている。
軽自動車にもオットマン!? マルチユースフラップって何だ?
新型スペーシアの装備面では、電動パーキングブレーキをスズキ軽自動車で初採用。ブレーキホールド機能もあり、停車時にブレーキペダルを踏み込めば、ブレーキペダルから足を離しても停車状態を維持。とくに、中高年のドライバーにとっては、疲労軽減にもなる便利な機能だ、また、ステアリングヒーターをスズキ軽自動車として初採用。
メーター関連では、スピードメーターをデジタル化。マルチインフォメーションディスプレイには、4.2インチカラーTFT液晶を採用し、視認性を高めまている。
新型スペーシアでは、コネクティッド関連も強化された。ドライブレコーダー連動、HDMI入力対応、スズキコネクト連携機能を新たに搭載した、スマートフォン連携メモリーナビゲーションをメーカーオプションとして設定。
スズキコネクトは、スズキ緊急通報やスズキトラブルサポート、各種アプリサービスに加え、スズキコネクト加入者があらかじめ登録したご家族などと、スズキコネクトの機能をシェアすることができるシェア機能を新たに追加した。
メモリーナビゲーションとの連携により、警告灯の点灯や無償修理などの通知をナビ画面に表示したり、スズキトラブルサポートへの発信やコネクテッドサービスの一時停止/停止解除がナビ画面上で操作可能となった。
新型スペーシアのインテリアで、注目したい装備がスズキ車初採用になる「リヤシートの「マルチユースフラップ」。後席座面の前方部分がフラップのようになり、位置や角度を調整可能。オットマンモードとして使えるだけでなく、走行中の姿勢安定をサポートするレッグサポートモードや、荷物の落下を予防すストッパーモードの3つのモードが選択可能。後席の快適性や利便性をさらにアップした。
そして、後席格納時の荷室スペースが拡大された。床面がフラットになり荷室高が拡大したことで、自転車などの大きな荷物がより積み込みやすくなった。
圧倒的クラスナンバー1燃費モデルへ進化
新型スペーシアの自然吸気エンジンは、燃焼効率の高いR06D型を搭載。圧縮比がアップされ、先代の11.5から12.0へアップされた。かなり燃費を意識したエンジンのようで、最高出力も先代比−3psとなる49ps、最大トルクも−2Nmとなる58Nmとなった。
さらに、組み合わされるマイルドハイブリッドシステムのモーターも変更されている。先代のモーターは、WA05C型で出力は3.1ps&50Nm。新型スペーシアのモーターは、WA04C型で出力は2.6ps&40Nmとモーターも若干出力が下げられている。
その結果、新型スペーシア自然吸気エンジン車の燃費は、23.9~25.1㎞/L(FF。WLTCモード)となった。先代スペーシアの燃費が21.2~22.2㎞/Lだったので、大幅に燃費が向上した。この大幅燃費向上も、新型スペーシアの美点でもある。ちなみに、少し前にフルモデルチェンジしたホンダN-BOXの燃費は、21.5~21.6㎞/L。N-BOXは、マイルドハイブリッドシステムではないこともあり、燃費性能では大差がついている。
新型スペーシア、スペーシアカスタムの失敗・後悔しないグレード選び
新型スペーシア、スペーシアカスタムのグレード選びでは、まず、基準車であるスペーシアか、スペーシアカスタムかの選択から。見た目のデザインは、好みの方を選択すればよい。
ただ、後々、失敗・後悔しないように、しっかりと装備系を確認することが重要。装備面では、やはりスペーシアカスタムの方が充実しているからだ。また、ターボエンジンはカスタムにしか設定されていない。
お勧めは、そのターボエンジン車。スペーシアは、スーパーハイト系と呼ばれるカテゴリーに属していて、高い全高と両側スライドドアを装備しているのが特徴。それだけに、車重が重い点がデメリット。
このクラスで最軽量な新型スペーシアでも、車重は880~910㎏(FF車)もある。この車重で660㏄の49ps&58Nmという出力の自然吸気エンジンでは、少々非力な印象。
街中だけというのであれば、まぁ、十分といえるレベル。だが、高速道路や速度の高いバイパス、急な登り坂などを頻繁に走るのであれば、67ps&98Nmと余裕ある出力をもつターボエンジンの方がストレスなく走れる。
ターボ車になると、カスタムの中でも「XSターボ」と呼ばれる1グレードしか設定されていない。「XSターボ」は、新型スペーシアの中で、最上級グレードに位置するので、装備は充実。ヘッドアップディスプレイやアダプティブクルーズコントロール、電動パーキングブレーキ、パドルシフトなども標準装備。オプションで装備したいのは、全方位モニター付きメモリーナビくらいだ。
ターボエンジンが必要ないというのであれば、自然吸気エンジンの「XS」と呼ばれるグレードがあり、ほぼ「XSターボ」と同等の装備なので、こちらを選択するとよいが、価格差は約8万。約8万円の差なら、積極的にターボ車を選んだ方が満足度は高くなるだろう。
新型スペーシア基準車のグレードは、「X」と「G」の2グレード設定。「X」グレードには、セーフティプラスパッケージ装着車が用意されている。お勧めは、「X」のセーフティプラスパッケージ装着車。
このパッケージを装着すると、アダプティブクルーズコントロールと車線維持機能、電動パーキングブレーキなどがプラス装備される。66,000円の価格アップになるが、電動パーキングブレーキには、ブレーキホールド機能もあるので、ストップ&ゴーが多い道を走る人には疲労軽減が可能。また、アダプティブクルーズコントロールは、全車速で車線を維持しながら先行車に追従走行できるので、高速道路などでの渋滞時に疲労軽減と安全面でメリットがある。
エントリーとなる「G」グレードは、価格訴求用といった印象。両側パワースライドドアも無く、チルトステアリングや運転席シートリフターなどまで、徹底的に装備が省かれている。安価だからといって、このグレード選んでしまうと、後々、後悔・失敗したと感じる確率は急上昇するだろう。
スズキ スペーシア、スペーシアカスタム新車価格
■スペーシア
HYBRID G 2WD 1,530,100円/4WD 1,656,600円
HYBRID X 2WD 1,705,000円/4WD 1,824,900円
■スペーシア カスタム
HYBRID GS 2WD 1,801,800円/4WD 1,925,000円
HYBRID XS 2WD 1,995,400円/4WD 2,115,300円
HYBRID XSターボ 2WD 2,073,500円/4WD 2,193,400円
ダイハツ タントファンクロス VS スズキ スペーシアギア 徹底比較・評価
スズキ スペーシア、スペーシアカスタム燃費、ボディサイズなどスペック
代表グレード スペーシアカスタムHYBRID XSターボ(FF)
全長×全幅×全高 mm 3,395×1,475×1,785
ホイールベース mm 2,460
トレッド(前/後) mm 1,295/1,300
最低地上高 mm 150
車両重量 kg 910
エンジン型式 R06A型
エンジンタイプ 直列3気筒ターボ
総排気量 ㏄ 658
エンジン最高出力 kW(ps)/rpm 47(64)/6,000
エンジン最大トルク N・m(kgm)/rpm 98(10.0)/3,000
モーター型式 WA05A
モーター最高出力 kW(ps)/rpm 2.3(3.1)/1,000
最大トルク N・m(kgm)/rpm 50(5.1)/100
バッテリー種類 リチウムイオン
燃費(WLTCモード ㎞/L) 21.9
トランスミッション CVT
サスペンション 前:ストラット 後:トーションビーム
タイヤ 前後 165/55R15
最小回転半径 m 4.6
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