アルファロメオは、コンパクトカーのアルファロメオ ミトのラインアップをリニューアルし、発売を開始した。

　アルファロメオ ミトは、2009年に日本デビュー。全長4,070mmというコンパクトなボディサイズをもち、1.4Lターボという最新のダウンサイジングエンジンを搭載。さらに、アルファロメオ初の乾式デュアルクラッチオートマチックトランスミッション「Alfa TCT」が組み合わされていて、環境性能と高い走行性能を併せ持つモデルだ。また、個性的なデザインと切れ味鋭いハンドリングなど、アルファロメオらしさが凝縮されている。

　アルファロメオ ミトのMiToは、デザインされた地であるミラノ（Mi）、および車の生産地であるトリノ（To）2都市の頭文字を組み合わせて名付けらた。さらに「Mito」はイタリア語で神話／伝説を意味している。

　日本マーケットにおいて、ミトのボディサイズはとても使いやすいサイズで全長4,070×全幅1,720×
全高1,465mmとなっている。しかし、今となってはフォルクスワーゲン ポロが218万円からという価格帯になっているため、割高な印象が強い。アルファロメオは、趣味性の強いクルマとはいえ、販売台数を追うのであればマイナスの要因だ。とくに、最近は輸入車に追い風が吹いていて、価格設定次第では人気モデルになる可能性を十分に秘めている。ライバル車との競争力強化には、やはり価格訴求も重要なのだ。

　そこで、アルファロメオはミトの価格改定を行った。ミト スプリントを、アルファ ロメオブランドのエントリーグレードとしてラインアップに再導入。装備内容を見直し、価格を引き下げている。278万円だった価格は、2,614,500円となった。同じ1.4L比較ということになると、ポロのブルーGTが263万円なので、やや安めの設定となっている。ポロも同様なのだが、この価格帯だと、ひとクラス上のゴルフ コンフォートラインが買えてしまうので悩ましいところでもある。

　また、ミトの上級グレードであるミト コンペティツィオーネは、これまでオプション装備だったレザーシートを標準装備とするなど商品内容を向上させた上で、従来モデルより車両本体価格を引き下げた。292万円だったこのモデルは、2,908,500円となり買い得感はかなりアップしている。小さい高級車的な仕様なので、ミトの購入を考えているのなら、このモデルがおすすめだ。

　ただし、追突被害軽減自動ブレーキなどの装備は未だ用意されていないことや、燃費性能はもう一頑張り欲しいところでもある。安全装備に関しては、自動ブレーキを除くと高いレベルなので安心だ。装備やパフォーマンスを比較すると、まだまだ価格的には高価な印象は高く、価格引き下げをさらに望みたいが、少し前に比べれば、アルファロメオも随分リーズナブルになってきた。アルファロメオ ミトは、とても魅力的なクルマだけに、ゴルフやボルボV40に並みに戦略的な価格で、国内マーケットにおいてイタ車のメージャー化にチャレンジして欲しい。

■ミト スプリント
排気量： 1.368L
エンジン： ﾀｰﾎﾞ ﾏﾙﾁｴｱｴﾝｼﾞﾝ
燃費(JC08ﾓｰﾄﾞ)：14.6km/ℓ
ﾄﾗﾝｽﾐｯｼｮﾝ形式： Alfa TCT
ハンドル位置： 右
主要装備： ﾌｧﾌﾞﾘｯｸｼｰﾄ、ｱﾙﾌｧﾛﾒｵ D.N.A.ｼｽﾃﾑ、
Alfaｱﾀﾞﾌﾟﾃｨﾌﾞｻｽﾍﾟﾝｼｮﾝ、ｽﾌﾟﾘﾝﾄ専用16ｲﾝﾁｱﾛｲﾎｲｰﾙ、
ﾏﾆｭｱﾙｴｱｺﾝ、ﾆｰｴｱﾊﾞｯｸﾞ
価格：2,614,500円

■ミト コンペティツィオーネ
排気量： 1.368L
エンジン： ﾀｰﾎﾞ ﾏﾙﾁｴｱｴﾝｼﾞﾝ
燃費(JC08ﾓｰﾄﾞ)： 14.6km/ℓ
ﾄﾗﾝｽﾐｯｼｮﾝ形式： Alfa TCT
ハンドル位置： 右
主要装備： Frauﾚｻﾞｰｼｰﾄ、ｱﾙﾌｧﾛﾒｵ D.N.A.ｼｽﾃﾑ、
ﾊﾟﾄﾞﾙｽｲｯﾁ、ｺﾝﾍﾟﾃｨﾂｨｵｰﾈ専用17ｲﾝﾁｱﾛｲﾎｲｰﾙ、ﾘｱﾙｰﾌｽﾎﾟｲﾗｰ、ﾃﾞｭｱﾙｿﾞｰﾝ式ﾌﾙｵｰﾄｴｱｺﾝ
価格：2,908,500円