BMW X1、iX1新車情報・購入ガイドの目次
日本で高い人気を誇っているBMW X1がフルモデルチェンジ
BMWは、CセグメントのコンパクトSUVであるX1をフルモデルチェンジし発売を開始した。新型BMW X1(U11型)は、このフルモデルチェンジで3代目となっている。
また、同時にU11新型X1をベースにEV(電気自動車)化した新型BMW iX1も投入。この新型iX1は、i3が生産を終了したことから、BMWブランドでは最もコンパクトなEVとなる。
初代X1は、2010年に登場。貴重なFR(後輪駆動)ベースのSUVとして話題となった。2011年には、輸入車登録台数ランキングでは9位に入るほどの人気を誇った。そして、2015年に登場した2代目X1は、時代の流れに合わせてFF(前輪駆動)化。より、広い室内スペースをもつモデルとなった。
この2代目X1も2017年に9位、2018年に10位と国内輸入SUVでトップレベルの販売台数を誇った。それだけに、国内BMWとししては、3代目新型X1に大きな期待を寄せている。
あまり代り映えしない外観デザイン
U11新型BMW X1のデザインは、2代目X1のキープコンセプト。BMWの象徴ともいえるキドニーグリルは、フレームも太くなったように見え、より存在感を増した。押し出し感と迫力もアップ。SUVデザインのトレンドともいえるデザイン手法が使われている。
新型X1のボディサイズは、全長4,500×全幅1,835×全高1,620mm。2代目X1に対して、全長+45mm、全幅15mm、全高+20mm、それぞれ大きくなった。
全長が少し長いが、全幅と全高はライバルであるメルセデス・ベンツGLAと同じ。こうしたコンパクトSUVとはいえ、より大きく見えることが売れるSUVの条件のひとつ。そういう点では、GLAをリードしたといえる。
リヤビューもほとんど2代目X1と大きな差はない。少しL字型感が強くなったリヤコンビネーションランプが若干異なる程度に見える。
コンパクトSUVでも手抜き無し! より近未来感を高めたインテリア
そして、インテリアでは、EV専用車のiX以降急速に装備が進んできているカーブド・ディスプレイを採用。このディスプレイは、メーターパネルとコントロール・ディスプレイを一体化させ大型化。運転席側にわずかに湾曲させることで、視認性を高め、タッチ操作による操作性を高めているのが特徴だ。コンパクトクラスでも、こうした贅沢な装備を惜しげもなく採用ところが、BMWがプレミアムブランドと呼ばれる理由のひとつでもある。
さらに、シフト・レバーとiDriveコントローラーの廃止などセンター・アームレストに操作系を全て納めた。iDriveコントローラーは、走行中指先を注視する必要がなく安全で、タッチパネルと併用して使え便利だっただけに少し残念な結果となった。
また、センター・コンソールにQi対応機器(スマートフォン等)を置く事で、充電も可能となる等、利便性も高めている。
リアは、大人3名が座れる空間を確保。40:20:40分割可倒シートの採用により、ラゲッジ・スペースをより有効活用することが可能。60:40分割として、コストを抑えたSUVとはひと味違う部分だ。
新型BMW X1 xDrive20iのラゲッジ・スペースは、大人3名乗車時には540L、リア・シートを前方に全て倒すことで最大1,600Lにまで拡大する。
コネクティッド技術で利便性が向上
また、先進装備も充実。高性能な予防安全装備や運転支援機能はもちろん、利便性の高いBMWデジタル・キー・プラスの標準装備。車両のキーを持たずとも、対応のスマートフォン、スマートウォッチを携行していれば、車両に近づくだけでロック解除が可能。さらに、車室内にロック解除に使用したデバイスがあれば、エンジンの始動も可能だ。
そして、最新のBMW車では、すでにおなじみになってきたBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントも装備。AIを活用することで、自然な発話でエアコンやオーディオなどコントロールすることができる。
新型BMW X1では、モダンなイメージを保ちつつエレガントに仕上げたxLine(エックスライン)、スポーティさを増したM Sport(エム・スポーツ)の2つのデザイン・ラインを用意している。
ディーゼルエンジン無くて大丈夫!? 心配したくなる割り切ったパワーユニット設定!
そして、EV時代ということもあり、パワーユニットは、かなり割り切った設定となった。現時点で、ガソリン車は2.0Lターボのみで駆動方式は4WDのみ。ミッションは7速DCTだ。燃費は12.9㎞/L(WLTCモード)と微妙な数値となった。
2.0Lターボの出力は、204ps&300Nmというパワフル仕様。2代目X1のように、FF車の設定もディーゼルエンジンの設定もない。グレードも2グレードのみの設定。モダンなイメージを保ちつつエレガントに仕上げたxLine(エックスライン)、お馴染みのスポーティ仕様であるM Sportとなっている。こうしたかなり割り切った仕様になっているのは、半導体やコロナ禍による部品不足の影響も受けているのだろう。
システム最大トルク494Nm! スポーツカー並みの0-100㎞/h加速!
そして、最も注目したいのがEVの新型BMW iX1だ。外観と内装は、ほぼ新型X1と同じ。ブルーの差し色が部分的に入っているのが特徴。
搭載されたパワーユニットは、フロントとリヤそれぞれモーターを設置した4WD。システム出力は272ps&494Nmと、かなりパワフルな仕様。単純にFFのEV化にしないところがBMWらしい。
新型iX1の加速力は、スポーツカー並み。0-100km/h加速は、わずか5.6秒。さらに、新型iX1はガソリン車に対して、5~25mm全高が低くなっている。新型iX1は、フロア下に駆動用リチウムイオンバッテリーを搭載しているため、ガソリン車よりも低重心化されている。その上で、さらに全高を下げているので、ガソリン車を大幅に上回る運動性能を得ていると予想できる。
航続距離は465㎞! 充電時間は?
航続距離は、66.5kWhの大容量リチウムイオンバッテリーを搭載し、465㎞(WLTCモード)と十分なレベルとなった。車重は2,030kgと重いのだが、ボルボXC40リチャージツインモーターと比べると少し軽い。
新型BMW iX1の充電時間は、急速充電(CHAdeMO)の90kW充電器利用で、約50分使用し約10%~約80%まで充電可能。約30分使用では、充電開始時約10%の状態から約55%まで充電することができる。
新型BMW X1のグレード選び。iX1を買ってくれ? 戦略的な価格設定
日本国内において、もはやハイオク仕様のガソリン車という時点でなかなか選びにくくなっている。せめて、2代目X1のようにディーゼル車の設定が欲しかった。
しかも、EVの新型iX1との価格差は、意外と小さく110万円。新型iX1の補助金は今のところ不明だが、従来のBMW車と同等レベルだと65万円程度が支給され可能性がある。こうなると、もはや価格差は45万円に縮まる。自宅で充電できる環境があるのであれば、むしろ積極的に新型iX1をお勧めする。
BMWもEVを普及させるために、かなり積極的な価格設定を行ったとも予想できる。
そんな新型iX1のお勧めは、やはりスポーティ仕様のM Sport一択。BMWの場合、M Sportと、それ以外ではリセール価格が大きく変わることが通例だからだ。
買い得感ある攻めのリース価格
また、BMW iX1には、リースの「BMW iライフ・パッケージ」が用意された。月額リース料の例としては、4年契約で年間規定距離数6,000kmを選択した場合、充電費用(自宅や勤務先などでの充電は除く)、メインテナンス、車検サポートなどを含め57,700円(税込)。かなり攻めた価格設定だ。
EVは、リセールバリューが低くなる傾向があり、買い替え時のデメリットとなっていた。リースであれば、こうした不安からも解消され、メーカーも車両が返却されるので、リセールバリューの下落を防止できるようになる。リース販売なので、メンテナンスもしっかりと行われているため、高品質な中古車として販売できるメリットもある。
BMW X1価格
・X1 xDrive20i xLine 5,560,000円
・X1 xDrive20i M Sport 5,560,000円
BMW iX1価格
・X1 xDrive30 xLine 6,680,000円
・iX1 xDrive30 M Sport 6,680,000円
BMW iX1航続距離、ボディサイズなどスペック
代表車種:iX1 xDrive30 M Sport
ボディサイズ:全長4,500×全幅1,835×全高1,620mm
ホイールベース:2,690mm
乗車定員:5名
最低地上高:172mm
車両重量:2030kg
最小回転半径:5.6m
サスペンション形式 前/後:ストラット/マルチリンク
フロントモーター最高出力:140kW(190ps)/8,000rpm
フロントモーター最大トルク:247Nm(25.2kgf・m)/0-4,900rpm
リアモーター最高出力:140kW(190ps)/8,000rpm
リアモーター最大トルク:247Nm(25.2kgf・m)/0-4,900rpm
システム最高出力:200kW(272ps)
システム最大トルク:494Nm(50.4kgf・m)
タイヤ前/後:225/55R18
一充電最大走行可能距離:465km(WLTCモード)
バッテリー種類:リチウムイオン
バッテリー総電力量:66.5kWh
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