特別なフェラーリを毎日の足として使う贅沢
フェラーリ・ジャパンは、4人乗りのスーパーGTカー、フェラーリFFを発売した。FFと聞くと、ついにフェラーリも前輪駆動になったのか? と、勘違いしそうだがFFとはフェラーリ・フォーの略。つまり、4WDということだ。
搭載されるエンジンは、新型の直噴V型12気筒6.3L。660馬力と683Nmをアウトプットし、7速のデュアルクラッチギアボックスと組み合わされる。100km/hまでの加速が3.7秒、最高速が335km/hという飛びぬけたパフォーマンスを発揮する4人乗りGTカーだ。
このフェラーリFFの最大の特徴は、路面の選ばずどんな条件下でも安全にそしてエモーショナルなドライビングができることだ。それを支える技術として、フェラーリ4RMと呼ばれる優れた4WDシステムが採用されている。トランスアクスルを後方に置き、フロント47%リヤ53%という理想的な重量配分を実現。さらに、通常の4WDシステムより50%も軽量コンパクトだという。このシステムを生かし、路面状況に合わせ5段階に設定された新型GTマネッティーノで選択することにより、抜群の安定性と速さを得ている。まさに、世界最速の4シーターだと高評価なのだ。
搭載されるエンジンは、新型の直噴V型12気筒6.3L。660馬力と683Nmをアウトプットし、7速のデュアルクラッチギアボックスと組み合わされる。100km/hまでの加速が3.7秒、最高速が335km/hという飛びぬけたパフォーマンスを発揮する4人乗りGTカーだ。
このフェラーリFFの最大の特徴は、路面の選ばずどんな条件下でも安全にそしてエモーショナルなドライビングができることだ。それを支える技術として、フェラーリ4RMと呼ばれる優れた4WDシステムが採用されている。トランスアクスルを後方に置き、フロント47%リヤ53%という理想的な重量配分を実現。さらに、通常の4WDシステムより50%も軽量コンパクトだという。このシステムを生かし、路面状況に合わせ5段階に設定された新型GTマネッティーノで選択することにより、抜群の安定性と速さを得ている。まさに、世界最速の4シーターだと高評価なのだ。
この4WDシステムフェラーリ4RMは、フェラーリの使い方を大きく変化させる。特別なときに特別な場所で乗るのがフェラーリのイメージ。ところが、最近ではフェラーリを操る高揚感を複数のパッセンジャーとともに毎日楽しみたい、という要望が多いという。つまり、普段の足としても使いたいということだ。そうなると、ラゲッジスペースは一定量必要。また、ゲストが後席に乗ることを考えれば、後席の広さも必要だからだ。
ブレンボのカーボンセラミックブレーキ(CCM)を採用。100km/hからの制動距離は、わずか35m
やはり中国か? 新規顧客開拓の戦略車として
フェラーリ・ジャパン社長のハーバード・アプルロス氏
それならば、今までのFR4シーターをリニューアルすればいいのだが、なぜ4RMなのか? そのなぞは、中国を中心としたアジアにある。中国はセダン中心でクルマが売れる。そこには、フェラーリのようなスポーツカーメーカーの歴史などは、あまり関係ないらしい。まだ、スポーツカーという文化がないからだ。とうぜん、フェラーリへの要求も4ドア。ポルシェは、そうした背景を理解しパナメーラという4ドアセダンをマーケットに送り出し中国の富裕層に好評を得た。スーパーカーメーカーとしての意地で、なんとか2ドアだが4人乗りというのには、北米市場だけでなく対中国という要素も含まれている。また、中国は広いし道路の整備もこれからだ。そのため、雪や雨など路面状況が悪いところでの車両安定性が必須となれば、必然的に4RMになるという。
もちろん、フェラーリは中国だけ見ているわけではない。フェラーリが連呼していた多用途性という言葉にも意味がある。一見、販売台数とは無縁そうなフェラーリだが、やはりグローバルに販売台数を伸ばし続けて行かなければならない。限れらた富裕層の中で、それもスーパーカーに興味のあるユーザーだけに売っていたのでは、やはり継続的な成長は見込まれない。そこで、多用途性なのだ。FFのように、スペースもあり4人乗れ、4RMでどんな環境でも安全で速いというのであれば、ベントレーやアストンマーチンなどの高級車たちのマーケットでも優位に立てる。新規顧客開拓が、フェラーリFFに課せられた使命なのだ。
それを裏付ける動きとして、7年間無料で定期メンテナンスを実施するフェラーリ純正メンテナンス・プログラムが用意されている。フェラーリは維持コストが高い、とフェラーリを購入しなかった顧客を受け入れる体制も整えた。フェラーリFFは、新しい顧客を連れてくることができるのか注目が集まる。
ちなみに価格は3,200万円。デリバリーは10月を予定している。
F1のようにステアリングに集中配置された操作系。エンジンスタートボタンまでステアリング上にある
1750回転から最大トルクの80%を発揮する新型のV12直噴エンジン
シンプルだが美しいディテールを持つコントロールスイッチ類
トランクは2段になっているが、手前側は深さもある
ゴルフバッグを横にふたつ積み込むことも可能
向かって左がプロダクトマーケティング担当のピエトロ・ヴィルゴリン氏、向かって右奥がプロダクト・エンジニアのフランコ・シニョレット氏、向かって右手前がフェラーリ・ジャパン社長のハーバード・アプルロス氏
代表グレード | フェラーリFF |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4907×1953×1379mm |
車両重量[kg] | 1880kg |
総排気量[cc] | 6262cc |
最高出力[ps/rpm] | 660ps/8000rpm |
最大トルク[N・m/rpm] | 683N・m/6000rpm |
トランスミッション | 7速デュアルクラッチトランスミッション |
定員[人] | 4人 |
消費税込価格[万円] | 3200万円 |
発表日 | 2011/07/5 |
レポート | 編集部 |
写真 | 編集部/フェラーリ・ジャパン |
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(レポート:大岡 智彦)
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