ホンダN-ONE新車情報・購入ガイド 外板パネルは流用なのに、想像を超えた価格アップ!

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【ホンダ】2020/12/27

ホンダN-ONE

 

 

タイムレスデザインを継承した2代目新型N-ONE

ホンダN-ONEホンダは、軽自動車のN-ONEをフルモデルチェンジし発売を開始した。N-ONEは、ホンダのNシリーズの中でも特徴的なクルマだ。Nシリーズでは、スーパーハイトワゴンのN-BOXが圧倒的な売れ行きを続けてい。また、全高をやや抑えてた実用性を高めたハイト系ワゴンのN-WGNもラインナップされている。

これに続くN-ONEは、ホンダ初の量産軽自動車であるN360を想起させるような個性的なデザインもつ。また、質感を追求したインテリアなどを持つプレミアム感のある軽自動車としてラインナップされていた。機能的な価値よりも情緒的な価値を重視したクルマがN-ONEだと言っても良い。

フルモデルチェンジで登場した今回のモデルは2代目となる。N-ONEは、Nシリーズの中でもやや高めの価格設定。そのため、販売台数では、N-BOXはもちろんのことN-WGNに対しても少なめだ。

それが端的に表れているのが、ボディパネルを初代モデルから流用していることだ。ホンダでは、タイムレスのデザインとして支持されているため、大きな変更を加えなかったとしている。しかし、これだとフルモデルチェンジなのかマイナーチェンジなのか、見た目では分からないような感じになる。ただ、インテリアやプラットフォーム(車台)、エンジンなどは新世代のものへバージョンアップ。外観はほぼ同じでも、中身は最新の技術が詰まっているという稀なモデルとなっている。

ホンダN-ONE

 

 

外板パネルの多くが、先代N-ONEと同じとなった2代目

ホンダN-ONE2代目となった新型ホンダN-ONEの外観デザインは、ボンネット、フェンダー、ドア、ルーフなど、ボディパネルの主要部分が初代モデルと同じとなった。これでは、新型となったものの、まったく代わり映えのしない。樹脂バーツ類については、いろいろと変更されているから、良く見れば違うことが分かるが、逆にいえば良く見ないと初代モデルとの違いが分からない。

初代N-ONEの基本デザインは「丸・四角・台形」の要素で構成されていて、2代目N-ONEでもこれをN-ONEらしさとして受け継いでいる。その上で、フロントは樹脂バンパー下部の造形を変更し、踏ん張り感のあるスタンスを持つものとした。さらにバンパーやグリルを垂直に近いくらいまで立て、彫りの深い形状のヘッドライトと組み合わせることで前進感のあるものとしている。

ちなみにヘッドライトとグリルは、グレードによって異なるデザインとされ、シンプルなオリジナル、質感を高めたプレミアム、スポーティなRSという位置づけだ。ヘッドライトはフルLED化され、デイタイムランニングライトを始め、ポジションランプ、ターンシグナルランプ、ハザードランプを兼ねたマルチファンクションの発光リングが採用されている。

ホンダN-ONEホイールもオリジナルではホイールキャップ、プレミアムではシルバーのアルミホイール、RSではブ゙ラックのアルミホイールとされている。

リヤもバンパーデザインを変更して踏ん張り感を強調させたほか、水平に広がるガーニッシュの両端にリフレクターを配置することで、ワイド感と安定感を表現している。リヤコンビネーションランプもLED化され、テールランプとターンランプが四角いダブルリングで発光し、ブレーキランプとバックランプはその内側で発光するものとした。

なお、新型N-ONEの全高は1545mmに統一されている。初代モデルでは標準モデルとローダウンやRSで異なる全高が採用されていたが、今回のモデルではローダウン仕様などのような低めの全高に集約される形になった。

これは、先代N-ONEの全高が1,610mmと高く、都市部に多い立体駐車場の制限1,550mmに対応できていなかった。マンションなどに多いこうした立体駐車場を使う顧客にとっては、物理的に購入できないという機会損失があったからだ。

ホンダN-ONE

 

 

シンプルで質感の高いインテリア

ホンダN-ONE2代目N-ONEのインテリアは、初代モデルとは大きく異なるデザインが採用された。「心地よい開放感」を進化させることを目指し、必要なものだけを残し、それ以外を大胆にそぎ落とすことで、ミニマルなデザインを追求したという。

乗り込んだときにすぐに目につくのが、メーターのすぐ左から助手席側の端まで伸ばされたダッシュボード装飾パネルだ。初代モデルでは2段構成のデザインを採用していたが、2代目ではそれを排して視覚的な広さと開放感を感じさせるデザインとしている。またこのパネルは、やや上向きにレイアウトされていて、外からの光を受けて室内を明るくするとのことだ。全体的の質感も高い。

またダッシュボードの助手席側下部を大きくそぎ落とすことで広々とした足元空間を確保。大柄な人でもゆったり座れるゆとりのスペースを生み出している。

メーターは.左側にタコメーターのスピードメーターを配置し、右側には3.5インチのTFT液晶のカラーマルチインフォメーションディスプレーを配置したデザインを採用した。この異形2眼コンビネーションメーターは、タコメーターのスピードメーターを連続した見え方にすることで、大きく見やすいメーターとしている。なお、文字盤の色や加飾など3種類のグレードによる違いが儲けられている。

ホンダN-ONE

 

 

やや小さく感じるフロントシート

ホンダN-ONEフロントシートは、座る機能以外の部分をそぎ落して、ホールド性を高めたセパレートシートが採用された。従来はベンチシートだったのでこれも大きな変更だ。

サイドの土手部分を高くし、腰回りのウレタンの硬度を高めにすることで、コーナリング時にもしっかり体を支えるホールド性を確保した。肩回りは高さを適度に抑えることで、運転操作の邪魔しないような工夫が凝らされた。街中からワインディングまで、日常の使い方でもスポーツ走行でも、獅子中古車良く快適に運転できるシートが出来上がった。ただ、座った印象は、ややシートが小さく、座面も短く感じる。

シフトレバーの配置は特にこだわって設計された部分で、ステアリングホイールからシフトレバーへの持ち替えがよりスムーズにできるように磨き込んだという。トランスミッションはCVTが基本だが、N-ONEのRSには6速MT車の設定もある。

ホンダN-ONE

 

 

環境性能を向上させた第2世代となるS07B型を搭載

ホンダN-ONE搭載エンジンはS07B型だ。従来のS07A型を改良したもので、ホンダのNシリーズとしては第二世代のエンジンといえる。自然吸気仕様は43kW/7300rpm、65N・m/4800rpmの動力性能を発生し、WLTCモード燃費は23.0km/Lだ。ターボ仕様は47kW/6000rpm、104N・m/2600rpmの動力性能を発生し、WLTCモード燃費は21.8km/Lとなっている。

自然吸気エンジンはバルブコントロール機構のVTECを採用し、パワーと低燃費の両立を図っている。また高回転域のNOxやHCを低減するため、マニホールド形状を工夫して排気ガスが触媒に均一に当たるようにした。これによって平成30年度規制75%低減という優れた低排気ガス性能を達成している。

ターボ仕様は、電動ウェイストゲートバルブを採用することで燃費性能とレスポンス性能を向上させた。また、低温から活性化する触媒と、それに最適化した制御を採用することで、平成30年度規制75%低減という優れた低排気ガス性能を達成している。

CVTは、アクセル開度にリニアに反応するGデザインシフト制御をN-ONE用にセッティングを煮詰め、素早くGが立ち上がるととにも、車速の上昇に合わせてエンジン回転がリニアに上昇するようにした。

また、ブレーキ操作ステップダウンシフト制御を採用し、通常のブレーキ操作だけでエンジンブレーキを併用したスムーズな減速が得られるようにした。下り坂での減速や、減速からの再加速時に安心感と快適性が得られる制御だ。なお、スポーティグレードのRS用のCVTには専用のチューニングが施されている。

このRSグレードは、非常に人気の高いグレードとなった。ホンダが開示した初期受注では、全グレード中、RSが約30%も占めるという。

ホンダN-ONE

 

 

RSには、走行性能を十分に発揮できる6速MTを設定

ホンダN-ONEそして、RSには走りを楽しむ顧客向けに6速MTも設定されている。軽自動車の660ccという小排気量エンジンのパワーとトルクをフルに活用して走るための設定だ。ギアレシオはS660と同様に1速から5速をクロスレシオ化し、ワインディングロードで常用域となる時速30km~60kmを2速だけでもカバーできるようにした。また6速は時速100kmでのクルージング時にエンジン回転数が3000rpm+αに収まるギアレシオとして、快適な高速クルーズにつなげている。

爽快なシフトフィールのため、S660に採用しているダブルコーンシンクロとカーボンシンクロを採用し、1速から2速、2速から3速へのシフトアップ時の操作力を低減させるとともに、ショートストローク化との両立を図った。シフトノブはS660のデザインをベースに、N-ONE専用のデザインとして操作性を追求している。

クラッチは大トルク対応仕様としたのに加え、ダンパー機構にクラッチペダルに伝わる振動を低減するためのクラッチダンパーを採用した。これはシフトの切り換え時のしっかり感があり、かつスムーズなクラッチフィールを実現するものだ。さらにピークトルクリミッターを採用してエンジントルクの急激な伝達を回避するものとした。

ホンダN-ONE 6MT

 

 

トップレベルの予防安全装備を標準装備した新型2代目N-ONE

ホンダN-ONE新型2代目N-ONEには、先進の運転支援システムのホンダセンシングを全車に標準装備した。N-ONEとしては初めての採用であり、衝突軽減ブレーキなど8つの機能に加え、後方誤発進抑制機能やオートハイビームを装備している。

軽自動車の6MTでは、初めてACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)とLKAS(車線維持支援システム)を採用。あらゆるシーンで快適にクルマを使うために必要な安全性能を追求したという。これによってサポカーS<ワイド>に該当した。軽自動車の中では、トップレベルの予防安全装備といえる。

■ホンダセンシングの機能

①衝突軽減ブレーキ(CMBS)

②誤発進抑制機能(CVT車)

③歩行者事故低減ステアリング

④先行車発進お知らせ機能

⑤標識認識機能

⑥路外逸脱抑制機能

⑦渋滞追従機能付きACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール、渋滞追従機能はCVT車のみ)

⑧LKAS(車線維持支援システム)

⑨後方誤発進抑制機能(CVT車)

⑩オートハイビーム

このほか、安心を高めの装備として、N-WGNにも採用されている電子制御パーキングブレーキやオートブレーキホールド機能、車両後方のセンサーで障害物を検知し、自車との距離を音とディスプレイの表示で知らせるパーキングセンサーシステムなどが採用されている。安全装備は充実している。

6速MT車のシフトインジケーターには、ACC走行時に車速が各ギアの許容範囲を超えそうになったとき、シフトアップ/ダウンの指示をタコメーター下に表示する機能も備えている。

ホンダN-ONE

 

 

新型ホンダ N-ONEのグレード選び

新型N-ONEのバリエーションは、ベーシックなオリジナルを基本に、装備を充実させたプレミアムとプレミアムツアラーがあり、さらにスポーティなRSが設定されている。

搭載エンジンは、オリジナルとプレミアムが自然吸気仕様で、プレミアムツアラーとRSがターボ仕様となる。

オリジナル、プレミアム/プレミアムツアラーにはFFと4WDの設定があるが、トランスミッションはCVTのみとなる。RSは駆動方式はFFのみの設定だが、トランスミッションはCVTのほかに6速MTも選べる。

オリジナルは、装備が貧弱なので論外。その上で、快適性志向の人はプレミアムを選び、走り志向の人はRSを選べば良いだろう。

ホンダN-ONE

 

 

新型N-ONEの人気グレード、ボディカラーは?

ホンダN-ONE新型ホンダN-ONE初期受注では、エントリーグレードのオリジナルが34%。充実装備のプレミアムが19%。ターボエンジンを搭載したプレミアムツアラーが18%。スポーティモデルのRSが29%となった。初期受注ということもあるが、約200万円という最も高額なRSが高い人気を誇っている点が特徴だ。6MTの設定も含め、軽自動車にスポーティな走りを求める顧客が意外と多いことが分かる。

さらに、驚きだったのが、このRSのボディカラーでは、プレミアムイエローパールⅡ&ブラックが28%、プラチナホワイトパール&ブラック 27%、サンセットオレンジⅡ&ブラックが22%を占めている。なんと、イエローとオレンジのボディカラーを合わせて50%となった。日本マーケットでは、モノトーン系のボディカラーが人気。こうした鮮やかなボディカラーが、よく売れるのは珍しい。これも、N-ONEという個性的なモデル故だろう。

 

 

外板パネルは共通なのに、大幅価格アップした新型N-ONE

ホンダN-ONE新型N-ONEは、外板パネルなどを先代モデルから多く共用する。こうした手法は、当然、コストダウンにつながる。ところが、新型N-ONEのエントリーグレードは、1,599,400円からと、先代モデルに比べ、大幅に高価となっている。

ホンダセンシングなど、安全装備標準装備化されて、かなり充実しているのは分かる。ただ、初代N-ONEのエントリーグレード「スタンダード」の価格は1,223,200円だった。装備は向上しているものの、外板パネルの共用でコストダウンしているのに、約38万円アップは、想像を超えた価格アップとなった。

 

 

ホンダN-ONEの値引き術

ホンダN-ONEホンダN-ONEは、それほど大量に売れるモデルではない。しかし、個性的なデザインということもあり、指名買いな顧客が多いため、簡単には値引きには応じてくれないだろう。しかも、直接的なライバル車がないのもマイナス要因だ。

とはいえ、何もしなければ、値引きもほぼゼロとなる可能性が高い。一定の値引きを引き出すためには、やはり他車と競合させることが重要。軽自動車の中には、ライバル車がないが、スズキ スペーシアギアやダイハツ タントカスタムなど、個性的なモデルで、価格も同じくらいなグレードと競合させてみるとよい。

まず先に、競合させるクルマの見積りを先に取ることが重要。指名買いの顧客ではないと、営業マンに認識させることが重要。指名買いの顧客と営業マンに悟られれば、値引き額は伸びなくなる。あくまで、通りすがりに見に来た程度。「個性的なモデルが欲しいだけ。軽自動車のジャンルは問わない」という感じで商談するといいだろう。

コロナかということもあり、自動車業界も厳しい状況が続いている。数少ない顧客を逃したくない心理状態になっているので、商談時間も長めにとり、ジワジワと値引き金額のアップを狙いたい。

 

 

ホンダN-ONE価格

・Original FF 1,599,400円/4WD 1,732,500円

・Premium FF 1,779,800円/4WD 1,912,900円

・Premium Tourer FF 1,889,800円/4WD 2,022,900円

・RS FF(6MT、CVT) 1,999,800円

 

ホンダN-ONE、ボディサイズ、燃費などスペック

代表グレード:N-ONE Premium Tourer FF

ボディサイズ:全長3,395×全幅1,475×全高1,545mm

ホイールベース:2,520mm

車両車重:860kg

駆動方式:FF

エンジン:S07B型 直3 DOHC 12バルブ

排気量:658㏄

トランスミッション:CVT

最高出力:64PS(47kW)/6,000rpm

最大トルク:104N・m(10.6kgf・m)/26, 00rpm

燃費:21.8㎞/L(WLTCモード)

燃料タンク容量:27L

採用回転半径:4.8m

タイヤサイズ: 165/55R15

 

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