クーペ低迷時代に孤軍奮闘するレクサスRC
レクサスは、スポーツクーペの「RC」と「RC F」を一部改良し、2023年1月9日から発売を開始する。
レクサスRCは、2014年に登場したFR(後輪駆動)のスポーツクーペ。優雅で上質なインテリアと、FR車らしい楽しい走りをアピール。デビュー時のパワーユニットは、V6 3.5Lガソリンと直4 2.5Lハイブリッドを用意。
そして、IS Fと同様にV8 5.0Lエンジンを継承したモデルがRC Fだ。何度か改良が加えられ、最新モデルのRC Fでは、481ps&535Nmを誇るスポーツクーペに仕上げられている。
2015年に直4 2.0Lターボエンジンが搭載された。現在もこのラインアップに変更はない。
このRCとRC F、クーペの需要低迷により、このモデルで姿を消すともうわさされている。すでに、モデル末期に入っていることもあり、まさに延命のための改良ともいえる状態だ。
ハブボルト締結に変更! 走りの質をアップ
そんなレクサスRC/RC Fの改良は、Always Onの思想の下、走行性能を磨き上げた。また、予防安全装備パッケージ「レクサスセーフティシステム+」の機能向上が行われている。
RC/RC F共通の走行性能面では、ホイールの締結にワッシャ付ハブボルトを採用。締結力の強化とバネ下質量の低減を図ることで、優れたハンドリング性能を実現。
ハブボルト締結による高剛性化と乗り心地の良さを二律双生すべく、Toyota Technical Center Shimoyamaでの走り込み、アブソーバー特性やAVS、EPS制御を最適化。操縦安定性と乗り心地を高次元で両立した。
RC Fでは、フロントとリヤのボディ剛性のバランスを見直した。さらに、Dレンジパドルシフト変速制御を改良。より気持ちの良い走りを実現した。
ハブボルト化に伴い、ホイールデザインも刷新されている。RCでは、スポーティなデザインを追求したF SPORT専用のENKEI製ホイールを新規設定。
RC Fでは、BBS製鍛造ホイールを2タイプ用意。BBSの伝統的な10本メッシュスポークデザインと切削光輝&マットブラック塗装の10スポークデザインが設定されている。
予防安全装備もバージョンアップ!
そして、自動ブレーキ機能などを含む予防安全装備パッケージ「レクサスセーフティシステム+」の機能も向上。
単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上により、昼間の自転車運転者や夜間の歩行者や、交差点右折前に前方から来る対向直進車や、右左折時に前方から来る横断歩行者も検知可能となり、衝突回避もしくは被害軽減が可能となった。とくに、交差点内での事故が多いので、衝突事故リスク軽減に期待ができる。
また、同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援する高度運転支援機能「レーントレーシングアシスト(LTA)」の車線認識にAI技術を活用。支援範囲を拡大し、よりスムーズで途切れにくい操舵支援を実現した。
また、自動車専用道路などにおいて設定した車速内で前走車との距離を一定に保ちながら追従走行する「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」に、カーブの大きさに合わせてあらかじめ減速するカーブ速度抑制機能を追加し、よりドライバーの疲労軽減に貢献している。
ただ、こうした機能は、ようやく最新モデルの平均レベルに達したといった印象。RC/RC Fは設計が古いため、なかなかレクサス最新の予防安全機能にアップデートしにくいという悩みがある。最新のレクサスRXは、自動二輪車検知も可能。
さらに、横断中の歩行者がいる場合は、自動減速。路肩の歩行者との自車の距離が近い場合、歩行者との距離をあけるステアリング操作支援、アクセルオフであれば、先行車との距離を保ちながら自動減速など、安全運転を支援するPDA(プロアクティブドライビングアシスト)も装備されている。
また、クルーズコントロールは、高速道路で40㎞/h以下の場合、一定条件を満たすとハンズオフでの走行が可能となるアドバンストドライブ機能も用意されている。こうした最新のRXと比べると、設計の古いRC/RC Fは少々物足りない印象を受ける。
ディスプレイをタッチ式に変更し利便性を向上!
使い勝手面では、マルチメディアシステムの直感的な操作を可能とするタッチパネル式ディスプレイが採用された。
タッチスクリーン化されたことで、インストルメントパネルアッパーのデザインを刷新しました。サイドレジスターの形状をメーターや時計、エンジンスイッチなどと同様の丸型にすることで、統一したスポーティさを際立たせている。
RC Fでは、停車時ブレーキがかかったまま保持されるブレーキホールド機能付の電動パーキングブレーキを全車に標準装備した。信号待ちなどで、ブレーキを踏み続けなくてもよいため、ドライバーの疲労軽減に効果がある。
圧倒的リセールバリューの高さに注目! レクサスRC/RC Fのグレード選び
レクサスRC/RC Fのグレード選びは難しい。2014年デビューと設計が古いため、これからしばらく乗るとなると、色々な部分に古さを感じてしまうからだ。
こうなると、選択肢はひとつ。やはり、RC F一択だろう。こ。のRC Fも絶滅危惧車種。IS500と同様、自然吸気V8 5.0Lというパワーユニットは、これからの電動化時代に搭載される可能性がほぼ無いからだ。
もはや、このエンジンの魅力だけで買ってもよいと思えるほど。趣味のクルマとして、ジックリと乗り続けるというのもよい。恐らく、今後、こうしたスポーツモデルは登場しないと予想できるため、リセールバリューは、とにかく高値維持になるのは確実だろう。長期間保有していても、損をしないクルマともいえる。RC Fなら、これから10年以上経っても価値ある1台になるだろう。
また、RCもレクサス車なのでリセールバリューは高い。これは、レクサスが値引き販売しないことが大きな要因。また、レクサス車下取でレクサス車の購入時には、非常に高い下取り価格が提示されている。そのため、短期でもあまり損なく乗り換えることができる。
レクサスRC350/RC300h/RC300/RC F価格
・RC350 6,629,000円
・RC350 “version L” 7,141,000円
・RC350 “F SPORT” 7,352,000
・RC300h 5,814,000円
・RC300h “version L” 6,774,000円
・RC300h “F SPORT” 6,792,000円
・RC300 5,814,000円
・RC300 “version L” 6,326,000円
・RC300 “F SPORT” 6,344,000円
・RC F 10,580,000円
・RC F “Performance package” 14,550,000円
・RC F “Carbon Exterior package” 11,380,000円
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