OEMが止まらない! 今度は、日産から三菱へ5ナンバーミニバン供給【三菱デリカD:3/デリカ バン新車情報】 [CORISM]
OEMに適したデリカD:3
このデリカD:3は、すでに発表されているとおり、日産と三菱の協業のひとつ。三菱は軽自動車をすでに納入しており、デリカD:3は日産が三菱へ納入する最初のクルマとなる。ベースとなるのは、日産Nv200。この5ナンバーミニバン、デリカD:3の投入により、三菱自動車の5ナンバーミニバンは 2006年3月まで販売していた『ディオン』以来、約 5 年半ぶりにラインアップされることになる。
三菱がなぜ、同じ5ナンバーミニバンである日産セレナではなくNV200なのか、というのも少し疑問が残る。セレナはすでに、スズキへランディという名でOEM供給済み。三菱もバンベースよりは、乗用車専用のセレナの方が売りやすいのではとも思える。それには、日産のドル箱であるセレナの供給能力もあるだろう。また、三菱はすでにあったデリカバンがあまりに古く競争力がなくなっていることもあり、5ナンバーミニバンとバンの両方を一度に手に入れるメリットもあると予想できる。日産側から見れば、利益が少ないバンをまず売ってもらい、OEMによる量産効果によるコストダウンも期待できるはずだ。なんにしても、バンベースの車両は利益が少ないので、1台のモデルサイクルも長い。そういった車種をOEM化することで、コストを削減しお互いに利益を上げウィンウィンの関係を築くにはベストの車種だろう。
シンプルでリーズナブルな価格が魅力
・スポーティなフロント部客室部とスクエアな荷室部を融合し、両側スライドドアを備えた「居住性」「積載性」「収納性」に優れる 5 ナンバーミニバンで、7 人乗り 3 列シートの「G」と 5 人乗り 2 列シートの「M」を設定した。
・全幅を小型車サイズの上限に近い 1,695mmとし、全長は最小回転半径 5.2mと小回りが効く4,400mmに抑えながら、全高を 1,850mmと高めに設定することで、快適な居住空間とゆとりある荷室空間を実現した。
・低く抑えたステップ高と最適なヒップポイントにより乗り降りしやすく、高めのアイポイントとゆとりあるヘッドクリアランスにより快適かつ開放感ある運転環境を実現した。
・3 列シートの「G」では、2 名乗車から 7 名乗車まで 39 パターンのシートアレンジを実現。大きな荷物はもちろん、自転車やサーフボードなど、日常の買物から休日のレジャーまで幅広い用途に応える空間とした。
・荷室は様々な荷物の積載性に優れるだけでなく、車中泊などアウトドアレジャーでの使い勝手にも優れるフラットフロアとしている。
・インストルメントパネルは、トレイ、ポケット、グローブボックス、ドリンクホルダーなど、豊富な収納スペースを設け、助手席はシートバックを前方に倒すとテーブルとして使えるシートバックテーブルとしている。
全体的にリーズナブルな価格とシンプルさが売りとなるデリカD:3。思いっきりクルマを道具として使いたいユーザーにピッタリだ。1.6Lとはいえ、ボディも1350kgと軽いので、走りも意外に元気なのも特徴だ。
OEM車というのは、販売現場にいる営業マンにとっては、なかなか扱いにくいモデル。日産ラフェスタ・ハイウェイスターとマツダ プレマシーくらい外観が変わっていればいいが、このデリカD:3とNV200の違いは、エンブレム程度でほとんどない。そうなると、買う側としてみれば安い方で買えばいいだけ。それだけに、実際の購入時にはNV200との競合が必須。
また、下取り車については、とくに注意が必要。三菱車が下取りの場合、デリカD:2購入でそのまま下取りに出しても問題ないが、三菱車以外をを三菱ディーラーへ、日産車以外を日産ディーラーへ下取りするときは要注意。かなり、大きく下取り価格が下がる可能性があるので、必ず買取専門店での査定をすることを勧める。多くのディーラーが、下取りしたクルマを再販するまでに長い時間をかける傾向にある。そのため、下取り価格を低めにする傾向が強い。買取専門店では、スピードが命。あっという間に再販するので、買取価格が高くなるケースが多い。いつも必ず、下取り車ありと無しの見積もりをもらい、一番高い所で売るのが一番損がない。
代表グレード | 三菱デリカD:3 G |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4400×1695×1850mm |
車両重量[kg] | 1350kg |
総排気量[cc] | 1597cc |
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] | 109ps(80kw)/6000rpm |
エンジン最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 15.5kg-m(152N・m)/4400rpm |
ミッション | 4速AT |
10・15モード燃費[km/l] | 12.8km/l |
定員[人] | 7人 |
税込価格[万円] | 197.4万円 |
発売日 | 2011/10/27 |
レポート | 編集部 |
写真 | 三菱自動車 |
【オススメ記事】
- フォルクスワーゲン ポロ新車情報・購入ガイド ついに全長4m越えに! 3ナンバー化した6代目新型ポロは、1.0L直3ターボを搭載【ニュース・トピックス】
- 三菱エクリプスクロス試乗記・評価 さすが4WDの三菱! 豪快にリヤタイヤを振りだすような走りも楽しめる絶妙なS-AWCに脱帽!【レビュー】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.6】 日差リーフの実電費チェック! (一般道編)コツコツ電費を稼ぐe-Pedal【評論家ブログ : 日産リーフ】
- メルセデス・ベンツSクラス新車情報・購入ガイド 約20年振りの直6エンジンに、ISGを組みあわせた次世代エンジンを搭載!【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.5】 日差リーフの実電費チェック! (高速道路編)実電費アップは、こだわりの空力性能にあり!【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 三菱エクリプスクロス新車情報・購入ガイド スタイルに走り、装備とスキ無しの完成度を誇るコンパクトSUV。ガソリン車だけしかないことが、唯一の弱点?【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.4】 30歳代クルマ好き女性、初めての電気自動車! その評価は?【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 日産セレナe-POWER新車情報・購入ガイド ついに、シリーズハイブリッドシステムを搭載したセレナ! 5ナンバーミニバン、ハイブリッド車戦争へ加速!!【ニュース・トピックス】
- マツダCX-8試乗記・評価 際立つ運転のしやすさ! こだわりの「躍度」を雪上でチェック!【レビュー】
- 日産テラ(TERRA)新車情報・購入ガイド ナバラベースのSUV中国でデビュー! 日本への導入は?【ニュース・トピックス】
CORISM公式アカウントをフォローし、最新記事をチェック!