プジョー208は、2012年11月に登場したコンパクトモデル。全長3,960×全幅1,740×全高1,470mmというサイズをもち、国内でも使いやすいサイズをもつ。フルモデルチェンジするたびに、ボディが肥大化することに疑問を感じたプジョーは、この208で先代207に比べボディサイズを小さくする選択をした。もちろん、ただ小さいだけでは意味が無い。小さくしながらも、先代207よりも居住性や荷室スペースをアップするなどの最新のテクノロジーが採用された。サイズも同様だが、車重も先代207より約100㎏も軽量化されている。

　その結果、60Kw＆118Nmを発揮する1.2L直3エンジンと、モデル途中から追加されたセミATであるETG5の組み合わせで、燃費は19.4Km/Lとなっている。同じ1.2Lとなるスズキ スイフトは26.4㎞/Lという圧倒的な燃費性能をもつこともあり、燃費性能は国産車と比べると少々物足りない。ただし、新たに設定されたセミATであるETG5の完成度はかなり高く、独特の空走感も減り、CVTには無いダイレクト感ある走りが楽しめる。

　そんな魅力をもつプジョー208に用意された限定車208 envy（エンヴィ）。エクステリアでは、新デザインの15インチアロイホイールを装着。インテリアは、ファブリックとアルカンタラのコンビネーションを採用した。ステアリングは、3ドアモデル同様、なめらかなナッパレザーを採用し、グリップ部にはパーフォレーテッド（穴あき）加工を施している。面白い試みとして、専用シートとシートベルトはカラーコーディネート。フランス車らしい、オシャレな雰囲気を醸し出している。ステップには、プジョーのロゴ入りステップガードが装備され高級感をアップしている。

　この限定車名である、「エンヴィ」とは羨望という意味を持つ。プジョー208の中でも、注目される存在になりそうだ。

　このプジョー208エンヴィの価格は、209万円。208シリーズ5ドアの中で、最もリーズナブルな価格になっている。エンヴィのひとつ上の上級グレードPremiumになると、価格は13万円アップの222万円だ。分かりやす部分ではPremiumの16インチホイールが15インチになっている。

　このお買い得車設定には、プジョー208の価格設定がやや高めだったことがあると思われる。このクラスでは、200万円を切るモデルもあり、価格競争が起きている状態。

　現在、ライバルとなるフォルクスワーゲン ポロ には、アクティブ2という限定車が用意されている。このモデルの価格が239万円で、208エンヴィと比べると30万円も高価。ただし、このポロ アクティブ2にはナビが標準装備され、燃費も21.2㎞/Lと優れているなど、なかなかお買い得感がある。また、フィアット 500 も199.8万円から用意されているので、これらのクルマと比較検討するといいだろう。

■プジョー208 エンヴィ（envy）価格：2,090,000 円

・商品概要
　販売台数：全国限定200台
・ボディカラー：ビアンカ・ホワイト、ペルラ・ネラ・ブラック、ブロッサム・グレー 全3色
・特別装備
＜エクステリア＞
・新デザイン 15 インチアロイホイール
・クロームドアミラー、バッジ、ステッカー
＜インテリア＞
・ 208 envy専用シート (ファブリック＋アルカンタラ) およびナッパレザーステアリング
・ ブラウン・シートベルト
・ ステップガード
・ 後席カップホルダー