スズキのお家芸ともいえる新型クロスオーバーモデル「スペーシアギア」
スズキは、スーパーハイトワゴンの軽自動車である3代目スペーシアにSUVテイストをプラスしたクロスオーバーモデルである新型「スペーシアギア」の発売を開始した。
スズキ スペーシアギアは、2017年に登場した2代目スペーシアに初設定。2018年12月登場した。スーパーハイトワゴンでのクロスオーバーモデルでは、このスペーシアギアが初となった。
スズキがスペーシアギアを投入した理由は、ワゴンRをベースとしたクロスオーバーモデル「ハスラー」の成功体験にある。ハスラーの大ヒットは、販売台数が落ちていたワゴンRなどのハイトワゴンマーケットに、新たな選択肢を与え、販売台数の底上げにつながった。いわば、スペーシアギアは、ハスラー由来の2匹目のどじょうを狙ったモデルでもある。
スペーシアギアは、その個性的なルックスから発売直後からヒットモデルとなる。やや、閉塞感があったスーパーハイトワゴンクラスに新風を吹きこ込んだ。その後、ライバル、ダイハツもタントファンクロス、ホンダはN-BOX JOY、三菱はデリカミニを投入して追随している。
キープコンセプトなのは、〇? そてとも✕?
新型スペーシアギアは、ベースとなるスペーシアをベースとして、主に内外装デザインを変更した。デザインは、先代スペーシアギアのキープコンセプト。日常の行動範囲の中でも、もっと気軽に、もっと思い切りアウトドア気分を楽しんでほしいという想いを込め「10マイルアドベンチャー」をコンセプトとした。エクステリアは「スペーシア ギア」らしい際立つアクティブ感を、インテリアはアウトドアギアのような道具感をそれぞれ表現している。
スペーシアに対して変更点は、ヘッドライトやバンパー、グリル、リヤバンパーやホイール、サイドアンダーガーニッシュ、サイドドアガーニッシュ、ルーフレールなど。多くの部分が変更されていることもあり、基準車のスペーシアとはガラッと異なるルックスになった。ただ、もう少し先代スペーシアギアとは明確に異なるデザインであった方がよかったかもしれない。
機能性と遊び心がプラスされたインテリア
インテリアは、基本的にスペーシアと同じ。だが、シート表皮やメーターなどがアウトドアシーンで似合うタイプへ変更されている。シート表皮は山の稜線や歯車、タイヤパターンなどをイメージしたデザインを採用。エンボスの艶感と凹凸感の絶妙なバランスで、「スペーシア ギア」らしい遊びゴコロと機能性を表現した。
また、ビッグオープントレーガーニッシュ、インパネボックスなどにカーキグリーンを採用。丈夫なツールボックスのような印象を際立たせている。
メーターは、丸モチーフに多角形ディテールを組み合わせたプロテクト感のあるデザインを採用。オレンジのアクセントを施し、個性の強さを表現している。
山を登る「スペーシア ギア」をあしらったイラストタグを運転席側のシートバックアッパーポケットに配置し、遊び心を感じる仕様としている。
また、アウトドアシーンでの使い勝手や装備面も基準車とは異なる。スペーシア ギア専用装備として、濡れたまま乗っても汚れにくい撥水加工シート、砂や泥汚れにも強い防汚タイプラゲッジフロアや、快適な後席空間を演出するマルチユースフラップを採用。フラップの位置や角度を調整することで、くつろぎ感を得られるオットマンモード、走行中の姿勢安定をサポートするレッグサポートモード、荷物の落下を予防する荷物ストッパーモードの3つのモードを選択可能だ。また、冬の寒い日にも快適な運転をサポートするステアリングヒーターも標準装備した。
悪路に最も強いのは? スーパーハイトワゴンの最低地上高比較
さて、アウトドアシーンでの使い勝手で、やはり気になるのが悪路走破性に大きく係わる最低地上高だ。悪路走破性には、アプローチアングルやデパーチャーアングルなども関係するが、最低地上高もひとつの指標となる。
新型スペーシア含め、ライバル車の最低地上高は以下の通り。4WDモデルでは、N-BOX JOYの最低地上高が最も低く、タントファンクロスが最も高いという結果になった。もちろん、最低地上高が高い方が悪路では優位だ。逆に、重心高が高くなるので、舗装路などでは、走行安定性で不利になる。こうした数値も失敗・後悔しない新型スペーシアギア選びの参考にしてほしい。
・スペーシアギア(FF/4WD) 150/150mm
・N-BOX JOY(FF/4WD) 145/145mm
・タント ファンクロス(FF/4WD) 150/165mm
・デリカミニ(FF/4WD) 155/160mm
スズキ スペーシアギア新車価格
・スペーシアギアHYBRID XZ FF 1,952,500円/4WD 2,072,400円
・スペーシアギアHYBRID XZターボ FF 2,037,200円/4WD 2,157,100円
三菱 デリカミニ vs ダイハツ タントファンクロス徹底比較評価
ダイハツ タントファンクロス VS スズキ スペーシアギア 徹底比較
スズキ スペーシアギア燃費、ボディサイズなどスペック
代表グレード スペーシアカスタムギア スペーシアギアHYBRID XZ (FF)
全長×全幅×全高 mm 3,395×1,475×1,800
ホイールベース mm 2,460
トレッド(前/後) mm 1,295/1,300
最低地上高 mm 150
車両重量 kg 900
エンジン型式 R06D型
エンジンタイプ 直列3気筒DOHC
総排気量 ㏄ 657
エンジン最高出力 kW(ps)/rpm 36(49)/6,500
エンジン最大トルク N・m(kgm)/rpm 58(5.9)/5,000
モーター型式 WA04C
モーター最高出力 kW(ps)/rpm 1.9(2.6)/1,500
最大トルク N・m(kgm)/rpm 40(4.1)/100
バッテリー種類 リチウムイオン
燃費(WLTCモード ㎞/L) 23.9
トランスミッション CVT
サスペンション 前:ストラット 後:トーションビーム
タイヤ 前後 155/65R14
最小回転半径 m 4.4
【関連記事】
- ホンダ N-BOX JOY新車情報・購入ガイド オシャレ、かわいいクロスオーバーモデル【ホンダ】
- スズキ スペーシアギア新車情報・購入ガイド 待望の人気モデルが秋頃発売か?【スズキ】
- スズキ スペーシア/スペーシアカスタム新車情報・購入ガイド 燃費では負けない! クラスナンバー1燃費でN-BOXを圧倒!【スズキ】
- ホンダN-BOX、N-BOXカスタム新車情報・購入ガイド 天下無双の軽自動車が3代目へ【ホンダ】
- ダイハツ タントファンクロス VS スズキ スペーシアギア 徹底比較・評価 失敗・後悔しないためのクルマ選び【対決】
- 三菱デリカミニ新車情報・購入ガイド やんちゃかわいいデザインで勝負! 人気グレード、ボディカラー、燃費、価格を追加【三菱】
- 新型日産ルークス新車情報・購入ガイド より精悍さあふれるデザインにマイナーチェンジ。2023年初夏発売!【日産】
- スズキ スペーシアギアvs中古車クロスビー 同価格帯比較・評価 失敗・後悔しないためのクルマ選び【対決】
- ダイハツ タント新車情報・購入ガイド 新たにファンクロス登場!安全・安心、気遣い満載!!【ダイハツ】
- 軽自動車おすすめランキング ベスト5を徹底比較評価【対決】
【オススメ記事】
- ホンダWR-V試乗記・評価 大満足か後悔か? 成功か失敗か? 見極め重要なコンパクトSUV【ホンダ】
- 日産エクストレイル(T33型)vs トヨタ ハリアーハイブリッド(80系)徹底比較!【対決】
- 日産フェアレディZ新車情報・購入ガイド 2025年モデルが登場! 納期は? 転売ヤー対策は?【日産】
- BMW M2クーペ(G87)試乗記・評価 「サーキットで乗ってみたい!」クルマ好き女子が試乗!【BMW】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、栄えある10ベストカーが決定! 今年のナンバー1は、どのクルマに!?【イベント】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、ノミネート車31台が決定!【イベント】
- マツダCX-80試乗記・評価 すべてに大人の余裕を感じた国内フラッグシップ3列SUV【マツダ】
- 三菱 アウトランダーPHEV新車情報・購入ガイド 大幅改良&値上げ。それでも、コスパ高し!!【三菱】
- スズキ フロンクス試乗記・評価 価格、燃費値を追加。欧州プレミアムコンパクトに近い上質感【スズキ】
- 日産セレナAUTECH SPORTS SPEC新車情報・購入ガイド 走りの質感を大幅向上した特別なモデル【日産】
CORISM公式アカウントをフォローし、最新記事をチェック!