2018年度新車販売台数ランキング
1)N-BOX系・・・・・・・・・・・ 239,706台(107.3%)
2)スペーシア・・・・・・・・・・158,397台(139.3%)
3)タント・・・・・・・・・・・・142,550台(105.9%)
4)デイズ系・・・・・・・・・・・140,056台(102.6%)
5)ムーヴ系・・・・・・・・・・・132,320台( 90.9%)
6)ノート・・・・・・・・・・・・131,760台(100.5%)
7)アクア・・・・・・・・・・・・127,899台( 99.2%)
8)プリウス系・・・・・・・・・・115,123台( 77.2%)
9)ミラ・・・・・・・・・・・・・111,757台(107.2%)
10)ワゴンR・・・・・・・・・・・ 102,553台( 84.6%)
11)セレナ・・・・・・・・・・・・100,017台(123.5%)
12)シエンタ・・・・・・・・・・・ 95,933台(105.7%)
13)カローラ系・・・・・・・・・・ 94,961台(122.2%)
14)ヴォクシー・・・・・・・・・・ 89,944台( 98.6%)
15)ヴィッツ・・・・・・・・・・・ 88,946台(103.2%)
16)ルーミー・・・・・・・・・・・ 86,645台(109.3%)
17)フィット・・・・・・・・・・・ 85,925台( 86.2%)
18)フリード・・・・・・・・・・・ 83,670台( 87.6%)
19)アルト・・・・・・・・・・・・ 75,516台( 90.5%)
20)タンク・・・・・・・・・・・・ 73,013台(102.8%)
21)C-HR・・・・・・・・・・・・・ 72,009台( 70.3%)
22)ハスラー・・・・・・・・・・・ 64,464台( 99.5%)
23)アルファード・・・・・・・・・ 63,351台(140.9%)
24)N-WGN・・・・・・・・・・・・・56,599台( 81.0%)
25)ヴェゼル・・・・・・・・・・・ 59,974台( 97.7%)
26)クラウン・・・・・・・・・・・ 58,548台(222.5%)
27)ノア・・・・・・・・・・・・・ 56,872台( 98.6%)
28)ステップワゴン・・・・・・・・ 53,478台( 99.7%)
29)インプレッサ・・・・・・・・・ 48,865台( 71.3%)
30)パッソ・・・・・・・・・・・・ 47,183台( 89.8%)
31)エクストレイル・・・・・・・・ 46,487台( 91.8%)
32)ソリオ・・・・・・・・・・・・ 46,038台( 91.9%)
33)eKワゴン系・・・・・・・・・・ 45,347台(103.2%)
34)デミオ・・・・・・・・・・・・ 43,854台( 87.7%)
35)ハリアー・・・・・・・・・・・ 42,248台( 77.0%)
36)ヴェルファイア・・・・・・・・ 41,429台( 96.4%)
37)キャスト・・・・・・・・・・・ 41,141台( 96.7%)
38)エスクァイア・・・・・・・・・ 40,533台( 92.5%)
39)CX-5・・・・・・・・・・・・・ 39,958台(104.7%)
40)スイフト・・・・・・・・・・・ 37,349台(107.2%)
41)フォレスター・・・・・・・・・ 33,641台(178.1%)
42)CX-8・・・・・・・・・・・・・ 31,052台(236.7%)
43)トール・・・・・・・・・・・・ 30,227台(122.5%)
44)ランドクルーザーワゴン系・・・ 29,242台(108.1%)
45)クロスビー・・・・・・・・・・ 29,075台(272.1%)
46)シャトル・・・・・・・・・・・ 27,573台(100.0%)
47)ウェイク・・・・・・・・・・・ 26,051台( 91.7%)
48)ジムニー・・・・・・・・・・・ 25,663台(183.2%)
49)ピクシス系・・・・・・・・・・ 25,307台(108.4%)
タント、2019年度フルモデルチェンジ? ナンバー1のN-BOXもうかうかしていられない?
日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)の集計による2018年度(2018年4月~2019年3月)の新車販売台数が発表された。今年はこれまでにないような傾向が示され、なかなか興味深いものがあった。
ランキングのトップはN-BOX系。N-BOXはここ数年、新車販売ランキングで独走を続けているクルマで、2018年度も唯一20万台の大台を越え、2位のスペーシアに8万台以上の差を付けて堂々のトップだった。軽自動車の定番商品として完全に定着した形である。
2019年にはデイズ系/eKワゴン系の新型車が登場し、タントのフルモデルチェンジも予想されることから、N-BOXとしてもうかうかしていられない状況である。
また、N-BOXはとても良く売れているが、ホンダはほかの車種の売れ行きが鈍い。ホンダ車でN-BOXに次いで売れているのは、過去に何度か販売ランキングの首位に君臨したことのあるフィット。
だが、年間販売台数は10万台以下で、ランキングも17位にどまっている。フィットはモデルサイクルが長期化していることも台数が伸び悩んでいる理由だが、ホンダとしては、N-BOX以外のヒットモデルが欲しいところである。
景気は後退? ベスト10内に、なんと7台もの軽自動車がランクイン!
2位は、N-BOXと同じ超ハイト系軽自動車のスペーシアで、現行モデルになってから販売は好調を続けており、ライバル車のタントなどを抑えて2位の座を確保している。
驚かされるのはそれ以下で、3位のタント、4位のデイズ系、5位のムーヴ系と、トップ5を軽自動車が独占する形になっている。他にも9位にミラ、10位にワゴンRが入っていて、トップ10のうち7車種を軽自動車が占めるような状況である。ユーザーの維持費を含めた価格志向の強さがはっきりと分かる売れ行きである。
政府や日銀などの主張では、景気は緩やかに回復しているなどとされているものの、一般ユーザーが実感として感じられるような景気の良さはない。むしろ消費税の増税による負担増など、先行き不安のほうが強いような状況である。イニシャルコストだけでなく、保有コストの安い軽自動車にユーザーの目が向いているのが良く分かる。
ただ、軽自動車もこの7車種のほかには、19位のアルト、22位のハスラー、33位のeKワゴン系などが目立つ程度で、それほど多くの車種が売れているわけではない。売れ行き上位の車種に需要が集中していることが、軽自動車が目立つ要因でもある。
ノートが年度でも史上初の登録車販売ランキングナンバー1に!
総合で6位ながら登録車で首位に立ったのは日産のノートだ。現行ノートは2012年にデビューしたクルマだから、すでにモデルサイクルは相当に長期化しているが、2016年に追加したe-パワーが人気を集めている。
日産車が年度単位の販売ランキングで首位に立つのは、自販連や全軽自協が現在の形で統計を取り始めてから初めてのことだ。それ以前の、現在とは少し異なる方式で統計を取っていた時代の1968年(50年前)に、ブルーバード(510型)が首位に立ったことがあるのだが、統計方法が少し異なるため正確な比較にはならない。
とはいえ、日産車が登録車の販売ランキングで首位に立ったのは画期的なことだ。歴年の2018年で販売ランキング首位に立ったのに続いての快挙である。CS戦争と言われたカローラvsサニーの販売合戦が繰り広げられた時代にも、何度か惜しいことがあったが、当時はトヨタが意地でも販売ランキングの首位を維持しようとしたため、サニーが首位に立つことはなかった。カローラが登録車の首位から陥落したのは、フィットの売れ行きによってであった。
ただ、ノートe-パワーが良く売れたとはいえ、日産も喜んでばかりいられる状況ではない。登録車はノートのほかに総合11位のセレナや31位のエクストレイルがランクインしただけで、たくさんの車種をラインナップする割には、ほかの車種がほとんど売れていない。これは日本市場に適したクルマをほとんど投入していないからで、販売戦略を立て直す必要があるだろう。
軽自動車以外が低迷状態にあるホンダ
日産以上に深刻なのはホンダかも知れない。N-BOXが販売ランキングの総合首位に立つものの、日産以上にほかの車種の売れ行きが鈍い。
N-BOXに継ぐホンダ車は17位のフィットであり、18位のフリード、24位のN-WGN、25位のヴェゼル、28位のステップワゴンと、30位以内に6車種がランクインしているものの、かつて登録車の首位に立ったことのあるフィットが総合17位というのは情けない話である。過去にホンダ車の売れ行きを牽引したシビック、アコード、オデッセイなどがランクに入っていない状況だ。
強いトヨタ。他は低迷?
それに比べるとやはりトヨタは強い。販売ランキングの首位争いにこだわらなくなったので、一見すると売れ行きが鈍ったかのようにも思えるが、総合7位と8位でトップ10入りしているのはアクアとプリウス系だ。総合30位までの間には13車種もランクインしていて、いろいろな車種が売れているのが分かる。
モデルサイクルとの関係で高額車のアルファード/ヴェルファイアやクラウンなどはランキングを下げているが、ハイブリッド車やコンパクトカーを中心にいろいろな車種が売れている。また高額車にしても30位以内に入っているのはトヨタ車だけである。
このほかのメーカーは、マツダが34位のデミオ、39位のCX-5、42位のCX-8の3車種のみ、三菱車は33位のeKワゴン系のみ、スバル車は29位のインプレッサと41位のフォレスターのみ、スズキ車は軽自動車を除くと、32位のソリオ、45位のクロスビーのみ、ダイハツの登録車は43位のトールのみといった状況で、いずれも低迷状態にある。(48位のジムニーは軽自動車の台数)
ミニバン市場を実質的に占拠するトヨタ車
タイプ別で見ると、ミニバンは10万台を超えて10位に入ったセレナが首位だが、ヴォクシー/ノア/エスクァイアを合わせるとセレナの2倍まではいかないが、それに近い台数になっていて、実質的には大差を付けられている。
トヨタは、他にコンパクトなシエンタがセレナに次ぐ台数であり、さらに大型ミニバンのアルファード/ヴェルファイアも2車種を合計するとセレナを超える台数である。トヨタのミニバンの売れ行きは圧倒的だ。ホンダのステップワゴンは、セレナの半分くらいの台数でランクも28位にとどまっている。
トヨタの大型ミニバンのアルファード/ヴェルファイアは、ここにきてアルファードの優位が鮮明になってきた。フロントグリルの威圧感ではアルファードがヴェルファイアを大きく上回っている印象なので、この売れ行きになるのも当然といえるだろう。
SUVでも強いトヨタ。RAV4の投入で、隙のないラインアップに
SUVは21位に入ったトヨタのC-HRが13位で、このジャンルの首位。首位を続けていたヴェゼルは25位で、エクストレイルが31位、ハリアーが35位に入っている。他にCX-5が39位、フォレスターが41位、CX-8が42位、ランドクルーザーワゴン系が44位、ジムニーが48位である。
SUVの人気は高いものの、モデルの新しい車種が少なくなって、販売ランキング面で落ち着いてきた印象だ。2019年度は、新型RAV4が相当に良く売れるのは確実なので、また状況が変わりそうだ。
<レポート:松下 宏>
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