■2019年6月の新車販売台数(自販連、全軽協調べ)
1)N-BOX系 23,605台(106.2%)
2)プリウス系 12,093台(121.5%)
3)デイズ系 14,462台(141.0%)
4)スペーシア 12,807台( 95.2%)
5)タント 12,396台(111.2%)
6)ノート 12,075台(106.7%)
7)ムーヴ系 10,738台(102.6%)
8)アクア 8,716台( 74.9%)
9)フィット 8,617台(111.1%)
10)カローラ系 8,437台(104.8%)
11)セレナ 8,366台( 90.5%)
12)ルーミー 8,338台(102.0%)
13)ミラ系 8,245台( 90.5%)
14)シエンタ 7,981台(113.4%)
15)ヴィッツ 7,974台(102.7%)
16)フリード 7,869台(107.4%)
17)RAV4 7,822台(-------)
18)ヴォクシー 7,526台(102.7%)
19)タンク 6,978台(102.0%)
20)ワゴンR 6,558台( 69.0%)
21)ヴェゼル 6,143台( 94.5%)
22)アルファード 5,089台(118.2%)
23)アルト 4,795台( 71.5%)
24)インプレッサ 4,629台(103.7%)
25)ステップワゴン 4,586台(109.7%)
26)ノア 4,522台( 91.0%)
27)C-HR 4,324台( 63.7%)
28)ハスラー 3,825台( 72.4%)
29)eKワゴン系 3,749台( 88.3%)
30)パッソ 3,475台( 89.3%)
31)ソリオ 3,378台( 95.0%)
32)キャスト 3,334台( 96.3%)
33)シャトル 3,294台(135.9%)
34)ハリアー 3,155台( 86.2%)
35)エスクァイア 3,188台( 93.1%)
36)ヴェルファイア 2,947台( 84.2%)
37)デミオ 2,816台( 75.9%)
38)クラウン 2,740台( 65.0%)
39)エクストレイル 2,720台( 61.9%)
40)スイフト 2,578台( 60.9%)
41)フォレスター 2,535台(164.6%)
42)ランドクルーザーワゴン 2,373台(121.9%)
43)ジムニー 2,287台( 96.3%)
44)CX-5 2,257台( 67.1%)
45)ピクシス系 2,046台( 95.6%)
46)クロスビー 2,021台( 68.4%)
47)カムリ 2,003台(138.3%)
48)ウェイク 1,958台( 94.7%)
49)トール 1,660台( 73.5%)
50)マツダ3 1,591台(-------)
51)CX-8 1,507台( 51.6%)
52)N-ONE 1,505台(105.3%)
前年割れとなった6月は低調な結果に。駆け込み需要は発生していない
自販連と全軽自協が6月の新車販売台数を発表した。登録車は29万225台で前年比0.9%減、乗用車だけで見ると24万8056台で1.8%減となった。軽自動車は16万172台で前年比0.5%減、乗用車だけでは11万8918台で3.2%減だった。
また輸入車は3万5676台で、前年比3.3%減だった。外国メーカー車は3万1216台と比較的堅調だったが、日本メーカーの海外生産車が12.6%減と大きくマイナスした。
10月の消費税増税が本当に行われるかどうか、まだ完全には確定していない状況であるためか、6月の段階では駆け込み需要のような状況にはなっていない。
どうせ買うなら増税前に買った方が良いが、今回は多少の激変緩和措置も取られているので、駆け込む人が少ないのかも知れない。ただ、今後増税実施が確定して駆け込もうとしても、自動車メーカー各社はリーンな生産システムを作っているので、簡単に駆け込み需要に対応することはできない。
N-BOXの独走続く。SUVでは、ヴェゼルが販売台数ナンバー1に
販売ランキングは別掲の通りで、N-BOXの首位独走が続いている。今年の上半期を見てもN-BOXが圧倒的な首位である。
ホンダからほかに、上半期のSUV販売でヴェゼルがトップになったというリリースも出ている。SUVではC-HRが首位ではないかと思っていたので確認したら、上半期のC-HR販売が3万2221台であるのに対し、ヴェゼルは3万3445台を販売していて、わずかな差ながらヴェゼルが上位になっていた。
デザインを変更したプリウス復活か? 以前として続く軽自動車人気
6月のランキングに話を戻すと、2位にはプリウスが入っている。5月には上位3車種を軽自動車が占め、プリウスは4位に落ちていたが、6月はやや挽回した形である。
といっても、6月も1位のN-BOXのほか、3位のデイズ、4位のスペーシア、5位のタント、7位のムーヴと、軽自動車がベスト10に5車種も名を連ねているので、ユーザーニーズが超ハイト系軽自動車の有力車種に集中する傾向にあるのは間違いない。
フィット、フルモデルチェンジ前の大幅値引き開始か?
ベスト10内の登録車は、6位にノート、8位にアクア、9位にフィット、10位にカローラが入っている。ノートはモデルサイクルが長期化する中で、eパワーが人気を得て台数をまとめているが、日産にはほかに売れそうな小型登録車がないこともノートに集中する理由である。
8位アクアも一時は首位を得たクルマだが、モデルサイクルが長期化する中で台数を落している。フィットも同様ながら、6月はやや盛り返して順位を上げてきた。フィットは、秋の東京モーターショーでフルモデルチェンジする予定。そのため、大幅値引きセールとなっている可能性がある。
10位のカローラは5ナンバーボディのアクシオとフィールダーに加え、実質的には別モデルである3ナンバーボディのスポーツを追加したことが販売増につながっている。
ベスト10内では、大幅減となったアクアが目立つ
ベスト10に入っている車種の前年比を見ると、スペーシアが4.8%減、アクアが大幅な25.1%減となった。
そのほかは、それぞれに前年比で伸びている。フルモデルチェンジで新型車効果のあるデイズ、外観デザインを大きく手直しするマイナーチェンジを実施したプリウス、追加モデルのカローラなどは当然として、N-BOXやノート、ムーヴなども前年に比べて販売を伸ばしている。ランキングのベスト10に入るには、それなりの地力が必要ということだろう。
販売面で厳しくなってきたハイト系軽自動車
11位から20位までの車種になると、軽自動車は少なくなり、13位のミラと20位のワゴンRの2車種だけになる。軽自動車は超ハイト系のモデルが売れているが、それ以外の車種はさほど売れてはいないと見ることもできる。
ワゴンRはかつてベストセラーの座を独走した時代もあったが、今ではワゴンR程度のハイト系では満足できず、N-BOXやタント、スペーシアなどの超ハイト系でないと売れなくなっている。ムーヴ系がベスト10の上位に入っているのは、ムーヴよりも背の高いムーヴキャンバスもラインナップしているためだ。
現実的にはワゴンRやムーヴの高さ十分だと思うが、軽自動車を買うユーザーはより“広さ感”を求める傾向が強く、結果として超ハイト系が売れている。
ランキング10位以下はミニバンの活躍が目立つ
このランクの登録車では、ミニバンが目立つ。11位のセレナ、14位のシエンタ、16位のフリード、18位のヴォクシーの4車種が3列シート車だ。
一時に比べるとミニバン系のモデルは売れ行きが鈍っている感じだが、これにはモデルサイクルなども影響している。大半がフルモデルチェンジを受けてから2~3年を経過しているからだ。大型ミニバンのアルファードなどは20位までに入れなくなっている。
RAV4好調。トヨタ一強感あり
ほかには、トヨタのコンパクトカーのルーミー/タンクとヴィッツ、そして久々のフルモデルチェンジで復活したRAV4がランク内だ。
RAV4が好調な売れ行きを見せていることが、C-HRやハリアーなどの売れ行きに影響している部分はあるのだろう。トヨタは車種数が多いだけに、全部の車種が良く売れるという状況にはなりにくい。
それでもベスト50車種のうち20車種くらいはトヨタ車なのだから、自動車市場はトヨタ一強といっていい。
苦悩が続く三菱
21位から30位までのランキングも軽自動車は23位のアルト、28位のハスラー、29位のeKワゴン系の3車種にとどまっている。かつて長くベストセラーを続けたアルトも、今は限られた売れ方になっている。
ハスラーなど、新しいモデルも加わってきたから、アルトが低迷するのも仕方ないところである。とはいえ、“米の飯”のような感じで手堅く売れているクルマである。
eKワゴン系は、デイズ系に比べて4分の1くらいの売れ行きにとどまっている。品質問題などで販売網が傷み、日産とは販売戦力に大きな違いがあるので仕方ないが、もう少し売りたいところである。
売れないセダンだが、カムリ好調
22位は、ミニバンのアルファードと25位のステップワゴン、26位のノアの3車種がランクイン。SUVは、21位のヴェゼルと27位のC-HRの2車種だった。ほかに24位のインプレッサは前年比を伸ばして健闘し、30位のパッソは低迷している状況だ。
31位から50位までのクルマでは、33位のシャトル、41位のフォレスター、42位のランドクルーザーワゴン、47位のカムリなどが、新型車効果を得て前年比を伸ばしているのが注目される。絶対的な販売台数は、シャトルが3000台を超えているだけで、他の車種は3000台以下である。
ただ、47位のカムリは、人気がないセダンモデルでありながら前年比138.3%と好調。トヨタの看板車種であるクラウンが38位であることを考えると、かなり好調とみていいだろう。セダン専用車でありながら、ベスト50位内に入っているのはクラウンとカムリだけだ。
<レポート:松下 宏>
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