【新型日産ノート長期評価レポートvol.1】 燃費クラスナンバー1の25.2km/L! 日産ノートってこんなクルマ

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2012/10/29

 

 

<日産ノートの歴史>

日産ノート

初代日産ノート

 初代日産ノート は、2005年1月にデビュー。一般的な立体駐車場に入るギリギリまで車高を高めたハイルーフ系のボディをもち、フレキシブルな使い勝手をもったコンパクトカー として登場した。ちょっと可愛いクリっとした丸めのヘッドライトと背が高いスタイリングをもち、1.5Lエンジンのみの設定で、爽快な走りもできるコンパクトカーして人気を得た。

ボディサイズは、3990×1690×1535mmと4mを切るサイズで、Lクラスセダン並の後席スペースをもつティーダと、軽自動車 を除く日産ブランド最小のコンパクトカーであるマーチとの間を埋める主力コンパクトカーだった。

6年でフルモデルチェンジが一般的だが、初代ノートは約7年半販売されるロングセラーモデルとなった。それだけに、2代目ノートを待ちに待ったマーケットは、2代目ノートの誕生に敏感に反応。発売後2週間で約22,000台もの受注を得るほどの好評ぶりだ。

 

<2代目日産ノートのボディサイズ>

 2012年9月に待望のフルモデルチェンジとなり発売された2代目ノート。ボディサイズは、4,100×1,695×1,525mmとなり、全長は4mを超え、少々大きくなった。これは、兄貴分のティーダ が役割を終え、国内ラインアップから姿を消すことを受け、ティーダの顧客を満足させるために居住性をアップさせたためだ。

多くのコンパクトカーが、4mを切っているだけに、全長が100~200mm長いノートは、他のコンパクトカーと並ぶと大きく立派に見える。その結果、新型ノートは居住性は先代ノートを大きく上回り、ティーダとほぼ同等となった。有効室内長は、1,837mmとなりノートより、なんと+145mmと拡大。ティーダと比べても+1mmという広大な室内スペースを確保した。後席ニールームも現行ノート比で+85mm、ティーダ比で-7mmという643mmを確保。この数値は、全長4,850mmもある日産ティアナと比較しても11mm広い。クラストップレベルの広さであると同時に、ファーストカーとしても十分に使える余裕ある空間が魅力だ。このスペースを確保するVプラットフォームは、2,800mmと長いホイールベースを持つ。ライバルフィットよりも、100mm、ラクティスよりも5mm長い。ゲストを多く後席に乗せる機会が多い人には、まさにピッタリな1台となるだろう。

 

 

<日産ノートのスタイル>

 ノートのデザインの原型ともいえるのが、ジュネーブショーで公開されたコンセプトカー日産インビテーション。ボディサイドのスカッシュラインと呼ばれるキャラクターラインや、ヘッドライトの造形などコンセプトカーのデザインテイストが生かされている。リヤウインドウからリヤコンビネーションランプにつながるラインは、ブーメランシェイプと呼ばれ全体的にシャープな印象が強い。
日産ノート
日産ノート
日産ノート

 

<日産ノートの燃費とエンジン>

 ノートに搭載されるエンジンは、2タイプ。マーチ などに搭載される自然吸気の1.2L HR12DEと1.2L直噴ミラーサイクル+エコスーパーチャージャー、HR12DDRエンジン。HR12DEエンジンは、58kw&106Nmと標準的なスペック。経済性や価格重視の人は、このエンジンを選ぶといい。他の多くのコンパクトカーが、エコカー減税50%なのに対して、このエンジンを搭載したノートは、アイドリングストップ機能の効果もありエコカー減税75%となっている。このクラスで、アイドリングストップ機能も全車標準装備としているのは、今のところノートだけだ。

低燃費とパワー、全体的なバランスを考えるなら、エコスーパーチャージャー搭載のHR12DDRエンジンがオススメだ。このエンジンを搭載するS DIG-Sグレードは、JC08モード値でマツダデミオ の25.0km/Lを上回り25.2km/Lというクラストップの低燃費を誇る。ただし、このS DIG-Sは燃費特化グレードで、その上の上級モデルで量販グレードでもあるX DIG-Sは24.0km/Lとなっている。若干燃費は落ちるものの、HR12DDRエンジン搭載車は、すべてエコカー減税が免税となり、顧客へのメリットはシッカリと提示できているので安心だ。出力は72kw、トルクは142Nmと1.5L並のパワーとトルクを発揮。ミッションは、副変速機付きCVTが搭載される。

HR12DDRエンジン搭載車には、エコメーターが標準装備される。ECOモードをONにすると、エコメーターが、エンジンの状態を視覚でアピールして低燃費化をアシストする。さらに、ECOモードがONの場合、ドライバーの無駄なアクセル操作を抑制したり、CVTを最適制御することで低燃費化に貢献する。

日産ノート

 1.2Lのエコスーパーチャージャー付きHR12DDRエンジン。

日産ノート

 ECOモードON状態のエコメーター。上部の青い部分が広がっている状態が燃費のよい状態。

日産ノート

 CVTのシフト下にあるのがECOモードスイッチ。

<日産ノートのグレードと価格>

<新型日産ノート グレード/価格>
■2WD HR12DE車
・S 1,249,500円
・X 1,298,850円
■2WD HR12DDR車
・S DIG-S 1,449,000円
・X DIG-S 1,499,400円
・MEDALIST 1,674,750円
■4WD HR12DE車
・X FOUR 1,557,150円

シンプルなグレード展開となっている。実際にはHR12DE車はXグレード、HR12DDR車はX DIG-Sを中心に選ぶことになる。両グレードとも必要十分な装備が付いている。MEDALISTは、X DIG-Sより約17万円も高価なので、まずはX DIG-Sをベースとして必要な装備を比べてみるといいだろう。

 

<日産ノートの注目装備類>

 注目なのは、バックミラー内に内蔵したアラウンドビューモニターだ。アラウンドビューモニターは、カメラの画像をコンピューターで処理し、まるで真上から車両を映し出し、障害物の有無を確認できる安全装備。コンパクトカー初の装備となる。また、今まで高価なナビとのセットで装備しなければならなかったが、バックミラー内にモニターを入れることで、63,000円というリーズナブルな価格設定となっている。

安全装備関連では、横滑り防止装置であるVDCが63,000円、185/65R15サイズのアルミホイール+VDCのセットが84,000円、カーテンエアバッグが47,250円のオプション装備になっており、後席中央のヘッドレストは装着されていない。

また、細かい部分では、インストアッパーボックスに大型のティッシュボックスがそのまま入るなどの気配りがされており、実際の生活に便利な収納も魅力のひとつだ。

日産ノート

 ギヤをバックに入れるとバックミラー左側にアラウンドビューモニターが表示される。

日産ノート

 荷室も広く、ベビーカーもシートを倒さずに収納できる。

日産ノート

 大型のティッシュボックスさえもスッポリと飲み込む大型のインストアッパーボックス。

 

<日産ノート スペック>

代表グレード 日産ノート X DIG-S
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4,100×1,695×1,525mm
ホイールベース[mm] 2,600mm
トレッド前/後[mm] 1,480/1,485mm
車両重量[kg] 1,090kg
総排気量[cc] 1,198cc
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm] 72(98)/5,600
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] 142(14.5)/4,400
ミッション CVT
タイヤサイズ 185/70R14
JC08モード燃費 24.0km/L
定員[人] 5人
税込価格[円] 1,449,000円
発表日 2012/8/28
レポート 編集部
写真 編集部

 

 

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