フォード マスタング といえば、今から50年も前の1964年に発売された初代モデルが大ヒットし、その後も5世代にわたって生産が続けられ、累計生産台数は1000万台に達しようとするスペシャリティカーだ。セリカなど、日本車にも大きな影響を与えたといわれるクルマで、アメリカでは2014年にフルモデルチェンジを受け、6代目新型マスタングが登場した。

これまでのマスタングが主にアメリカ向けに作られてきたのに対し、今回の6代目はヨーロッパや日本など、世界中の自動車市場に向けて開発されている。日本向けにはV型8気筒エンジンと直列4気筒エンジンを搭載したグローバルスペックのモデルが2015年中盤から供給されるとのことだ。

ただ、それを待てないというユーザーのため、限定モデルの50周年記念特別限定車が先行発売されることになった。北米向けスペックをベースにした輸出向けのモデルで、直列4気筒の2.3Lの直噴ターボ仕様エンジンを搭載したファストバッククーペの左ハンドル車という設定である。

2015年中盤から正式に輸入される新型マスタングは、ファストバッククーペだけでなくコンバーチブル があるほか、前述のようにV型8気筒エンジンも搭載され、右ハンドル車だけになるというから、今回の限定車はかなり絞られた仕様である。マスタングを選ぶユーザーの中には、左ハンドルのほうが良いという人も多いから、この限定車は案外早く売り切れになる可能性がある。

　新型フォード マスタングの外観デザインは、歴代マスタングのアイデンティティをいっぱいに受け継いで表現されている。フロントグリルに疾走するマスタングのエンブレムが装着されるほか、縦型3分割のテールランプが左右に配置されることなどが、マスタングのDNAを受け継ぐ部分だ。新型車はワイド＆ロー化が進められたものの、ボディサイズはほぼ従来並みに抑えられた。

デザインには最新の空力技術も取り入れられ、フロントバンパーに設けられたエアインテークからバンパーの裏側を通ってタイヤ部分に流れていくホイール・エアロ・カーテンなどは、最新のエアロ技術に基づくものだ。

新型マスタングのインテリアは、スポーツカーらしいコクピット空間が作られている。インパネには、トグルスイッチが設定されるとともに、マイ・フォード・タッチも採用されている。装備は最新のものにアップデートされ、左右独立温度調整エアコン、フロントシートヒーター＆クーラー、9スピーカープレミアムサウンドシステム、スマートキーレスエントリーなどが装備された。

■フォード マスタング50 YEARS EDITION：4,650,000円