レクサスブランド初のハイブリッド専用車
レクサスブランドでは重要なブランド価値のひとつにハイブリッド技術を位置付けていて、LSを始め、GSやRXなどにハイブリッド車を展開してきた。今回はレクサスチャンネルでも初めてのハイブリッド専用モデルとしてHS250hを投入した。
従来のトヨタ プリウスとホンダ シビック ハイブリッドとの売れ行きを見ても分かるように、ハイブリッド車はハイブリッド車であることが分かりやすいことが大切な要素で、その意味でハイブリッド専用車であるのは分かりやすさにつながる。今回のHSはそうした期待を抱かせるモデルとして投入された。
従来のトヨタ プリウスとホンダ シビック ハイブリッドとの売れ行きを見ても分かるように、ハイブリッド車はハイブリッド車であることが分かりやすいことが大切な要素で、その意味でハイブリッド専用車であるのは分かりやすさにつながる。今回のHSはそうした期待を抱かせるモデルとして投入された。
メッキのパーツをアクセントに用いて上質さもプラス。セダンとしての実用を重視したパッケージングやフォルムを採用している。
先進的なデザインのフロントグリルがとても印象的だ。ヘッドライトは消費電力が従来の約1/10のLED式を全車の標準装備した。
リヤコンビランプはクリアレンズを採用し、未来感をアピール。ブレーキ&テールランプはLEDを採用し、視認性アップと消費電力の低減を両立させている。
先進的なハイブリッドカーらしくないオーソドックスなデザイン
先進的なデザインで質感の高いインテリア
外観デザインがあまりにもオーソドックスな印象であるのに対し、インテリアデザインは先進的なイメージが表現されるとともに、自然素材の採用や入念な作り込みなどによってレクサスブランド車らしい高い品質感を備えている。
特に新鮮な印象を与えるのが斜めに傾斜したインストセンター部分の部分。これまでにない新しい造形で、最上部には格納式のカーナビが配置され、手元の部分にはリモートタッチのコントローラーが配置されている。
本革シートや本木目パネル、本革+本木目ステアリングなどの自然素材は、上級グレードのバージョンLやバージョンIにのみ標準だが、ファブリックシートを採用したベースグレードやバージョンSのインテリアもそれなりの品質感を備えている。
特に新鮮な印象を与えるのが斜めに傾斜したインストセンター部分の部分。これまでにない新しい造形で、最上部には格納式のカーナビが配置され、手元の部分にはリモートタッチのコントローラーが配置されている。
本革シートや本木目パネル、本革+本木目ステアリングなどの自然素材は、上級グレードのバージョンLやバージョンIにのみ標準だが、ファブリックシートを採用したベースグレードやバージョンSのインテリアもそれなりの品質感を備えている。
快適装備だけでなく安全デバイスの充実もぬかりなし!
快適装備はHDDナビゲーションやレクサスプレミアムサウンドシステム、花粉除去モード機能付左右独立フルオートエアコンなどが標準で、高い充実度を誇る。安全装備も横滑り防止装置のS-VSC(ESC)が標準となるほか、全車に8個(バージョンLは10個)のSRSエアバッグが標準で、こちらも充実した仕様が用意されている。バージョンLにはプリクラッシュセーフティシステム、後方プリクラッシュセーフティシステム、レーンキーピングアシストなどの最新の安全装備も標準となる。
室内空間は全長4700mm、全幅1785mmというちょっと大きめのボディを持つ割には後席の足元に余裕がない印象だが、大人が座って窮屈な思いをするほどでもない。このクラスのセダンとして平均的な広さと考えるべきだろう。トランク容量も電池の搭載が影響してやや小さめなものとなる。
室内空間は全長4700mm、全幅1785mmというちょっと大きめのボディを持つ割には後席の足元に余裕がない印象だが、大人が座って窮屈な思いをするほどでもない。このクラスのセダンとして平均的な広さと考えるべきだろう。トランク容量も電池の搭載が影響してやや小さめなものとなる。
インテリアは未来的な雰囲気たっぷりのデザインでまとめられている。各部に使われている自然素材なども厳選されたもので、質感の高さは文句なし。ポップアップ式のナビ画面は、見やすい配置だ。
標準車とバージョンSはファブリック、バージョンLとIは本革シート(写真)が標準装備。快適性はいうまでもなく、小物の収納などの実用性もかなりのレベルだ。
後席も十分な広さが確保されている。だが、ボディサイズを考えると走行用バッテリーに少しスペースを取られてしまっている印象もある。
ハイブリッドカーということでタコメーターはなく、代わりにエコドライブをサポートするエコインジケーターを装備している。ブルーのイルミネーションが印象的で、視認性にも優れている。
レクサス RXで初めて採用されたリモートタッチを装備する。スイッチ部分の表記はRXと同じく日本語と英語のどちらかを選べる。
トランクのスペースは、走行用バッテリーの搭載が影響し、ボディサイズの割には小さめな印象だ。ただ、広さとしては十分で、通常の使用状況であれば困るようなことはない。
ハイブリッドカーらしい静かで滑らかな加速を味わえると高評価
搭載される2AZ-FXE型エンジンは150ps(110kW)/19.1kg-m(167N・m)のパワー&トルクを発生し、2JM型のモーターは 143ps(105kW)/27.5kg-m(270N・m)を発生する。システムとして発生できる動力性能はエンジンとモーターを単純に足し算した数値より低いものになるが、いずれにしても余裕の動力性能であり、同時に10・15モードで23.0km/Lの低燃費を実現している。
HS250h の発進加速はそれなりに力強いものがある。車両重量はひと回り大きなボディを持つカムリに対してざっと150kgほど重くなるが、ハイブリッド車らしい静かで滑らかな加速フィールはとても好感が持てるものが高評価だ。
とりわけ静粛性の高さが際立つ感じで、このあたりはいかにもレクサスブランドのクルマらしいところ。思い切りアクセルを踏み込んだときにはエンジン音も高まるが、全体的には静かな走りが印象的だ。
HS250h の発進加速はそれなりに力強いものがある。車両重量はひと回り大きなボディを持つカムリに対してざっと150kgほど重くなるが、ハイブリッド車らしい静かで滑らかな加速フィールはとても好感が持てるものが高評価だ。
とりわけ静粛性の高さが際立つ感じで、このあたりはいかにもレクサスブランドのクルマらしいところ。思い切りアクセルを踏み込んだときにはエンジン音も高まるが、全体的には静かな走りが印象的だ。
ハイブリッドのシステムはトヨタ プリウスと共通のTHS IIながら、エンジンの排気量は2.4リッターとされている。静かで滑らかな走りと低燃費を両立させ、カタログ燃費で23.0km/Lをマークする。
ミッションはプリウス同様、電気式無段変速機を採用している。エンジンとモーターの切り替えは、よほど注意していてもほとんど分からないほどスムーズだ。
走行モードはEVモード、ECOモード、パワーモードの3種類が用意され、走り方などにあわせて任意に選ぶことができる。
仕様によって大きく違う足まわりのセッティング
足回りはグレードによって違いがあり、17インチタイヤを装着した標準仕様、18インチタイヤを装着して専用にチューンされたサスペンションを持つバージョンS、乗り心地重視のサスペンションにオプションの18インチタイヤを履いたバージョンLなど、いろいろなモデルに試乗したが、全体に良く仕上がっているとの印象を受けた。
個人的な好みでいえばバージョンSくらいの硬さが最も良いと思うが、レクサスHS250hを買うユーザーの多くは標準系のサスペンションのほうを好むだろう。バージョンSだけでなく、18インチタイヤをオプション装着したバージョンLも含め、18インチ仕様のモデルも乗り心地はスポイルされていない。大きなタイヤを履いたモデルは、将来的にタイヤを交換するとき、あるいはスタッドレスタイヤを買うときなどに高くつくのが難点といえば難点である。
レクサスHS250hの最小回転半径は5.6mでやや大きめだ。小回り性能は車庫入れなどのときの使い勝手に影響するので小さいほど良いし、なるべくなら5.5m以内に収めたい。ステアリングを切ったときの手応えは十分で、これは従来のトヨタ車、レクサス車とは違った印象がある。
価格はベース車が400万円を切る水準に設定され、レクサスブランドのエントリーモデルとなる。それでも400万円弱だから決して安いクルマではなく、総合評価もこれが理由でやや低くならざるを得ないが、レクサスブランドを身近なものにするモデルであるのも確かである。お金に余裕のある年配のユーザーに受け入れられるのではないかと評価していい。
個人的な好みでいえばバージョンSくらいの硬さが最も良いと思うが、レクサスHS250hを買うユーザーの多くは標準系のサスペンションのほうを好むだろう。バージョンSだけでなく、18インチタイヤをオプション装着したバージョンLも含め、18インチ仕様のモデルも乗り心地はスポイルされていない。大きなタイヤを履いたモデルは、将来的にタイヤを交換するとき、あるいはスタッドレスタイヤを買うときなどに高くつくのが難点といえば難点である。
レクサスHS250hの最小回転半径は5.6mでやや大きめだ。小回り性能は車庫入れなどのときの使い勝手に影響するので小さいほど良いし、なるべくなら5.5m以内に収めたい。ステアリングを切ったときの手応えは十分で、これは従来のトヨタ車、レクサス車とは違った印象がある。
価格はベース車が400万円を切る水準に設定され、レクサスブランドのエントリーモデルとなる。それでも400万円弱だから決して安いクルマではなく、総合評価もこれが理由でやや低くならざるを得ないが、レクサスブランドを身近なものにするモデルであるのも確かである。お金に余裕のある年配のユーザーに受け入れられるのではないかと評価していい。
基本的には17インチのタイヤ&アルミホイールが標準仕様となる。
18インチはバージョンSに標準で、バージョンLとIにオプション。18インチでも乗り心地がスポイルされることはないが、乗り味は17インチとは異なるので試乗して好みに合うか確認するのがおすすめだ。
代表グレード | レクサス HS250h |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4700×1785×1505mm |
車両重量[kg] | 1640kg |
総排気量[cc] | 2362cc |
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] | 150ps(110kw)/6000rpm |
エンジン最大トルク[kg-m(N・ m)/rpm] | 19.1kg-m(187N・ m)/4400rpm |
モーター最高出力[ps(kw)] | 143ps(105kw) |
モーター最大トルク[kg-m(N・m)] | 27.5kg-m(270N・m) |
ミッション | 電気式無段変速機 |
10・15モード燃焼[km/l] | 23.0km/l |
定員[人] | 5人 |
税込価格[万円] | 395.0万円 |
発売日 | 2009/7/14 |
レポート | 松下宏 |
写真 | 佐藤靖彦 |
(レポート:松下 宏)
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