エコカー補助金が終了したこれからは、新車の販売が減って中古車の需要が高まる。だが中古車のタマ数は減少しているので需給バランスが崩れ、一時的な混乱が生じる可能性も。そこで狙い目なのが、お得感の高い新古車だ。
(※画像はイメージです)
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エコカー補助金の影響で中古車の需給バランスが崩れた
中古車の登録台数は2年近くにわたりマイナス成長を続けている。というか、年単位で登録台数を見ると、2001年から2000年までの過去10年間でプラスになった年は一度もなく、小幅ではあるが、毎年落ち込みを続けている。
昨年から今年にかけては、エコカー補助金によって新車の売れ行きが回復したにもかかわらず、中古車の売れ行きは落ち込みを続けるという変わった状況を示している。
普通なら、新車の売れ行きが良くなれば、それに伴って発生する中古車が流通してくるため、中古車の売れ行きも良くなるはずなのに、必ずしもそうなってはいない。これは13年落ち以上の中古車を解体して新車を買うとエコカー補助金が2.5倍になるという仕組みも影響している。
普通なら中古車を買っていたはずのユーザーが、エコカー補助金があるので中古車ではなく新車を選び、そのときに手放すクルマの中には古くて解体されるクルマが多いため、中古車の売れ行きが鈍るといった流れになっているようだ。
いずれにしてもエコカー補助金によって新車と中古車の売れ行きにバイアスがかかり、市場が歪められているのは間違いない。
中古車の売れ行きが鈍っているため、オークション相場は全体に低調で、結果的に下取り・買い取り車の査定も下がっているのが最近の状況だ。なので、補助金で得した5万円から10万円のうち、一部は下取り車相場の下落という形で損をしていることになる。
さらにいえば、将来クルマを代替するとき、2009年から2010年にかけてエコカー補助金を受けた中古車が、似たような時期に中古車市場に流通してくる。09年式や10年式のプリウスが大量に流通し、結果として相場が値落ちするといった可能性も考えられる。この分も含めて考えると、エコカー補助金のお得感はますます分かりにくくなる。
昨年から今年にかけては、エコカー補助金によって新車の売れ行きが回復したにもかかわらず、中古車の売れ行きは落ち込みを続けるという変わった状況を示している。
普通なら、新車の売れ行きが良くなれば、それに伴って発生する中古車が流通してくるため、中古車の売れ行きも良くなるはずなのに、必ずしもそうなってはいない。これは13年落ち以上の中古車を解体して新車を買うとエコカー補助金が2.5倍になるという仕組みも影響している。
普通なら中古車を買っていたはずのユーザーが、エコカー補助金があるので中古車ではなく新車を選び、そのときに手放すクルマの中には古くて解体されるクルマが多いため、中古車の売れ行きが鈍るといった流れになっているようだ。
いずれにしてもエコカー補助金によって新車と中古車の売れ行きにバイアスがかかり、市場が歪められているのは間違いない。
中古車の売れ行きが鈍っているため、オークション相場は全体に低調で、結果的に下取り・買い取り車の査定も下がっているのが最近の状況だ。なので、補助金で得した5万円から10万円のうち、一部は下取り車相場の下落という形で損をしていることになる。
さらにいえば、将来クルマを代替するとき、2009年から2010年にかけてエコカー補助金を受けた中古車が、似たような時期に中古車市場に流通してくる。09年式や10年式のプリウスが大量に流通し、結果として相場が値落ちするといった可能性も考えられる。この分も含めて考えると、エコカー補助金のお得感はますます分かりにくくなる。
10月以降は割安な新古車(未使用車)が狙い目だ!
エコカー補助金は予算切れのため、期限とされた9月末を待たずに9月7日で終了した。
これによってクルマの売れ行きがどう変わるかを考えながら、エコカー補助金終了後の新車と中古車の買い方を考えてみたい。
まず10月以降は新車の売れ行きが大きく落ち込むのは間違いない。落ち込み幅を予想するのは難しいが、8月あたりの駆け込み需要の激しさを見ると、その反動としての落ち込みはかなりの幅になるのは間違いない。メーカーやディーラーでは販売促進費を使って値引きすることで落ち込みを防ごうとするが、落ち込みなしにすることはできない。
過去の例を見ても、1997年4月に消費税が3%から5%に増税された後、長期にわたって新車の販売が落ち込んだ歴史がある。このときにはわずか2%の増税で販売が落ち込んだのだ。エコカー補助金が10万円で、200万円のクルマを買うとすると、補助金の率は5%に達するから、過去の消費税ショック以上の落ち込みになっても不思議ではない。
新車販売の落ち込みがどれだけ小幅にとどまり、どれだけ短期間で回復基調に乗せられるかは、景気そのものの回復がどうなるかによるところが大きいだろう。
いずれにしても、エコカー補助金がなくなるため、これまでに比べて新車を買うことのお得感が薄れ、中古車の割安感が際立つことになるのが全体的な傾向。新車の値引きも拡大するだろうが、これまでと同じようなお得感を出すのは難しい。
なので、中古車を選ぶユーザーが増えてくるのが10月以降の傾向だが、10月単純に中古車がお得になるかというと、コトはそう単純ではない。新車の売れ行きが落ち込んで中古車の発生量が減ると同時に、中古車を選ぶユーザーが増えるから、需給バランスが崩れて中古車相場が上昇する可能性があるからだ。
あまり高くなればまた売れ行きが鈍って相場が下がるという形で自然に調整されるのが中古車相場の常だから、むやみに高くなることはないにしても、エコカー補助金の終了直後には一時的な混乱も予想されるので注意が必要だ。
もうひとつ、10月以降の中古車選びで注目したいのが軽自動車の新古車だ。販売店が新古車という言葉を使うと不当とされるので、未使用車などと表示されることが多いが、ナンバーは付けたもののユーザーの手に渡っていない中古車の流通量が増えるのは間違いないと見られている。
これまではエコカー補助金があったため、その分を考えるとなかなか新古車のメリットを出しにくかったが、それがなくなったので販売店も新古車を作りやすくなった。10月以降は新車の売れ行きが鈍るので、ますます新古車として流通してくる中古車が増えるはずだ。
新車と変わらない品質を持ち、新車に比べたら確実に割安な新古車は、10月以降の中古車選びで大きな狙い目になる。
これによってクルマの売れ行きがどう変わるかを考えながら、エコカー補助金終了後の新車と中古車の買い方を考えてみたい。
まず10月以降は新車の売れ行きが大きく落ち込むのは間違いない。落ち込み幅を予想するのは難しいが、8月あたりの駆け込み需要の激しさを見ると、その反動としての落ち込みはかなりの幅になるのは間違いない。メーカーやディーラーでは販売促進費を使って値引きすることで落ち込みを防ごうとするが、落ち込みなしにすることはできない。
過去の例を見ても、1997年4月に消費税が3%から5%に増税された後、長期にわたって新車の販売が落ち込んだ歴史がある。このときにはわずか2%の増税で販売が落ち込んだのだ。エコカー補助金が10万円で、200万円のクルマを買うとすると、補助金の率は5%に達するから、過去の消費税ショック以上の落ち込みになっても不思議ではない。
新車販売の落ち込みがどれだけ小幅にとどまり、どれだけ短期間で回復基調に乗せられるかは、景気そのものの回復がどうなるかによるところが大きいだろう。
いずれにしても、エコカー補助金がなくなるため、これまでに比べて新車を買うことのお得感が薄れ、中古車の割安感が際立つことになるのが全体的な傾向。新車の値引きも拡大するだろうが、これまでと同じようなお得感を出すのは難しい。
なので、中古車を選ぶユーザーが増えてくるのが10月以降の傾向だが、10月単純に中古車がお得になるかというと、コトはそう単純ではない。新車の売れ行きが落ち込んで中古車の発生量が減ると同時に、中古車を選ぶユーザーが増えるから、需給バランスが崩れて中古車相場が上昇する可能性があるからだ。
あまり高くなればまた売れ行きが鈍って相場が下がるという形で自然に調整されるのが中古車相場の常だから、むやみに高くなることはないにしても、エコカー補助金の終了直後には一時的な混乱も予想されるので注意が必要だ。
もうひとつ、10月以降の中古車選びで注目したいのが軽自動車の新古車だ。販売店が新古車という言葉を使うと不当とされるので、未使用車などと表示されることが多いが、ナンバーは付けたもののユーザーの手に渡っていない中古車の流通量が増えるのは間違いないと見られている。
これまではエコカー補助金があったため、その分を考えるとなかなか新古車のメリットを出しにくかったが、それがなくなったので販売店も新古車を作りやすくなった。10月以降は新車の売れ行きが鈍るので、ますます新古車として流通してくる中古車が増えるはずだ。
新車と変わらない品質を持ち、新車に比べたら確実に割安な新古車は、10月以降の中古車選びで大きな狙い目になる。
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(レポート:松下 宏)
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