BMWの本気度を示す320i。輸入車だらけのセダン&ワゴンマーケット
BMW3シリーズのラインアップ攻勢は怒涛のごとく続いている。2012年始めに328iセダンを投入後は、順不同で320iセダンにアクティブハイブリッド3、320dセダン &ツーリング、328iツーリング、320iXドライブと、ドンドンとラインアップを強化。ガソリン車、ディーゼル 、ハイブリッド と1台の車種で、3つのパワーユニットを用意しているのは、国産メーカーすらなく、BMWだけなのだ。それも、セダンとワゴン という違うボディまで用意している。さらに、積雪地帯でアウディに苦戦している地域対策として、AWDのXドライブまで投入した。
3シリーズの欧州でのボディサイズは、1800mmを若干オーバーしている。日本国内で使う場合、マンション等の多くの立体駐車場の制限が1800mm以下とされているため、わざわざ日本での使い勝手を考え全幅を1800mmにして輸入している。
輸入車で、これほど細かいラインアップをもつクルマは前例がないほど。なぜ、BMWがここまでやるのか? 日本の高級セダン&ワゴンマーケットは、トヨタ クラウン などを除き、ほぼ輸入車になっている。新型クラウン ハイブリッドが410万円からという低価格を打ち出してきたのは、輸入車に流れてしまった顧客を輸入車から奪い取るためだ。BMWは、そんな高級セダン&ワゴンマーケットで、メルセデス・ベンツ やアウディ より、完全に頭ひとつ抜け出るためにラインアップ強化を図っている。つまり、日本の顧客にきめ細かく対応することで、今まで他社や国産に逃していた顧客をシッカリとキャッチするためなのだ。そんな活動や元々もつ3シリーズの優れたパフォーマンスが評価され2012-2013インポートカー・オブ・ザ・イヤーにも輝いている。
あとは、やはり価格が高価ということだけ。大胆な価格引き下げにも期待したい。
エコカー減税対応、それでいて走りも楽しめる
組み合わされるミッションは8速AT。都市部で低燃費効果を一段と高めるアイドリングストップ機能も装備する。さらに、ブレーキ・エネルギー回生システム、電動パワー・ステアリング等のにより、従来モデルと比較すると、燃費を約25%も向上させJC08モードで16.4km/lを達成している。結果、エコカー減税対象モデルとなり、自動車取得税および重量税が100%減税、さらに、翌年度の自動車税が50%減税される。
BMW 320iツーリング購入ガイド
それでも、イニシャルコストは11万円高いのだが、ランニングコストが重要だ。燃料費をどう考えるかだ。320iはハイオクで、320dは軽油。価格差は約30円/L以上違ってくる。これだけ違うと、少し距離を走る人なら、価格差をランニングコストで回収できてしまうだろう。距離を走る人なら、尚更だ。お金という視点だけでは、320dがオススメとなるからだ。
320dは、やはりディーゼル音がするが、大きなトルクで走りもとても楽しめる。ガソリン車の320iの、軽快感ある走りも魅力だ。装備もほぼ同じなので、両方試乗してフィーリングが合う方を選ぶといいだろう。
BMW 320iツーリング価格 燃費 スペック
・320iツーリング ¥4,710,000
・320iツーリング Sport ¥4,910,000
・320iツーリング Modern ¥4,910,000
・320iツーリング Luxury ¥4,910,000
・320iツーリング M Sport ¥5,150,000
<BMW 320iツーリングの主な標準装備品>
ドラインビング・パフォーマンス・コントロール(ECO PROモード付)
バイ・キセノン・ヘッドライト(LEDスモールライト・リング、LEDアクセント・ライン付)
リヤ・ビュー・カメラ(予測進路表示機能付)
PDC/パーク・ディスタンス・コントロール(リヤ)
コンフォート・アクセス(テールゲート・スマート・オープナー機能付)
ルーフ・レール
オートマチック・テール・ゲート・オペレーション
独立開閉式リヤ・ウインドー
ラゲージ・パーティション・ネット
オートマチック・エアコンディショナー
電動フロント・シート(運転席&助手席、運転席メモリー機能付)
スルーローディング・システム(40:20:40分割可倒式リヤ・シート)
8.8インチ・ワイド・コントロール・ディスプレイ
HDDナビゲーション・システム(VICS3メディア対応)
iDriveコントローラー
インテグレイテッド・オーナーズ・ハンドブック
スピーチ・コントロール(音声入力システム)
ハンズフリー・テレフォン・システム
USBオーディオ・インターフェース
ETC車載器システム(ルーム・ミラー内蔵タイプ)
代表グレード | BMW320iツーリング スペック |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4,625×1,800×1,460mm |
ホイールベース[mm] | 2,810mm |
トレッド前/後[mm] | 1,530/1,570mm |
車両重量[kg] | 1,600kg |
総排気量[cc] | 1,997cc |
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm] | 135〔184〕/5,000 |
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 270〔27.5〕/1,250-4,500 |
ミッション | 8速AT |
タイヤサイズ | 205/60R16 |
JC08モード燃費 | 16.4km/L |
定員[人] | 5人 |
税込価格[円] | 4,710,000円 |
発売日 | 2012/12/20 |
レポート | 編集部 |
写真 | BMW |
【関連記事】
- BMW320d ブルーパフォーマンス新車試乗評価 燃費だけじゃない、速いクリーンディーゼル車の価値をアピール!
- BMW ActiveHybrid 3(アクティブハイブリッド3)新車試乗評価 高価なだけあり、走りや燃費に妥協なし!
- ライバル不在といえるほどの完成度! 足かせは軽々500万オーバーの価格か?【BMW328i試乗評価】
- エンジン、環境性能などすべてが新基準モデルコードF30の実力【BMW3シリーズ試乗評価】
- BMW 3シリーズ ツーリング新車情報 リセールバリューの高い待望のワゴンボディが登場。クリーンディーゼル車も設定されお買い得感満点!
- BMW 320dブルーパフォーマンス新車情報 ガソリン車との価格差は、わずか20万円! BMWのクリーンディーゼル戦略始まる!
- BMW 320i xDrive新車情報 3シリーズ初となるAWD車の追加は、降雪地帯のセダン需要も取りに来たBMWの本気の証!?
- BMW ActiveHybrid 3(アクティブハイブリッド3)新車情報 BMWの攻勢第2弾は、瞬発力あるハイブリッド!
- BMW新車試乗評価一覧
- BMW新車情報/購入ガイド一覧
- 長所はあっても欠点はない?【メルセデス・ベンツCクラス試乗評価】
- 新型トヨタ クラウン ハイブリッド新車情報/購入ガイド 若年層奪取が至上命令! 低価格ハイブリッド車戦略で、セダンマーケット独占を狙う!?
- マツダ アテンザ新車情報/購入ガイド 1ヶ月で目標の7倍の7,000台超! 売れ筋アテンザを分析する! クリーンディーゼル車の燃費は、ハイブリッドに肉薄する22.4km/L!
- ワゴン車新車情報/購入ガイド一覧
【オススメ記事】
- フォルクスワーゲン ポロ新車情報・購入ガイド ついに全長4m越えに! 3ナンバー化した6代目新型ポロは、1.0L直3ターボを搭載【ニュース・トピックス】
- 三菱エクリプスクロス試乗記・評価 さすが4WDの三菱! 豪快にリヤタイヤを振りだすような走りも楽しめる絶妙なS-AWCに脱帽!【レビュー】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.6】 日差リーフの実電費チェック! (一般道編)コツコツ電費を稼ぐe-Pedal【評論家ブログ : 日産リーフ】
- メルセデス・ベンツSクラス新車情報・購入ガイド 約20年振りの直6エンジンに、ISGを組みあわせた次世代エンジンを搭載!【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.5】 日差リーフの実電費チェック! (高速道路編)実電費アップは、こだわりの空力性能にあり!【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 三菱エクリプスクロス新車情報・購入ガイド スタイルに走り、装備とスキ無しの完成度を誇るコンパクトSUV。ガソリン車だけしかないことが、唯一の弱点?【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.4】 30歳代クルマ好き女性、初めての電気自動車! その評価は?【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 日産セレナe-POWER新車情報・購入ガイド ついに、シリーズハイブリッドシステムを搭載したセレナ! 5ナンバーミニバン、ハイブリッド車戦争へ加速!!【ニュース・トピックス】
- マツダCX-8試乗記・評価 際立つ運転のしやすさ! こだわりの「躍度」を雪上でチェック!【レビュー】
- 日産テラ(TERRA)新車情報・購入ガイド ナバラベースのSUV中国でデビュー! 日本への導入は?【ニュース・トピックス】
CORISM公式アカウントをフォローし、最新記事をチェック!