【ダイハツ 新型 ムーヴ/ムーヴカスタム 新車情報】ガソリン車最高の低燃費、27.0km/Lを実現 [CORISM]

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【ダイハツ】2010/12/14

ダイハツ 新型 ムーヴ カスタム「G」

スズキから燃費クラスナンバー1を29km/Lで奪取か?

 ダイハツのプライドの塊、新型ムーヴ。そして、軽自動車燃費戦争に2013年6月、日産&三菱連合軍が参戦?

 ダイハツは、主力のハイト系軽自動車「ダイハツ ムーヴ」を12月20日に、大幅マイナーチェンジを施し発表する。

 新型ダイハツ ムーヴのマイナーチェンジでは、大幅な燃費アップがメインになるようだ。その新型ムーヴの燃費は、JC08モードでな、なんと29km/Lになるというのだ。同じクラスで、9月に発売されたばかりのスズキ ワゴンRをわずか0.2km/L上回りクラストップの低燃費性能となる。

<新型ダイハツ ムーヴ スクープ情報はコチラ↓↓>
燃費29.0km/L! 12月20日発表 大幅マイナーチェンジでクラス最高燃費へ!!新型ダイハツ ムーヴ新車情報
スクープ! ダイハツVSスズキ、軽自動車クラスナンバー1燃費戦争 第2章始まる

ますます激化する軽・コンパクトカーの低燃費競争に先手を打つ

ダイハツ 新型 ムーヴ X Limited 外観 画像

ダイハツ 新型 ムーヴ X Limited
※クリックすると画像が拡大します

 ダイハツは、軽自動車の基幹車種「ムーヴ」と「ムーヴカスタム」をフルモデルチェンジし、12月13日より発売する。5代目新型ムーヴ/ムーヴカスタムは、アイドリングストップ機構「ecoIDLE(エコ・アイドル)」を採用するなど環境性能を高め、ハイブリッド車を除く全てのガソリン車で最も良好な低燃費27.0km/L(10・15モード)を達成するとともに、ユーザーのダウンサイジング志向の高まりに応じて、上級車に劣らない快適装備の追加や質感の向上に努めた。

 ムーヴの開発責任者であるダイハツ工業の須藤 秀彦 チーフエンジニアは、『ユーザーのダウンサイジング志向が高まり軽の注目が集まるいっぽうで、軽やコンパクトカー市場では、2010年から2011年にかけ各メーカーからアイドリングストップ車やハイブリッド車の導入も予想され、低燃費競争はさらに激化が予想される』と危機感を募らせる。
 そんな中で開発された新型ムーヴ/ムーヴカスタムの10・15モード燃費27.0km/Lの実現は、非常に地道で多岐にわたる改良・改善の積み重ねの努力から生まれた。ちょっと専門的な話が続くが、順を追って紹介していこう。

 もちろん最大の目玉は、アイドリングストップ機構「ecoIDLE(エコ・アイドル)」の採用だ。これは、従来「ミラ」に採用していた補助バッテリーを用いる機構とは異なり、アイドリングストップ時のナビのリセットを防ぐ補助電源を一体化したアイドリングストップコンピュータや強化型バッテリー、ヒルスタートシステム内蔵ABSユニットなどでシンプルに構成され、より小型で軽量の実用的なシステムとした。またアイドリングストップ時の油圧低下を防ぐCVTの電動オイルポンプを廃止し、油圧制御やエンジン早期始動制御などの改善などでまかなうという、世界で初の試みも取り入れられている。

ダイハツ 新型 ムーヴ カスタム インパネ周り

ムーヴカスタムのインパネ周り

ダイハツ 新型 ムーヴ カスタム「RS」 リアビュー 画像

ムーヴ カスタム「RS」リアビュー

ダイハツ 新型 ムーヴ カスタム インテリア

燃費改善のためにエンジン単体のみならず車体骨格から見直す

ダイハツのアイドリングストップ機構「ecoIDLE(エコ・アイドル)」
 このほかエンジン単体においても、徹底した技術改善が図られた。まず、2009年の東京モーターショーのコンセプトカー「e:S」に搭載されていた技術『i-EGRシステム』を世界で初めて採用した。これは従来の排気再循環(EGRシステム)に、燃焼室のイオンで燃焼状態を検出する「イオン電流燃焼制御」を盛り込んだもので、EGRガスをさらに大量に送り込めることで、ポンピングロスを限界まで低減させることが出来たという。また世界初の樹脂製電子スロットルボディ採用によりCVTとエンジンの協調制御を進めたほか、エンジンの燃焼効率の更なる改善、ウォーターポンプの高効率化、各部の抵抗低減なども実施し、先代ムーヴより採用している新世代「KF型エンジン」はさらに第二世代へと進化を遂げた。
 またエンジンの改良に加え、軽量化を図ったCVTの全車採用や、骨格設計の合理化やスリム化によって、先代モデルに比べ約35kgの軽量化を果たした。もちろん衝突安全性は先代モデル以上の実力を発揮。さらにフロアやダッシュパネルからの発音量の低減など遮音・防音性能も大幅に向上し、軽トップクラスの静粛性も併せて実現しているというから凄い。このほかタイヤやベアリングなどの転がり抵抗の低減、リアランプのLED化による電力消費の低減、吸気効率の改善といった多岐に渡る地道な積み重ねによって、エコアイドル非装着車でも25.0km/L(2WDノンターボ車)と、先代に対しても約13%の燃費向上が図られている。
ダイハツ 新型 ムーヴ 骨格

骨格の改善に至るまで細部に渡り防音対策を施し、静粛性の高さで評価を得たタント エグゼを大幅に超える、コンパクトカー並みの静粛性を実現したというから試乗が楽しみだ。

ダイハツ 新型 ムーヴ 衝突安全ボディ「TAF」

国内や欧州などの衝突安全基準を余裕でクリア出来る実力を持つ衝突安全ボディ「TAF」。またサイド・カーテンエアバッグをセットしたセーフティパックやプリクラッシュセーフティをオプション設定する。

 歩行者傷害軽減ボディ

「歩行者傷害軽減ボディ」を実現すべく、新型ムーヴではホイールベースを35mm短縮しフロントオーバーハングを延長し対応した。この余裕により、エンジンの導風経路の改善も図られる効能もあった。

「ナノイー」ディフューザーやバックモニター付きナビまで標準装備するグレードも登場

ダイハツ 新型 ムーヴ「nanoe(ナノイー)」ディフューザー 画像

「nanoe(ナノイー)」ディフューザー

 専門的な話が続いてしまった。今度はソフト面の紹介をしていこう。装備の充実も今度のムーヴ/ムーヴカスタムの大きなニュースだ。
 新型ムーヴ/ムーヴカスタムでは、キーフリーシステムをムーヴ「L」グレード以外の全車に標準装備した。携帯しておけば開錠・施錠が出来るイモビライザー機能付きの電子カードキーで、プッシュボタンスタートやキーフリー連動のオート格納式ドアミラーも備える。また、女性ユーザーにうれしい微粒子イオン「nanoe(ナノイー)」を放出させるディフューザーを軽で初めて「ムーヴ X Limited」に標準採用し他グレードにオプション設定したほか、バックモニター付きのメモリーナビも「ムーヴ X Limited」「ムーヴカスタム X Limited」に標準装備化した。
 またエンジン改善などによる燃費向上に加え、低燃費運転を促進させエアコンの制御なども行う「ecoドライブモード」や、エコドライブをすると色が変わる「ブルーecoシグナルメーター」「エコインジケーター」「ecoリーフゲージ」といった実用燃費も高めるエコドライブ装備の数々も加えられた。さらにカーナビも、エンジン協調制御を行い「エコ運転支援機能」を備えるほか、所要時間や最短区間以外に距離や推定走行時間、さらに高低差まで考慮しCO2が最も少ないルートを選択する「省エネルート検索」機能も加えられ、実用燃費の向上に貢献する。
 このほかダイハツ販売店で提供される純正のアクセサリーに、日本で初めてディズニーのキャラクターが採用され、女性ユーザーのニーズに応えた。
 新型ムーヴ/ムーヴカスタムの価格は、ムーヴが「L」[2WD]112.0万円から「X Limited」[4WD]144.1万円まで。ムーヴカスタムが「カスタムX」[2WD]131.0万円から「カスタムRS」[4WD]161.1万円までとなっている(※価格は全て消費税込み)。なお、ターボエンジン搭載の「カスタムRS」を除いた2WD/4WD全モデルが、エコカー減税75%に適合する。
ダイハツ 新型 ムーヴ バックモニター付メモリーナビゲーションシステム

バックモニター付メモリーナビゲーションシステム

ダイハツ 新型 ムーヴ キーフリー連動機能付きのオート格納式ドアミラー

キーフリー連動機能付きのオート格納式ドアミラー

ダイハツ 新型 ムーヴ エコドライブを促す機能を備えたメモリーナビゲーションシステム

エコドライブを促す機能を備えたメモリーナビゲーションシステム


ダイハツ 新型 ムーヴ シートアレンジ 画像

ホイールベースは短くなったが、依然として広い室内空間

ダイハツ 新型 ムーヴ リアシートスライドは後席側からも操作が可能

リアシートスライドは後席側からも操作が可能

ダイハツ 新型 ムーヴ 大容量深底ラゲージアンダーボックス(デッキボード固定フック付き)

大容量深底ラゲージアンダーボックス(デッキボード固定フック付き)

 近年、最大のライバルである「スズキ ワゴンR」に対して、販売台数の面では差を開けられつつあるダイハツ ムーヴ/ムーヴカスタム。またいっぽうで、「タント」に代表される背高スペース系の軽自動車人気も急激に高まっており、既にムーヴ/ムーヴカスタムの年間販売台数を超える人気を集めている状況がある。
 前出のダイハツ・須藤チーフエンジニアに聞くと、新型ムーヴ/ムーヴカスタムで進化を遂げたプラットフォームやエンジンの技術は、今後登場するダイハツ車に順次採用されてゆく重要な「次世代スタンダード」であり、それは今後も変わらないという。またタントの背高ワゴン市場に比べ、ムーヴやワゴンRの属するハイト系ワゴンジャンルは、軽自動車市場の中でも引き続きダントツに大きなマーケットだと説明する。
 ダイハツの調査では、白ナンバー車のユーザーの半数は、次の選択肢として軽を検討すると回答したそうだ。軽自動車市場がますます拡大を続ける中、軽のボリュームゾーンを狙う新型ムーヴ/ムーヴカスタムが、名実ともにダイハツの軽自動車を支える基幹モデルとして社内外のライバルを超える存在となるか、立ち上がりの売れ行き動向に注目が集まるところだ。

代表グレード ムーヴ X Limited[2WD]
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 3395x1475x1635mm
車両重量[kg] 810kg
総排気量[cc] 658cc
最高出力[ps(kw)/rpm] 52ps(38kW)/7200rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 6.1kg-m(60N・m)/4000rpm
トランスミッション CVT(自動無段変速機)
10・15モード燃費[km/L] 27.0km/L
定員[人] 4人
消費税込価格[万円] 132.0万円
発売日 2010/12/13
レポート 徳田 透(CORISM編集部)
写真 ダイハツ工業

ダイハツ 新型 ムーヴ X Limited サイドビュー 画像

ダイハツ 新型 ムーヴ X Limited

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(レポート:CORISM編集部

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