メルセデス・ベンツG550 4×4²(フォー・バイ・フォー スクエアード)新車情報・購入ガイド 軍用車のノウハウが生かされたオフロードのスーパーカー現る! [CORISM]

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【メルセデスベンツ】2016/04/06

挑戦し続けるGクラス!

メルセデス・ベンツG550 4x4²(フォー・バイ・フォー スクエアード)
 メルセデス・ベンツ のクロスカントリービークル「Gクラス」 に特別仕様車「G550 4x4²(フォー・バイ・フォー スクエアード)」を設定し発売を開始した。このG550 4x4²(フォー・バイ・フォー スクエアード)は、2016年5月31日(火)までの期間限定で注文受付け販売される。このG550 4x4²(フォー・バイ・フォー スクエアード)の販売は、今のところアジアで日本のみとなっている。

 Gクラスは1979年に発売されて以来、基本的なスタイリングをほぼ変えず存在し続けているモデルだ。しかも、パワーユニットや装備、走行パフォーマンスは日々進化させてきた。本格オフローダー的なルックスながら、室内はラグジュアリーな室内空間となっており、その意外性が多くの富裕層のハートをつかんできた。

 また、最近のGクラスは、かなりアグレッシブだ。オフローダーとしては異例なカラフルで刺激的なボディカラーをもったモデルや、多くの特別仕様車をリリース。さらに、6輪車であるG63 AMG 6×6(シックス・バイ・シックス)を投入。圧倒的な走破性をもつ6輪車でありながら、インテリアはラグジュアリーを極めているなどGクラスのブランドイメージをより強調したモデルで、価格も8,000万円という価格も話題になった。

 このG63 AMG 6×6が登場したのは2014年。それから2年。Gクラスの新たなチャレンジは、G550 4x4²となって現れた。なんと、このG550 4x4²には37年におよぶGクラスの歴史において培った特殊車両技術を惜しみなく投入されている。特殊車両技術と呼ばれているものの多くは、軍用車としての技術が多く含まれていると思われる。

メルセデス・ベンツG550 4x4²(フォー・バイ・フォー スクエアード)
メルセデス・ベンツG550 4x4²(フォー・バイ・フォー スクエアード)
メルセデス・ベンツG550 4x4²(フォー・バイ・フォー スクエアード)

メルセデス・ベンツG550 4x4²(フォー・バイ・フォー スクエアード)

特殊車両のノウハウを生かし、最低地上高は倍近い460㎜! 渡河深度1,000mm!

メルセデス・ベンツG550 4x4²(フォー・バイ・フォー スクエアード)
 今回のモデルも、とにかく悪路での走破性を際立たせている。各ホイールに2本ずつ装着されるスプリング/ダンパーストラットと可変ダンパーシステムから構成される新開発のラリー強化仕様ツインサスペンションと、Gクラスの量産ボディと組み合わせた。アクスルやサスペンションの最適化などにより、砂地、岩場、水溜まりといった悪路に加え、通常モデルとほぼ変わらないボディにより、街中でも快適なクルージングが可能となり「あらゆる道」を走破できるモデルとなっている。

 さらに、なんと「防弾仕様車」の技術をベースにした「ポータルアクスル」を採用。ポータルアクスルは、ホイールハブの中心より上方へ車軸やデフを設置できる技術で最低地上高を上げるための手法。これにより、最低地上高460mm、渡河深度1,000mmとなった。G550が最低地上高235mm/渡河深度600mmなので、いかに走破性が高められているかが分かる。ちょっとしたプールの中でも走行できる数値だ。ポータルアクスルは、機能が複雑になり信頼性や車重が重くなるなどの弊害あるものの、特殊車両でのノウハウが市販車にも応用されているのだろう。

 シャーシは、量産Gクラスがベース。足回りはオンロード、オフロードのいずれにおいても新しい可変ダンパーシステム「ラリー強化仕様ツインサスペンション」がスポーティな運動特性と落ち着きある快適性を高次元で両立させているという。各ホイールには、平行する2本のスプリング/ダンパーストラットを搭載しているのが特徴。この2本のダンパーを使い、1本は固定された減衰特性に。もう1本は電子制御可変ダンパーを採用。そのため、走行状況に応じて減衰特性全体を変更することが可能となっている。スポーツモードとコンフォートモードが用意されており、モードの切り替えはセンターコンソールのボタンで行う。両モードの切り替え時間は1秒以内という早さを誇る。

 エンジンは、AMG4.0L V8直噴ツインターボエンジンをベースに新開発されたM176型エンジンを搭載。最高出力422PS/310kW、最大トルク610Nmを発揮しする。車重は2,950㎏と超重量級なので、これくらいの最大トルクが無いと、余裕がある走りとまではいかないだろう。また、アイドリングストップ機能も装備。燃費性能は公表されていないが、このクラスの大排気量車にはアイドリングストップがあるだけで、燃費が大きく違ってくるので、環境時代には絶対に必要な機能と言える。

 G550 4x4²は、ポータルアクスルにより、トレッドが1,774mm(ノーマル比+229mm)とかなりワイドになった。ワイドトレッドになり、カーブでの安定感もアップするだけでなく、325/55 R22というタイヤサイズがもつメカニカルグリップ、そしてスポーツモードを搭載する可変ダンパーシステムの採用で、本格派オフローダーでありながら、オンロードでもダイナミックな走りが可能となった。

無骨さとラグジュアリーの高次元融合がGクラスの魅力! 都市部での使い勝手はともかく、その存在感は他を圧倒 するオフローダー

 外観の無骨さとインテリアのエクスクルーシブさのミスマッチは、Gクラスの魅力のひとつ。G550 4x4²でも、それは健在。シートとドアパネルにdesignoレザー ブラック/ダイヤモンドステッチ入りDINAMICAブラックマイクロファイバーを、ドアハンドル、ダッシュボードやヘッドレストには、ホワイトステッチ入りdesignoレザーを採用。ボディカラーは、専用色であるイエローのエレクトリックビームを含む4色を設定されている。

 また、少量限定生産モデルということもあり、左ハンドルのみの設定。全幅2.1mという超ワイドなボディサイズで、最小回転半径は6.3m。都市部ではやや使いにくいだろう。ただ、日本での利便性を高める日本仕様専用装備として、COMANDディスプレイやインストゥルメントクラスター内表示は日本語対応している。

 さらに、日本の道路事情を考慮し360°カメラシステム、パークトロニックなど本国仕様には存在しない装備も装着しているのは、これだけ大きなクルマなのでせめてもの救いというものだろう。これだけ特殊なクルマでありながら、通常販売しているメルセデス・ベンツ車両と同様に 新車購入から3年間走行距離無制限の一般保証(製品不具合の修理)・メンテナンス保証と24時間ツーリングサポートを提供する総合保証プログラム「メルセデス・ケア」が無償で適用されているのは評価できる。

 メルセデス・ベンツG550 4x4²の価格は3,510万円。価格的にはG63 AMG 6×6の半額以下とはいえ、もはやスーパーカーの領域。これだけ特別な仕様と言うのであれば、それだけの価値はあるといったところだろう。まさに、オフロードのスーパーカーだ。

メルセデス・ベンツG550 4x4²(フォー・バイ・フォー スクエアード)
メルセデス・ベンツG550 4x4²(フォー・バイ・フォー スクエアード)
メルセデス・ベンツG550 4x4²(フォー・バイ・フォー スクエアード)

メルセデス・ベンツG550 4x4²(フォー・バイ・フォー スクエアード)価格

■メルセデス・ベンツG550 4x4²(フォー・バイ・フォー スクエアード)価格:35,100,000

メルセデス・ベンツG550 4x4²(フォー・バイ・フォー スクエアード)スペック

代表グレード メルセデス・ベンツG550 4x4²
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4,520×2,100×2,240mm
ホイールベース[mm] 2,850mm
トレッド前/後[mm] 1,760/1,780mm
車両重量[kg] 2,950kg
総排気量[cc] 3,982cc
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm] 310(421)/5,250~5,500rpm
エンジン最大トルク[N・m/rpm] 610/2,000~4,750rpm
ミッション 7速AT
タイヤサイズ 325/55R22
最低地上高 460㎜
燃費 JC08モード -km/L
定員[人] 5人
税込価格[万円] 3,510万円
燃料 無鉛プレミアムガソリン
レポート 編集部
写真 メルセデス・ベンツ

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(レポート:CORISM編集部

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