三菱RVRといえば、少しだけワイルドなオフローダー的スタイルを残したコンパクトSUV。三菱らしいタフなイメージが強い。そんな三菱RVRに、まったく違った印象を与えるエアロパーツをまとったのがRVR ROADESTだ。
　三菱車は、なぜかこういったエアロパーツを装着した特装車が大人気。2010年度の販売比率は、デリカD:5で約15%、アウトランダーでは約40%と非常に高い。とくに、アウトランダーにいたっては約40％がROADESTを選んでいるという。それはもはや、ノーマルのスタイルに不満があるのでは？　と、思ってしまうほどだ。まぁ、これだけ人気ということならば、日産のハイウェイスター同様に最初からグレードの一部として用意すればいい。
　さて、このRVR ROADEST。このエアロは、ノーマルのオフローダーらしさを一気に排除した思い切りのよいデザインを持つ。ノーマルが悪路走行を意識し、アプローチアングルを取ろうとしたバンパーデザインなのに対し、ROADESTはバンパー下部にしっかりとボリュームを与え、塊感のあるデザインを強調。顔のメッキ部分も一切残さずにボディ同色とすることで、スッキリとしたフェイスに仕上げている。さらに、サイドにはフォグとLEDを組み合わせることで、視覚的ボリュームを下げてスポーティな演出を施している。このLEDの処理は、シトロエンDS3みたいで、なかなかオシャレなアイテムだ。
　やり過ぎ感があるが、リヤビューは、2本出しのマフラーにヒートプロテクターを装備。レーシングな雰囲気でまとめらている。
　ノーマルのRVRと比べると分かるが、もはやまったく違ったクルマに見えてくる。どちらが好きか嫌いかは、もう完全に好みの問題。
　ROADESTは全体にスポーティさをアピールすることからも、40歳代以下の若い顧客層に売り込みたいという姿勢がヒシヒシと伝わってくる。RVRにアウトドア感はいらないと躊躇せずに思えるのならROADESTがいいだろう。
　価格はROADEST Gの2WDで2,428,650円とベース車に対して約24万円ほど高価。後でドレスアップすることを考えれば、ローンの支払いも一括で組めて便利といこともあるので、買い得感はあるだろう。カスタマイズ志向の強いユーザーには、とくにお勧めなクルマということになるだろう。

＜三菱RVR ROADEST概要＞

・フォグランプとLEDデイライトを組み込んだグリル一体型の専用フロントエアロバンパー、ステンレス製のヒートプロテクターを組み込んだ専用リヤエアダムを採用し、テールゲートにはROADESTエンブレムを装着
・ドアアウターハンドル、ベルトラインモールをメッキタイプとして、フロントグリルのメッキとの統一感をもたせながら上質感を向上
・光輝処理を施したRAYS製17インチアルミホイールをメーカーオプションで設定
・ヒーター/ウインカー付リモコンドアミラーとマフラーカッターを採用
・ボディカラーは、チタニウムグレーメタリック、ブラックマイカ、ホワイトパール（有料色、31,500円、消費税込）の3色展開
・ブラックのクロスファブリックとシルバー＆ブラックのスウェード調ニットを組み合わせた専用シートを採用してスポーティな装いとしたほか、前後ドア開口部下面にアルミ調のスカッフプレートを採用し、エアコンダイヤルとドライブモードセレクター（4WD車のみ）のリング部をクロームメッキとして上質感を演出
・上級グレードの「ROADEST G」では、漆黒のピアノをイメージさせるブラック塗装のインパネセンターパネルとシフトパネルを採用
・エンジンスイッチ＋キーレスオペレーションシステム、ハイコントラストメーター、本革巻きステアリングホイール＆シフトノブ、フルオートエアコンを標準装備

＜価格＞
■2WD車
ROADEST M　2,236,500円
ROADEST G 2,428,650円

■4WD車
ROADEST M　2,499,000円
ROADEST G 2,691,150円

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