ルノー トゥインゴ新車情報・購入ガイド RR(リヤエンジン・リヤドライブ)の走り味を思う存分楽しめるスポーツモデル誕生! [CORISM]

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【ルノー】2018/02/12

軽自動車をも超える最小回転半径と楽しい走りをもつRR車がトゥインゴ

ルノー トゥインゴ
 ルノーは、個性派コンパクトカーであるトゥインゴにスポーツモデルであるトゥインゴGTを設定して発売を開始した。

 現行のルノー トゥインゴは、3代目で2016年に導入された。トゥインゴは、メルセデス・ベンツのスマートと車台部分などを共用しているモデルだ。従来までのトゥインゴは、フロントにエンジンを置き前輪を駆動していた。しかし、3代目トゥインゴは、スマートと共通化されることもあり、リヤにエンジンを置いた後輪駆動となっている。基本骨格部分こそ共通化されているものの、デザインやパワーユニットなどは異なっており、ルノーとスマートという2つのブランドは独自性のあるものとなっている。

 トゥインゴは、Aセグメントと呼ばれるクラスに属する。初代トゥインゴの全長は3,425㎜だったが、現行トゥインゴの全長は3,630㎜と随分大きくなっている。国産車でこのクラスのライバル車というと、トヨタ パッソやスズキ イグニスが同等程度のボディサイズとなっている。

 コンパクトカーということで、トゥインゴはかなり優れた機動性が与えられた。最小回転半径は、わずか4.3m。これは、ワゴンRといった軽自動車よりも優れた最小回転半径をもつ。狭い道や駐車場での扱いやすさは抜群だ。

 現行トゥインゴに搭載されているエンジンは、71ps&91Nmの自然吸気である直3 1.0L。そして、90ps&135Nmを誇る0.9Lの直3ターボエンジンが用意されている。車重は1,000㎏程度と軽いこともあり、キビキビとした走りが楽しめる。

 ただし、燃料がハイオクガソリン仕様となる。燃費性能は21.7㎞/Lと平均点レベルなのだが、レギュラーガソリンを使う国産車と比べると、燃料費はやや割高になるのが難点でもある。経済性も重視されるコンパクトカーなので、レギュラーガソリン仕様にするなどの対策が欲しいところだ。

 また、ルーフを開閉できるキャンバストップも用意されており、フランス車らしいオシャレな雰囲気と開放感を同時に楽しめる。

ルノー トゥインゴ
ルノー トゥインゴ
ルノー トゥインゴ

ルノー トゥインゴ

ハイパフォーマンスなエンジンだが、今時アイドリングストップ機能が無い仕様も

ルノー トゥインゴ
 今回、新投入されたルノー トゥインゴGTは、高出力化された0.9L 直3ターボが搭載された。リヤに搭載された0.9Lターボエンジンは、サイドエアインテークが採用され燃料供給、エンジン冷却、エキゾーストシステムの改良により、最高出力109ps&最大トルク170Nmに向上させている。

 トゥインゴGTの外観上の特徴でもあるのがエアインテークだ。このエアインテークは、ホイールアーチ上部に設置されている。エアインテークの位置をリヤフェンダー上部に変更したことにより、ターボチャージャーに入る空気の温度が12%低下し、エンジンの吸気流量が23%向上。吸気改善により、ターボチャージャーの回転数を増加させることができ、より多くの燃料が供給もできるようになった。燃料ポンプも専用設計。パワートレインの 冷却性を向上させるため、ウォーターポンプも専用に設計されている。そして、エキゾーストシステムも、排気流の見直しと排気圧を改善。新たにクロームデュアルエキゾーストパイプが装着された。

 多くのパーツが新設計されているなど、トゥインゴGTに搭載されたエンジンは、H4B型と他のモデルと同じエンジン型式だが、まったく別物ともいえる仕上がりになっている。

 トゥインゴGTのミッションは、5速MTと6速EDCが用意されている。

 このトゥインゴGTだが、5速MTにはアイドリングストップ機能が装備されているのに、6速EDCには用意されていない。スポーツモデルとはいえ、今や環境性能を向上させる責任がメーカーにはある。しかも、アイドリングストップ機能という単純な装置は、今や装備されていて当たり前だ。早急な改善が求められる部分だ。

ルノー トゥインゴ
ルノー トゥインゴ
ルノー トゥインゴ

コンパクトカーには珍しいVGRステアリングを装備。よりキビキビとした走りをアピール

ルノー トゥインゴ
 足回りもエンジンの性能向上に合わせ、大幅に進化している。シャシーには、ルノースポールの手が入れられ、特別なチューニングが施された。専用ダンパーやアンチロールバーも装備され、ESCの制御も変更されている。リヤ駆動のRRらしいハンドリング性能を手に入れている。
 
 また、トゥインゴGTのステアリング機構には、バリアブルギアレシオ(VGR)ステアリングが採用された。低速や駐車時にでステアリングを大きく切りフルロックに近付くと、タイヤはより大きく切れてステアリング操作を援助(ハイギアレシオ)。ステアリングの中立付近では、タイヤは小さく切れるので安定かつ正確なハンドリングをもたらす(ローギアレシオ)。そのため、狭い場所での駐車や狭い路地などでは、ステアリング操作の負担が減り扱いやすくなる。また、高速道路やワインディングなどでは最適なステアリング操作ができ運転が楽しめる。

 こうした装備は、主に車体が大きなクルマや高額車に用いられるケースが多い。トゥインゴのようなコンパクトカーに採用されることは稀だ。そもそもトゥインゴは、非常に小回りが得意なクルマなので、それほどバリアブルギアレシオ(VGR)ステアリングの必要性は低い。トゥインゴGTは実用性というより、よりキビキビとした走りを提供するためにバリアブルギアレシオ(VGR)ステアリングを装備したのだろう。

 こうした優れたハード類をもつルノー トゥインゴGTだが、予防安全装備は物足りない。エアバッグ類は十分なものだが、自動ブレーキを含む先進予防安全装備が用意されていない。軽自動車でも歩行者検知式自動ブレーキが当たり前になってきている日本では、完全に一世代前の安全性能になる。

ルノー トゥインゴ
ルノー トゥインゴ
ルノー トゥインゴ

単にスポーティなだけではないハイセンスなデザイン力も魅力的なトゥインゴGT

ルノー トゥインゴ
 ルノー トゥインゴのデザインは、1970年代~1980年代にWRCを席巻したルノー5(サンク)ターボのデザインがリスペクトされている。ヘッドランプの形状やCピラーの角度、リヤハッチのデザイン、張り出したリヤショルダーなどの各部ディテールは、ルノー5ターボを連想させる。リヤナンバープレート左右のブラックパネルは、ルノー5ターボのリアフェンダーのアウトレットを再現しているという。

 標準車でもこうしたスポーティなテイストをもつトゥインゴに、GTではさらにスポーティさを強調。リヤエンジンを強調するサイドエアインテーク、クロームデュアルエキゾーストパイプ、ブラックリヤディフューザー、フェンダーモール、サイドスカートなど、現代流のデザインがプラスされ、まさにコンパクトスポーツと呼べる精悍なスタイルになった。

 インテリアも同様。ホワイト&オレンジラインのレザー調×ファブリックコンビシート、アルミ製ペダル、ザマック製シフトノブなど、トゥインゴGT専用のインテリアになっている。さすがデザイン力に定評があるルノー。単なるブラックベースのスポーティなインテリアとなっていない点はさすがで、ハイコントラストで魅せる部分とオレンジの鮮やかさを見事に調和させていて、スポーティなだけでなく、ハイセンスなインテリアに仕上げている。スポーツモデルとは言え、女性でも積極的に乗りたいと思えるようなオシャレさがある。

 ルノー トゥインゴGTの価格はルノー トゥインゴ GT EDCで239万円となった。トゥインゴ インテンスと比べると、40万円高となっている。トゥインゴGTのもつパフォーマンスは考えると十分に納得できる価格といえるだろう。

ルノー トゥインゴGT価格、燃費、スペックなど

ルノー トゥインゴ
■ルノー トゥインゴGT価格
・MT 2,290,000円
・EDC 2,390,000円

■ルノー トゥインゴGT主要スペック
全長×全幅×全高(mm):3,630×1,660×1,545
エンジンタイプ:ターボチャージャー付直列3気筒DOHC12バルブ
総排気量:0.897L
最高出力(EEC):80kW(109ps )/5,750rpm
最大トルク(EEC):170N・m(17.3kgm *1)/2,000rpm
トランスミッション:5速MT/6速EDC(エフィシエント デュアル クラッチ)
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン

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(レポート:CORISM編集部

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