スバル フォレスターは2012年11月にフルモデルチェンジし、4代目となったモデル。3代目と比べると、北米マーケットを意識したためか若干ボディサイズは大きくなったものの全幅は1,795mmに抑えている。ライバルとなるCX-5は1,840mm、エクストレイルは1,820mmとなっており、狭い日本の道路事情を考えると、なんとかギリギリのサイズといえるだろう。

　また、フォレスターの使い勝手はなかなかのもので、最小回転半径は5.3m。CX-5が5.5mでエクストレイルが5.6mと、取り回しの良さでもライバルを凌駕する。ボディサイズを大きくしながらも、使い勝手の良さを失っていないのはさすがといえる。

　フォレスターは、こういった使い勝手の良さなども評価され、デビュー以来好調に販売台数を伸ばしている。月販販売台数は2,000～3,000台ペースをコンスタントにキープし、人気SUVとしての地位を確立している。

　そして、2013年末になると、日産がエクストレイルをフルモデルチェンジした。当然、ライバルとなるフォレスターも黙って見ている訳にはいかない。そこで登場したのが、この特別仕様車スバル フォレスター「X-BREAK（エックスブレイク）」だ。

　フォレスターXブレイクは、「2.0i-L EyeSight」をベースにた特別仕様車。フォレスターが持つ使い勝手の良さをさらに高める特別装備を施している。特別装備として、撥水ファブリックシートや撥水カーゴフロアボードを採用した。ウィンタースポーツなど、アウトドアで使用する多くの道具を積載するときの汚れや水分をあまり気にしなく済み、使い勝手に優れたものだ。また、シートやドアアームレストなどには、各所にオレンジステッチを施し、移動を愉しくする明るい室内空間を演出している。その他、専用17インチアルミホイールやルーフレールを装備した。

　撥水、防水機能系の装備は、フルモデルチェンジされたばかりのエクストレイルが先代より受け継いできた人気装備。エクストレイルをマネしたとみるか、良いものは積極的に採用することは顧客へのメリットとみるかは色々だが、アウトドア系ユーザーにとっては魅力的な装備であることに違いはない。

　このフォレスターXブレイクの価格は、2,614,500円。ベースとなる2.0i-Lアイサイトが2,509,500円なので、105,000円アップということになる。装備類でコストがかかっていそうな部分は、それほどないが、フロントシートヒーターや雨滴感知オートワイパー/オートライトが標準装備になっていることを考えると、超お買い得とまではいかないまでも、それなりにお買い得な価格設定といえるだろう。

　これに対し、若干の装備差はあるもののエクストレイルは2,527,350円と約9万円ほど安い。燃費もエクストレイルが勝っている状態で、エコカー減税の差もある。経済性という面で考えると、フォレスターは、もう少し価格を下げてもいいかもしれない。まぁ、エクストレイルはデビュー直後なので値引きには応じてもらえないだろうから、フォレスターを買う場合値引きで対応してもらうといい。

＜スバル フォレスターXブレイク主要装備＞
■エクステリア
17インチアルミホイール（ダークシルバー塗装＋切削光輝）
シルバールーフレール
専用色「クォーツブルー・パール」

■インテリア
撥水ファブリックシート（サイド：合成皮革、オレンジステッチ）
撥水カーゴフロアボード（ラゲッジスムーザー機能付）
カーボン調加飾パネル
本革巻ステアリングホイール（オレンジステッチ）
本革巻セレクトレバー［ピアノブラック調加飾パネル＋シフトブーツ（オレンジステッチ）］
ドアアームレスト（オレンジステッチ）
スライド機構付コンソールリッド（表皮：合成皮革）

■機能
雨滴感知オートワイパー/オートライト
フロントシートヒーター