動画あり!スズキ アルト新車情報・購入ガイド 新型アルトの燃費は、大幅軽量化などでガソリン車ナンバー1の37.0㎞/L! さらに、アルトワークスの再来アルトターボRSが3月デビュー!
ベーシックな軽自動車を徹底追及!
スズキ は、最もベーシックな軽自動車である「スズキ アルト」 をフルモデルチェンジし発売を開始した。
新型スズキ アルトは、このフルモデルチェンジで8代目となるスズキでも歴史あるモデル。初代アルトは、1979年に登場。当時、オイルショックもあり混沌としたマーケット状態にありながら、アルトは47万円という低価格で勝負に出た。簡素化された装備類などもものともせずに、大ヒットする。アルトは、セカンドカーや地方の足としての軽自動車として新たなマーケットを創り出した。
しかし、1993年にスズキはワゴンR を発売。ハイト系ワゴン という新ジャンルを創り出したスズキの大ヒットモデルとなり、アルトの存在は徐々に薄れていった。
今回登場した新型スズキ アルトは、ある意味原点回帰だ。ベーシックな軽自動車としての質と価格、そして燃費をもう一度見つめなおして現代流にアレンジしている。ある意味、スペースを追い求め、軽自動車 とは思えないほどの高価格でも売れるからと、全高や重心高を高くし走りの質には目をつぶってきたスーパーハイト系 とは真逆の立ち位置にあるのが新型アルトといえるだろう。
ブサカワ系デザインが、愛着を生む!? スズキの軽量化技術が生んだ超低燃費37.0㎞/L
新型スズキ アルトのデザインは、ブサカワ系。ユニークで思わず笑顔になってしまうデザインだ。ラインのスタンプなどに出てくるような人気キャラクターにも似ている雰囲気をもつ。愛着がわくデザインとも言える。それでいて、なかなかスポーティなプロポーションだ。
インテリアは、シンプルなデザインが好印象。横基調のインパネなどがワイド感を演出。ライトブルーのシートなど明るい色を使っていることもあり、広がりのある空間作りがされている。
なかなか個性的なデザインに注目しがちだが、新型アルトにはスズキの技術力が惜しみなく注がれている。新型アルトには、新開発のプラットフォームが採用された。燃費や衝突安全性を考えると、軽く、そして強くなくてはならないという相反する要素を高次元で融合させなくてはならない。そこで、新型アルトでは、プラットフォームを滑らかな形状にすることで補強部品を減らし、さらに板厚を薄くするとともに骨格部を連続化することで、より少ない部品で十分なボディー剛性を確保した。
この新プラットフォームの採用とともに、ボディ、エンジン、足回り、シートに至るまで軽量化を徹底し、従来モデル比で60kgの軽量化を達成。ボディの46%(重量比)に高張力鋼板を採用し、軽量化と剛性を確保している。この軽量化技術により、最軽量モデルで610㎏という車重を達成している。新型アルトの上級グレード「X」の車重が650㎏なので、先代のアルトエコSなどと比べると60㎏軽い。また、ライバルのダイハツ ミライース比では80㎏も軽いということになる。衝突安全性能や走行パフォーマンスなどは分からないものの、スズキの軽量化技術は、かなり高いレベルにあると言っていいだろう。
この軽量化と合わせ、燃費向上のため新型アルトに搭載されるR06A型エンジンも大幅に改良が施された。圧縮比の向上やEGRシステム採用(F 5MT車、VPを除く)に加え、吸気、排気系を新設計し、低中速の動力性能を高めた上で、燃費性能を大きく向上。エキゾーストマニホールド一体型シリンダーヘッドの採用や触媒ケースを簡素化するなど、軽量化、コンパクト化も実現している。出力はアルトエコと同じ52ps&63Nmと同じだが、最高出力の発生回転数が500回転ほど上がり6,500回転となっている。
その結果、新型スズキ アルトの燃費は、ガソリン車ナンバー1となる37.0㎞/Lを達成した。ミライース の燃費が35.2㎞/L、エンジンスペックが49ps&57Nmなので、新型アルトはほとんどのスペックでミライースを上回った。車重も軽いことから、新型アルトの方が軽くて速く、その上燃費が良いということになる。
新型アルトでは、居住性も向上。新プラットフォームの採用により、2,460mmのロングホイールベースを実現。クラストップの室内長2,040mmと前後乗員間距離900mmを実現している。また、前席の左右乗員間距離620mmを確保した。ロングホイールベース化は、室内スペースの確保と同時に乗り心地や操縦安定性アップの効果も期待できる。サスペンションストロークを拡大した新設計のサスペンションの効果も含め、実際試乗してチェックしたいポイントでもある。
新型スズキ アルト購入ガイド。リヤシートにヘッドレストが無いグレードを選んではいけない!アルトターボRSが3月デビュー!
安全装備類では、レーダーブレーキサポート装着車を全機種に設定。レーダーブレーキサポートは、衝突被害軽減ブレーキ、誤発進抑制機能、エマージェンシーストップシグナルとなり、スリップや横滑りを抑えるESPは乗用全車に標準装備された。
また、新型スズキ アルトはベーシックな軽自動車であることから、価格設定も重要。そのため、最も安価なグレードであるFの5MT車は847,800円で、燃費は27.2㎞/Lとエコ化減税免税。評価したいのは、免許制度の関係もあり、今時5MTだけではダメということで自動変速機能付きの5MTである5AGSが用意された。価格は5MTと同じとしながら、燃費は29.6㎞/Lと向上している。
新型スズキ アルトの選び方は、SかXグレードを選んだほうが良い。ベーシックな軽自動車は価格が重要と言っても、FやLグレードのようにリヤシートのヘッドレストが用意されていないのでは、安全装備に不安がある。ヘッドレストは、衝突や急ブレーキなどでの首への障害を軽減する役割をもつ。FやLグレードでレーダーブレーキサポートを選んで、自動ブレーキが作動したとしよう。衝突は避けられても急ブレーキによる反動で、後席のゲストが首などに障害が出てしまっては意味がないのだ。
そんな理由から、新型スズキ アルトはSかXグレードに限る。新型アルトSグレードのレーダーブレーキサポート付で価格は1,023,840円からだ。
ベーシックな軽自動車というと、どうしても実用一辺倒といった印象が強いが、新型アルトには、なんと2015年3月に久しぶりといえるターボモデル、新型アルトターボRSが投入されるという。詳細は明らかにされていない。
新型アルトターボRSは、その昔、圧倒的な速さと走りの楽しさで人気を得たアルトワークの復活と言ってもいいモデルだ。なかなか、軽自動車の出力自主規制枠から飛び出すことはできないとはいえ、大幅に軽量化されたボディとの組み合わせには期待が高まる。
ダイハツとホンダが、軽のオープンモデルを投入する中、ベーシックな軽自動車のスポーツモデルである新型アルトターボRSは、価格も含めて注目したい1台。安くて軽くて、速い軽自動車スポーツ新型アルトターボRSにに期待したい。
スズキ アルト価格、燃費、スペックなど
■スズキ アルト価格
・F 5MT 847,800円 4WD 953,640円
5AGS 847,800円 4WD 953,640円
・L CVT 894,240円 4WD 1,000,080円
・S CVT 1,002,240円 4WD 1,102,680円
・X CVT 1,134,000円 4WD 1,229,040円
* 乗用のレーダーブレーキサポート装着車[レーダーブレーキサポート、誤発進抑制機能、エマージェンシーストップシグナル]は21,600円高。(「F 5AGS車」、「L」、「S」)
代表グレード | スズキ アルトSレーダーブレーキサポート付 |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 3395×1475×1475mm |
車両重量[kg] | 650kg |
総排気量[cc] | 658cc |
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] | 52ps(38kw)/6500rpm |
エンジン最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 6.4kg-m(63N・m)/4000rpm |
ミッション | CVT |
JC08モード燃費[km/l] | 37.0km/l |
定員[人] | 4人 |
税込価格[円] | 1,023,840円 |
発売日 | 2014/12/22 |
レポート | 編集部 |
写真 | スズキ |
燃費重視の軽自動車だけでなく、走りを磨いたアルトターボRSも存在する!? 価格は? ミッションにはシングルクラッチのAGS搭載車も?
スズキは、12月22日に8代目となる新型スズキ アルトを発売する。
新型スズキ アルトは、すでにスズキ アルト先行サイト で公開済みだ。
まず、新型スズキ アルトを見て気になるのが外観デザインだ。柔らか丸い印象の現行アルトと比べると、随分四角くなった。現行アルトが女性的だったのに対して、少し男性的になったともいえるだろう。
そして、フロント部分をストンと切り落とした壁のようなフェイスに四角い印象のヘッドライト、少し傾斜がつきハッチバックのようなCピラーなど、どこかで見たような懐かしいデザインでもある。なんとなくだが、1970年代前半に登場した3代目スズキ フロンテに、どこか似た感じがあるのだ。ちょっと懐かしくも新しい、新型スズキ アルトはそんな個性的なデザインをもっている。
また、ダイハツとの燃費戦争中なので、新型アルトはダイハツ 。ミライース の35.2㎞/Lを超えてくるとみられている。新型アルトの燃費は37.0㎞/Lになるとされており、イッキにミライースを引き離すのか注目したい部分だ。
アルトの燃費向上は、R06A型エンジンは改良程度とみられており、より軽量化技術が進められたと予想。現在の710㎏という車重から、600㎏台へ大幅に軽量化されている可能性が高い。
新型アルトのミッションは、基本的にCVTがメインとなる。だが、廉価モデルなどには、AGSが搭載されるようだ。5速オートギヤシフト(5AGS)は、5MTをベースにクラッチおよびシフト操作を自動で行う新トランスミッションだ。このミッションは、軽トラのキャリーに搭載されているものだろう。
そして、注目は新型アルトには、ターボRSと呼ばれる新グレードが追加されるようだ。アルトにターボというと、連想するのがアルト ワークスだろう。FF車は650㎏程度の軽量ボディにハイパワーのターボエンジンが組み合わされており、圧倒的な速さを誇ったモデルだ。ミラターボと共に、軽自動車のスポーツモデルとして一世を風靡した。
そんなアルトワークスを彷彿させるモデルとしてアルトターボRSが投入される。軽自動車の出力は、自主規制内とすると52ps&63Nmということになるものの、600㎏台という軽量ボディとの組み合わせにより、かなり楽しい走りを提供してくれそうな予感だ。
こうした走りのモデルを投入するには、少々訳がありそうだ。現在、スズキの軽自動車ラインアップには、スポーツモデルが存在しない。そんなスズキに対して、ダイハツはコペン 、ホンダは2014年度中にはオープンスポーツモデルであるS660(仮)を投入する予定だ。
こうなると、軽自動車のスポーツモデルは売れないので投入しないという姿勢を示していたスズキだったのだが、走行性能の高さを求めるクルマ好きからそっぽを向かれる可能性もあり、ブランドイメージにもあまりいい影響を与えない。そうした経緯もあり、今回の新型アルトターボRSが投入されたとも予想できる。
さすがに、低燃費だけというのも、そろそろマーケットに飽きられてきているのも事実。それほど低燃費でなくても、ハスラー やウェイク が売れているということを考えれば、こうしたスポーツモデルの投入する最適な時期ともいえるだろう。
何にせよ、実用性一辺倒だったアルトに新たな選択肢が増えたことは大歓迎。このアルトターボRSの売れ行き次第では、ミラターボの復活もあるかもしれない。
さて、そんな新型スズキ アルトターボRSの価格は、130~140万円前後と予想した。
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