スズキ アルトワークス新車情報・購入ガイド ファンの要望に応え15年ぶりに復活した軽スポーツカー! [CORISM]
ファンの後押しで登場したアルトワークス!?
スズキ は、アルト をベースとした軽スポーツカー であるアルトワークスの発売を開始した。
スズキ アルトは、2014年12月ユニークなデザインとなりフルモデルチェンジした。このアルトは、スズキの軽量化技術がいかに優れているかをアピールしたモデル。年々厳しくなる衝突安全にも対応しながら、なんと、最軽量モデルで610㎏という軽量化を実現。ライバル車であるダイハツ ミライース が730㎏であることから、いかにアルトが軽量化されているか分かる。こうした軽量化と低燃費技術により、アルトの燃費はガソリン車ナンバー1となる37.0㎞/Lを達成した。このアルトの走行フィーリングもなかなかのもので、軽量ボディが生み出す軽快感は、軽自動車というセグメントのクルマの楽しさを再確認させられたほどだ。
その後、2015年3月にパワフルなターボエンジンを搭載したアルト ターボRS を導入する。このターボRSも、軽量ボディの恩恵で、とにかくパワフル。引き締められたサスペンションにスポーツタイヤにより、ハンドリングもシャープ。走る楽しさを前面に押し出したモデルだ。
しかし、このアルト ターボRSはAGSと呼ばれる自動変速MTの設定しか無かったのだ。このAGSは、ターボRS用にチューニングされており、かなりクイックなシフトフィーリングをもち、自動変速MTにありがちな空走感も軽減されていた。スズキは、免許制度の問題もあり、若年層が買うモデルである以上AT免許でも乗れるAGSで十分と判断していた。
こうしたスズキの判断に対し、メディアやマーケットからMT待望論が強く出始めた。ターボRSのデビュー当時は、5MTそのものはすぐにでも用意できるが、販売台数やコスト面から、5MTの導入は難しいとしていた。だが、ついにターボRSから送れること9ヶ月。ついに5MTを搭載したアルトワークスがデビューしたのだ。
馬力自主規制があだとなり、ターボRSとの差別化が微妙
アルトワークスという名も15年ぶりに使われている。アルトワークスは、ハイパワーのターボエンジンを搭載し4WD の設定もあった。そのパワフルさは群を抜き、軽スポーツカーの代名詞ともいえる存在で、多くの競技車両にも使われるほどだった。そのパワフルさが原因となり、軽自動車馬力自主規制が始まったと言われいる。
そのワークスの名を受け継いだモデルということもあり、ターボRSのMT版とは違う専用チューニングが施されている。5MTは専用開発。1~4速はクロスレシオ&ショートストローク化。AGSも用意されている。
ターボRSとの差別化も必要。最大トルクはアルト ターボRSの98Nmから100Nmへわずかに向上させている。しかし、これも残念ながら、軽自動車 の馬力自主規制枠の中。ホンダ のS660 もそうだったが、アルトワークスも自主規制枠から出ることはできなかった。こうした自主規制は、もはや軽のスポーツモデル にとって、魅力を低下させるだけのただの足かせにしかなっていない。
注目したい点は燃費。アルトターボRSは670㎏で25.6㎞/Lでワークスは690㎏で23.6㎞/Lなのだ。ワークスが20㎏重くなっていて燃費が2.0㎞/L悪くなっている。この燃費が悪くなっている分、どこかでパワーやトルクがカタログ値に出ない部分でターボRS以上であることに期待したい。演出面では、ターボ過給圧の高さに応じて色が白から赤に変化するブーストインジケーターをメーター内に装備した。
ハンドリング性能は、ステアリング操作に対し、さらにキビキビとリニアに応答する操作性、ロールスピードを低減しコーナリング時の挙動変化をさらに抑えた安定性、より手応えのあるダイレクトな操舵感を目指した専用チューニングしたKYB製ショックアブソーバーを装備。また、ホイールリム幅を拡大。曲がり易さを向上させた15インチアルミホイールを装着した。高い旋回能力を得た以上、ドライバーの体をしっかりと支えるシートが必要ということで、高価な専用レカロ製フロントシートも装着されている。
外観は、カーボン調フロントバンパーアッパーガーニッシュやボディーサイドデカールがワークスであることがひと目で分かるポイント。
スズキ アルトワークスの価格は1,509,840円(5MT/5AGS)。AGS車には低速域の自動ブレーキも用意されている。ターボRSと価格を比べると約22万円ワークスが高価な設定。ターボRSの魅力は、その安さにあった。ワークスが高価な理由のひとつはレカロシートだろう。純正レカロで22万円アップというのは、やや高価な印象。22万円アップは、走りの質の向上分も含んだものだろうが、さすがに乗り比べてみないと分からない。ターボRSかワークスか、選択は難しいが購入を考えているのなら、試乗は必須だろう。また、レカロシートにそれほど興味がないのなら、22万円分を使ってターボRSをチューニングしてみるのも楽しそうだ。ホンダS660など、走りを極めた特殊なモデルもあるが、さすがに高価過ぎる。ワークスやターボRSのように、安価に走りが楽しめるというのも重要な選択肢のひとつ。このワークスの登場で、ホンダやダイハツが安価なスポーツモデルを投入するのか今後に注目だ。
スズキ アルトワークス価格
・2WD 5MT/AGS 1,509,840円
・4WD 5MT/AGS 1,617,840円
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