スズキ アルトターボRS試乗記・評価 軽量ボディが生み出すスポーティな走りに満悦至極

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【スズキ】2015/12/03

 

 

スズキの圧倒的な軽量化技術が生み出したボディ

スズキ アルトターボRS

スズキアルトターボRS は、ボディの軽さという素性の良さを生かしたスポーティモデルだ。

RSというグレード名、メーカーによってさまざまな使い方がされている。本格的なスポーツモデルに使うメーカーもあるが、スズキはスイフト のスポーティモデルだけれどスイフトスポーツまでは行かない中間モデルにRSの名前を使っている。そうした傾向であるのであれば、アルトのターボRSは本格的なスポーツモデルではないスポーティモデルと考えたら良いだろう。

2014年暮れに登場した現行アルトは、ボディの軽さによって多くの業界人を驚かせた。すでに軽量化努力を重ねたはずのアルトだが、新プラットホームの採用や高張力鋼鈑の効率的な利用などによって60kgの軽量化を実現し、車両重量を600kg台に抑えていたからだ。

スズキ アルトターボRS
スズキ アルトターボRS
スズキ アルトターボRS
スズキ アルトターボRS

 

 

とても気持ちの良いクルマなだけに、AGSだけでなくMTが欲しくなる

スズキ アルトターボRS

 その軽いボディにパワフルなターボ仕様のエンジンを搭載したのがターボRSで、ターボの装着などによってやや重くなったとはいえ、FF車は670kg、4WD車 でも720kgという軽さである。アルトターボRSの走りには、そのボディの軽さが生きている。

ボディの重さに対して余裕の動力性能があり、とても元気な走りが得られるからだ。クルマにとって、軽さが大切なことであることを改めて教えてくれる走行性能である。アクセルワークに対してクルマが素直に反応し、その加速が気持ち良く伸びていく感じが良い。相当にスポーティなクルマである。

トランスミッションは、AGSと呼ぶシングルクラッチの2ペダルだ。AGSには変速時に一瞬トルクが抜けるという特性があり、発進からの加速でシフトアップしていくときにはスムーズな加速にならない。シフトアップする瞬間に軽くアクセルを抜いて、ドライバーがタイミング良く操作すれば、多少は変速ショックが緩和されるが、それでも違和感は残る。

ちなみに標準のAGSに対し、ターボRSのAGSは変速時間が20%ほど短縮されていて、Mモードを選んで走ればさらに10%短縮されるという。

シングルクラッチは、スマート やup! などコンパクト なクラスの外国車に採用例のあるトランスミッションで、アルトターボRSのSGSは、その中でも変速ショックが小さくて良くできたシングルクラッチと言える。だが、本当にスポーティな走りを楽しもうとするユーザーからは5速MTが欲しいという声が出るだろう。

スズキは、ターボRSの販売台数が多く見込めないとして、トランスミッションはAGSだけに絞ったとのこと。最近の若いユーザーにAT車限定免許しか持たない人が多いことも、こうした選択になったのだろう。

 

スズキ アルトターボRS価格

■スズキ アルトターボRS価格

・アルトターボRS 2WD 1,293,840円/4WD 1,405,080円

 

 

スズキ アルトターボRS燃費、スペックなど

代表グレード スズキ アルトターボRS
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 3395×1475×1500mm
車両重量[kg] 670kg
総排気量[cc] 658cc
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] 64ps(47kw)/6000rpm
エンジン最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 10.0kg-m(98N・m)/3000rpm
ミッション AGS
JC08モード燃費[km/l] 25.6km/l
定員[人] 4人
税込価格[円] 1,293,840円
レポート 松下宏
写真 編集部

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(レポート:松下 宏

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