トヨタ ヴィッツ新車情報・購入ガイド 魅力的な装備をプラスして、価格上昇を抑えた特別仕様車LEDエディション登場 [CORISM]

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【トヨタ】2015/12/23

モデル末期に入ってきたトヨタ ヴィッツ。そろそろ販売台数面が厳しくなってきた

トヨタ ヴィッツLEDエディション
 トヨタは、コンパクトカーのヴィッツに特別仕様車「F LED Edition」を設定し発売を開始した。

 現在の3代目トヨタ ヴィッツは、2010年12月にフルモデルチェンジした。3代目ヴィッツは、初代と2代目が柔らかなボディラインをもち、可愛らしいスタイルが特徴だったが、大幅にイメージを変えシャープなデザインへと変更された。初代・2代目が女性顧客を意識したデザインだったのに対し、かなりスポーティなスタイルになっている。ヴィッツは、トヨタの顔ともいえるコンパクトカーといいうこともあり、当時26.5㎞/L(10・15モード)という低燃費を実現。ただし、この低燃費は高額なオプションであったアイドリングストップ機能を装着が前提だった。

 期待されデビューしたヴィッツだったが、クルマそのものの評価はあまり高いものではなかった。その理由は、開発中にリーマンショックがあり、その影響で必要以上のコストダウンを迫られたこともあり、走行性能や質感など、あまりほめられたものではなかったのだ。

 トヨタもそれを十分に理解していて、その後、2014年4月に大幅なマイナーチェンジを実施。ハイブリッド車で得たノウハウを使った低燃費の1.3L新開発エンジン(1NR-FKE)を搭載。燃費25.0㎞/L(従来型比+3.2km/L)とクラストップレベルとした。燃費性能だけでなく、ややチープだったインパネ周りの大変更。質感やデザイン性を高めている。さらに、ボディ剛性をアップし乗り心地の向上、静粛性のアップが図られかなり大幅な進化を遂げた。

 そんな大幅に進化したヴィッツだったが、大幅に遅れていたのが自動ブレーキ関連の安全装備。ライバル車が続々と自動ブレーキを装備する中、ヴィッツは放置され続けた。そして、2015年6月に、今ではやや物足りない約30㎞/h以下の低速域限定の自動ブレーキがようやく装備された。装備されていないよりはましだが、ライバル車に対してそれほど優れているところもないので、競争力もない。

 そんな状況なので、ヴィッツの販売台数はモデル末期に入ったこともあり、完全にジリ貧状態となっている。トヨタには、このクラスに圧倒的な販売台数を誇るハイブリッド車アクアがあるので、ある意味しかたの無いことでもある。それでも、自販連の自動車販売台数ランキングでは10位前後を維持できているのは、トヨタの営業力の強さだろう。

トヨタ ヴィッツLEDエディション

泥沼値引き合戦に持ち込めば、お買い得感のある1台になる!

トヨタ ヴィッツLEDエディション
 ただ、販売台数ランキングの順位では頑張っているヴィッツだが、販売台数という視点では、マイナーチェンジ時の販売目標台数8,000台/月を大きく割り込んできたのだ。そこで、なんとか販売台数を上積みするために投入されたのが、今回登場した特別仕様車LEDエディションということになる。

 特別仕様車LEDエディションは、「F」をベースに、LEDヘッドランプセットやメッキ加飾を施したアウトサイドドアハンドルなどにより、高級感をアップ。インテリアは専用ファブリックシート(ブルーブラック&ブラック)を採用したほか、インストルメントパネルオーナメントに布目調フィルム(ブラック)、ドアトリムオーナメントに専用ファブリック(ブルーブラック)を特別装備するなど、上質な室内空間を創出した。さらに、人気のスマートエントリーセットを標準装備した。また、外板色には特別設定色ボルドーマイカメタリックを含む全6色を設定した。

 トヨタ ヴィッツF LEDエディションの価格は、1.3L FF車で1,529,673円。ベースのFが1,448,182円なので、約8万円のアップとなっている。プラスされた装備がスマートエントリーセット46,440円。LEDヘッドランプセットが76,680円。この装備だけでも、約12万円分。ざっくりとだが、12万円分以上の装備が8万円で装着されていることになる。

 その他の細かい装備分をプラスすると、ややお買い得な設定となっているのが分かる。トヨタの特別仕様車は、特別装備分と同等レベルに価格アップする傾向が強いが、このLEDエディションはトヨタ自らが買い得感があるとするだけのことはある。

 ただし、この状態でお勧めかというとそうでもない。このLEDエディションには、低速域自動ブレーキであるトヨタ セーフティセンスCが装備されていない。トヨタ セーフティセンスCは54,000円のオプション。今時、自動ブレーキの付いていないクルマは乗れないので、これを装備すると1.3L FFのLEDエディションの価格は158万円となる。さらに、サイドエアバッグくらいついていないと不安とい人は、42,000円のオプションで選択が可能だ。

 全体的に買い得感があるヴィッツF LEDエディション。これから始まる2~3月の繁忙期には、人気グレードとなることは確実だろう。こうしたお買い得な特別仕様車は、センスの無い営業マンに「元々お買い得なので値引きできません」などと言われることがある。こんな陳腐なセリフを言わせないために、まずはホンダ フィットやマツダ デミオ、日産ノートなどの見積りを先に取ってから商談に望みたい。すでに、ヴィッツはモデル末期。燃費値以外では、競争力も落ちてきている。そうなると、価格勝負に出るしかない状態なので、ライバル車の見積りはかなり有効。あくまで、安い方がいいという姿勢で大幅値引きを狙いたい。泥沼の値引き合戦に持ち込むといいだろう。

トヨタ ヴィッツ 特別仕様車F “LED Edition”価格

■トヨタ ヴィッツ 特別仕様車F LED Edition価格
・1.0L 2WD 1,372,582円
・1.3L 2WD 1,529,673円/4WD 1,637,673円

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(レポート:CORISM編集部

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