BMW ActiveHybrid 3(アクティブハイブリッド3)新車情報 BMWの攻勢第2弾は、瞬発力あるハイブリッド! [CORISM]
ハイブリッドの次はディーゼルも! 3シリーズで、国内セダンマーケットを席巻?
この新型BMWアクティブ・ハイブリッド3は、すでに発売されているBMWアクティブ・ハイブリッド5と同じハイブリッドシステムを搭載したモデルだ。搭載されるエンジンは、3.0L直列6気筒BMWツインパワー・ターボ・エンジン。これに、電気モーターを組み合わせている。最高出力は、システム・トータルで250kW(340ps)というパワーをもち、電気モーターが駆動力をアシストするブースト機能により、僅か5.3秒で時速100kmに達する。エコでありながら、俊敏性も兼ね備える。
ハイブリッドシステムそのものは、アクティブ・ハイブリッド5と同じなので、とくに目新しさは感じないが、1,960kgという車両重量がアクティブ・ハイブリッド3になって1,740kgと220kgも軽量化されているので、燃費も速さも確実にアップする。
また、この車重が減ったことや、専用のセッティングおよびシステム制御が進化したことで、、最長で3~4kmの距離をEV走行することが可能である(最高時速75kmまで)。ドライビング・パフォーマンス・コントロールをECO PROモードに設定すると、時速80km以上の高速走行においても、アクセル・オフ時にトランスミッションが自動的にクラッチを切り、エンジンを停止させた状態で走行することも可能。こういった作動範囲が、アクティブ・ハイブリッド5より広くなったようで、よりモーターを積極的に使える仕様にバージョンアップしている。
JC08モード燃費値は、申請中ということで明らかになっていないが、アクディブ・ハイブリッド5が13.6km/Lなので、10%ほど燃費がアップすれば15.0km/Lという数字になる。クラスは違うが、自然吸気3.5Lガソリンエンジンを使う日産フーガハイブリッドが16.6km/Lで車重1860kg。動力分割式のハイブリッドシステムをもつレクサスGS450hは、自然吸気3.5Lエンジンで18.2km/L、車重1820kgとなっている。
また、この新型BMWアクティブ・ハイブリッド3には、ガソリンモデルには無いダイナミックなスタイリングをさらに強調する「M Sport」が新設定されている。エクステリアでは、専用のフロント・エプロン、サイド・スカート、リヤ・スカートで構成。インテリアには、サイド・サポートがコーナリング時に身体をしっかりと支えるスポーツ・シート(運転席&助手席)、厚みのあるリムと親指がフィットする特徴的な形状により確実なグリップをもたらすマルチファンクションMスポーツ・レザー・ステアリング・ホイール(シフト・パドル付)を装備し、スポーティなドライビングをサポートする。
さらに、オプション設定のアダプティブMサスペンションは、サスペンションのダンピング特性を自動的に制御。起伏のある路面を走行する際にも、常に快適な乗り心地を提供する。また、ドライビング・パフォーマンス・コントロールの走行モードを変更することにより、サスペンションをスポーティな設定と快適な設定に変更することが可能できる。
驚きなのは、価格設定。歴史的な超円高とBMWのヤル気が合体し、ハイブリッド・システムの採用にもかかわらず、先代の直列6気筒エンジン搭載モデルであるBMW 335iセダンと比べわずか13万円の価格アップとなる699万円からとなっている。現行のガソリン車である328iスポーツが586万円なので、その差は113万円と3シリーズの中でも最も高価。元々、335iがかなり高価なモデルだったので、アクディブ・ハイブリッド3が699万円と言われても安いイメージはあまりない。ただ、日産フーガハイブリッドが、約600万円前後なので、BMWとしては随分と頑張ったようにも思える。
BMW3シリーズの場合、売れ筋が320iスポーツなどの価格帯で470万円と400万円台が中心。直6ターボではなく、理想は現行の直4の2Lターボでのハイブリッド化だろう。これで、価格帯が500万円台前半であれば、かなりの競争力をもつことになる。
BMW3シリーズは、このアクディブ・ハイブリッド3の他、ディーゼルエンジン車の投入も予定しているという。価格次第なのだが、ハイブリッド車よりは安価なことは確実。もし、ディーゼル車の廉価グレードが超円高を背景に戦略的価格で400万円半ば程度で導入されることがあるとしたら、コスパはディーゼル車が最も高くなるだろう。BMWアクティブハイブリッド3の登場で、ますます、BMW3シリーズの動向から、目が離せなくなる。
BMW ActiveHybrid 3 ¥ 6,990,000
BMW ActiveHybrid 3 Sport ¥ 7,190,000
BMW ActiveHybrid 3 Modern ¥ 7,190,000
BMW ActiveHybrid 3 Luxury ¥ 7,190,000
BMW ActiveHybrid 3 M Sport ¥ 7,450,000
<BMW ActiveHybrid 3の主な標準装備品>
専用ハイブリッド・スタート/ストップ機能
専用デュアル・エキゾースト・テールパイプ
専用リモート・クライメート・コントロール機能
専用エンジン・カバー
専用エクステリア&インテリアActiveHybrid 3バッジ
専用ドア・シル・プレート(ActiveHybrid 3ロゴ付き)
バイ・キセノン・ヘッドライト(LEDスモール・ライト・リング、LEDアクセント・ライン付)
アダプティブ・ヘッドライト(バリアブル・ライト・コントロール機能、コーナリング・ライト付)
リヤ・ビュー・カメラ
PDC/パーク・ディスタンス・コントロール(フロント&リヤ)
ドラインビング・パフォーマンス・コントロール(ECO PROモード付)
クルーズ・コントロール(ブレーキ機能付)
バリアブル・スポーツ・ステアリング(サーボトロニック付)
コンフォート・アクセス(トランク用スマート・オープナー機能付)
スルー・ローディング・システム(40:20:40分割可倒式リヤ・シート)
ランバー・サポート(運転席&助手席、電動調節式)
オートマチック・エア・コンディショナー(左右独立温度調節機能付)
リヤ・ウインドー・ローラー・ブラインド(電動)
自動防眩ドア・ミラー/ルーム・ミラー
ETC車載器システム(ルーム・ミラー内蔵タイプ)
8.8インチ・コントロール・ディスプレイ
iDriveコントローラー(ダイレクト・メニュー・コントロール・ボタン付)
HiFiスピーカー・システム(205W、9スピーカー)
USBオーディオ・インターフェース
ハンズフリー・テレフォン・システム
TVチューナー
<BMWアクティブハイブリッド3主要諸元>
全長×全幅×全高 右ハンドル仕様車:4,625×1,800×1,440mm
ホイールベース 2,810mm
車両重量 1,740kg
定員 5名
エンジン種類 直列6気筒DOHC BMW ツインパワー・ターボ・エンジン
総排気量 2,979cc
エンジン最高出力 225kW 〔306ps〕 / 5,800rpm (EEC)
最大トルク 400Nm 〔40.8kgm〕/ 1,200-5,000rpm(EEC)
電気モーター出力 40kW 〔54ps〕(EEC)
トルク 210Nm 〔21.4kgm〕(EEC)
システム・トータル最高出力 250kW 〔340ps〕(EEC)
最大トルク 450Nm 〔45.9kgm〕(EEC)
【関連記事】
- ライバル不在といえるほどの完成度! 足かせは軽々500万オーバーの価格か?【BMW328i試乗記】
- 【BMW X5 xDrive35d BluePerformance(クリーンディーゼル車)新車試乗記】 もう、ガソリン車には戻れない麻薬的大トルク
- BMW試乗記一覧
- 長所はあっても欠点はない?【メルセデス・ベンツCクラス試乗記】
- 隙のない完成度と低燃費を誇るハイブリッドシステム【トヨタ カムリ ハイブリッド試乗記】
- 隙がないほどの完成度【VWパサート/パサート・ヴァリアント試乗記】
- 【日産 新型 フーガハイブリッド 試乗記】パワーとエコを両立したフラッグシップの新しい価値観
- ついに、新型マツダ アテンザ公開! 減速エネルギー回生システムi-ELOOP(アイ・イーループ)で、ディーゼル車は20km/Lオーバー?
【オススメ記事】
- フォルクスワーゲン ポロ新車情報・購入ガイド ついに全長4m越えに! 3ナンバー化した6代目新型ポロは、1.0L直3ターボを搭載【ニュース・トピックス】
- 三菱エクリプスクロス試乗記・評価 さすが4WDの三菱! 豪快にリヤタイヤを振りだすような走りも楽しめる絶妙なS-AWCに脱帽!【レビュー】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.6】 日差リーフの実電費チェック! (一般道編)コツコツ電費を稼ぐe-Pedal【評論家ブログ : 日産リーフ】
- メルセデス・ベンツSクラス新車情報・購入ガイド 約20年振りの直6エンジンに、ISGを組みあわせた次世代エンジンを搭載!【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.5】 日差リーフの実電費チェック! (高速道路編)実電費アップは、こだわりの空力性能にあり!【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 三菱エクリプスクロス新車情報・購入ガイド スタイルに走り、装備とスキ無しの完成度を誇るコンパクトSUV。ガソリン車だけしかないことが、唯一の弱点?【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.4】 30歳代クルマ好き女性、初めての電気自動車! その評価は?【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 日産セレナe-POWER新車情報・購入ガイド ついに、シリーズハイブリッドシステムを搭載したセレナ! 5ナンバーミニバン、ハイブリッド車戦争へ加速!!【ニュース・トピックス】
- マツダCX-8試乗記・評価 際立つ運転のしやすさ! こだわりの「躍度」を雪上でチェック!【レビュー】
- 日産テラ(TERRA)新車情報・購入ガイド ナバラベースのSUV中国でデビュー! 日本への導入は?【ニュース・トピックス】
CORISM公式アカウントをフォローし、最新記事をチェック!