メルセデスベンツ日本は5月31日、SUV「Mクラス」に最新クリーンディーゼルエンジンを搭載した「ML350 BlueTEC 4MATIC(ブルーテック・フォーマチック)」を追加した。V6 3.0リッター 直噴ターボディーゼルエンジンと排出ガス処理システム「BlueTEC(ブルーテック)」を搭載。世界でもTOPレベルの厳しさとされる日本国内のポスト新長期ディーゼル排出ガス規制に輸入車SUVとして初めて適合させた。
　今年2月より導入が開始されたEクラス・Eクラスワゴンで既に採用済みのBlueTEC(ブルーテック)は、排出ガスに尿素水溶液「AdBlue(アドブルー)」を噴射させアンモニアを生成。その後SCR触媒コンバーターに通過させることで、有害な窒素酸化物(NOx)の最大80%を無害な窒素と水に還元させるシステムだ。コモンレール・ダイレクト・インジェクションやVNT(バリアブル・ノズル・タービン)ターボチャージャー、最新の自己再生型DPF(粒子状物質除去フィルター)などのテクノロジーとも相まって、粒子状物質(PM)もほとんど排出しない。さらに高効率な7G-TRONIC(電子制御7速AT)との組み合わせなどにより、JC08モード燃費9.4km/L[メルセデスベンツ日本による参考値]の低燃費も記録する。
　メルセデスベンツ「ML350 BlueTEC 4MATIC」の価格は814.0万円[消費税込み]。クローム仕上げの専用フロントグリルやアンダーガード、エグゾーストエンド、専用19インチ5スポークアルミホイール、サイドステップを採用するなどスポーティな外観とし、クリーンディーゼルモデルのプレミアム性を高める。
　このクリーンディーゼルモデルのMクラス、初年度2010年は約200台と少数台数のみが国内導入を予定する。新車購入補助金(エコカー補助金)の対象となる予定だが、残念ながら話題のエコカー減税・免税については輸入台数が少なく型式指定を受けておらず、条件をクリアしない点が惜しい。とはいえ、クリーンディーゼル自動車導入補助金認定の申請も予定しており、決定した場合、一定条件をクリアすれえば1台あたり30～40万円の補助金が与えられる模様だ。　
　かつて旧型Mクラスに存在したターボディーゼルモデルは全体の5割を占める人気を集め、国内の累計で約1300台が販売された。他方、新型 Eクラスのクリーンディーゼルモデルはセダンで2割、ワゴンで5割を占めるなど、他輸入メーカーのディーゼルモデルが出遅れる中で着実にその勢力を広げている。当初の200台という台数は早晩達成しそうな勢いだ。
　なおメルセデスベンツ日本では、正式には決定していないとしながらも、今後さらにクリーンディーゼルモデルの拡大を検討していることを明らかにした。廉価なモデルも含め、大小ラインナップにおいて幅広く導入を検討している模様だ。

代表グレード	メルセデスベンツ ML350 BlueTEC 4MATIC[4WD]
ボディサイズ［mm］（全長×全幅×全高）	4790×1935×1815mm
車両重量［kg］	2290kg
総排気量［cc］	2986cc
最高出力［ps(kw)/rpm］	211ps(155kW)/3400rpm
最大トルク［kg-m(N・m)/rpm］	55.1kg-m(540N・m)/1600-2400rpm
トランスミッション	7G-TRONIC(電子制御7速AT)
JC08モード燃費［km/L］	9.4km/L[※メルセデスベンツ日本計測 参考値]
定員［人］	5人
消費税込価格［万円］	814.0万円
発売日	2010/5/31

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