メルセデス・ベンツSLクラス新車情報・購入ガイド 装備充実&パワーアップが施されながら価格据え置き! [CORISM]

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【メルセデスベンツ】2014/08/10

価格的バリューアップは高評価だが、左ハンドル車中心のラインアップは疑問が残る

 メルセデス・ベンツ は、高級オープンカー である「SLクラス」の装備内容を充実し発売を開始した。

 メルセデス・ベンツSLは、2012年3月に11年ぶりにフルモデルチェンジ。1952年に発表されたガルウィングモデル「300 SL」から始まり第6世代となった歴史あるモデルだ。この6代目メルセデス・ベンツSLは、新開発フルアルミニウムボディシェルが採用されている。前モデルに比べて最大で140kgの軽量化を実現。軽量化することで、低燃費化に貢献すると同時に走行性能も大幅に向上している。

 高価なアルミ素材を使いながら、価格は先代モデルと比べほぼ据え置きという価格もメルセデス・ベンツの戦略。単にSLというスペシャルモデルがもつ付加価値だけでなく、価格的なバリューも高めている。こういった戦略が功を奏して、メルセデス・ベンツ販売好調の要因となっている。

 今回行われた装備変更も、価格戦略の一環であることを感じさせる。メルセデス・ベンツSL350/SL550には、スイッチを押すだけでルーフトップの透過率を瞬時に変更し、クリアモードとダークモードを自在に切り替えることができる「マジックスカイコントロールパノラミックバリオルーフ」を標準装備とした。

 このバリオルーフは、クリアモードでも紫外線や赤外線を効果的に遮断。ダークモードでは、透過率が約1%以下となり、室内の温度を最大で10 ℃程度低く抑えられるというもの。ルーフを閉じたときも、快適な室内空間とすることができる。このバリオルーフは、30万円以上相当のオプションだったが、標準装備化されてもメルセデス・ベンツSLの価格は、従来モデルと同じ。価格的バリューを大幅に高めている。

 そして、メルセデス・ベンツSLのハイパフォーマンスモデルであるSL63 AMGは、大幅にパワーアップされた。最高出力585PSとなり従来モデル比+48PS、最大トルク900Nmで従来モデル比+100Nmとなった。さらに、リミテッド・スリップ・デフを装備し、コーナーリング走行性能および走行安定性を向上させている。大幅なパワーアップと装備が追加されたのにも係わらず、なんと価格は従来モデルから価格据え置きとなっている。

 また、よりAMGモデルの魅力をアップさせるオプション装備フロントスポイラーリップやドアミラーなどにカーボンファイバーパーツを採用した「AMGカーボンエクステリアパッケージ」に、マットブラックペイント/ポリッシュ仕上げのフロント19インチ/リア20インチのAMGマルチスポーク鍛造アルミホイール、AMGパフォーマンスステアリング、専用AMGスポーツサスペンション、AMGドライバーズパッケージなどを加えた「AMGダイナミックパッケージ」が新規オプションとして設定された。

 メルセデス・ベンツの戦略は上手く、バリオルーフなどの人気オプションを標準装備化することで、モデル数を減らすことで生産効率などを上げている。顧客側としてみれば、選択肢は減ることになるのだが、高額なオプションが標準装備された上に、価格が据え置きであるのなら、顧客側の満足度は高い。

 ただし、モデル数を減らすあまりデビュー当初からだが、国内マーケットにあった右ハンドル車がSL350にしか設定がないのは少々いただけない。日本で売る以上、右ハンドルより左ハンドル車のライナップが多いのというもの考え物だ。

メルセデス・ベンツSL価格

■メルセデス・ベンツSL価格
・SL 350 3.5L、V6 左/右 ¥12,240,000
・SL 550 4.7L、V8ツインターボ 左 ¥16,045,000
・SL 63 AMG 5.5L、V8ツインターボ 左 ¥20,365,000
・SL 65 AMG 6.0L、V12ツインターボ 左 ¥31,371,000

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(レポート:CORISM編集部

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