超ラグジュアリーなロードスターも燃費志向【メルセデス・ベンツSL新車情報】 [CORISM]
メルセデスのアルミボディ技術を凝縮した新世代ロードスター
そんなメルセデス・ベンツSLだが、しっかりと時代の時代の要請に合わせゴージャスながら環境対応にも応えている。新開発フルアルミニウムボディシェルは、前モデルに比べ最大で140kgの軽量化を実現した。軽量化は燃費に高い効果を発揮する素材のひとつ。ただし、アルミは高価ゆえに高コストになる。しかし、SL350のみだが価格が前モデルより10万円ほど安い1190万円に設定。これは、事実上値下げともいえるだろう。V6の3.5Lエンジンを搭載するSL350でさえ、パワーは306馬力で最大トルクは370Nmもあるので必要以上のスペック。0-100km/h加速も5.9秒と俊足だ。速さへのプライオリティが、それほど高くないのなら、SL350で豪華なオプション装備で十分だ。
また、軽量化と同時にボディのねじれ剛性が20%向上した。さらに、サスペンション関連部品もアルミ製へとなった。その効果として、乗り心地やハンドリングなどが向上。高級ロードスターらしい卓越した走行性能を実現したという。
エンジンには、この他V8ツインターボ4.7LのSL550が435馬力、700Nm。グレード最速のSL63AMGは5.5LのV8ツインターボを搭載し、537馬力&800Nmというスペックを誇る。この両エンジンとも、若干排気量がダウンサイジング化されながらも旧モデルよりパフォーマンスを上げているのが特徴だ。また、もはや空でも飛びたいのか? とも思わせるAMGパフォーマンスパッケージ装着車は、564馬力と900Nmという驚愕スペックになる。
さらに、すべてのエンジンにアイドリングストップ機能であるECOスタートストップを装備し低燃費対応している。まぁ、これだけの大排気量ゆえに、エンジンを停止するだけでも十分な低燃費効果が得られるということにもなっている。超高級車ということもあるが、良いと判断すれば、アイドリングストップ機能を全車標準にするところは、メルセデス・ベンツらしさでもあり評価されるべきところだ。
また、少々地味だが画期的ともいえる新技術がマジックビジョンコントロールあ。いわゆるワイパーだ。なんとワイパーに複雑なダクトが空けられており、ここからフロントガラスに直接ウォッシャー液が噴射されるのだ。さらに、このウォッシャー液の噴射は、夏/冬/オープントップ走行に適した3つのモードをもち、外気温度や車速、走行状況によってコントロールされているのだ。オープンモード時には、ワイパーが上から下に降りる瞬間に噴射し、車室内に上からの侵入を防ぐというものだ。もちろん、ウインドウの汚れによってもコントロールされる。こういったより効率的にウォッシャー液を使うことで、使用量が半分になり、従来モデルに比べタンク容量を1.7L減らすことができた。つまり、軽量化だ。そしてそれは、低燃費化にも貢献する。なんとも、合理的。このシステムの効果を理解した時、思わずその昔、教習所で教わった「無駄なものをクルマに積むと燃費が悪くなる」ということを思い出した。1千万円オーバーのクルマを買う層が、こういった細かい部分の燃費を気にするかという疑問はともかく、乗員の快適性と環境・燃費について、徹底的に掘り下げて製品化した姿勢が、自動車メーカーとして素晴らしい。ただし、SL350以外は、すべて左ハンドル車のみというのがいただけない。
<メルセデス・ベンツSL価格>
・SL 350 BlueEFFICIENCY ¥11,900,000
・SL 550 BlueEFFICIENCY ¥15,600,000
・SL 63 AMG ¥19,800,000
このメルセデス・ベンツSLは、新型車の発表と同時に70台の限定車メルセデス・ベンツSL550ブルーエフィシェンシー・エディション1を同時に発売。特別色にAMGスポーツパッケージを組み合わせ、内装は最高品質のナッパレザーを採用したモデルになっている。
<メルセデス・ベンツSL550ブルーエフィシェンシー・エディション1特別装備>
■外装
・AMGスポーツパッケージ
・ Mercedes-Benzロゴ付ブレーキキャリパー& ドリルドベンチレーテッドディスク[フロント・リア]・ AMGスタイリングパッケージ[フロントスポイラー・リアスカート]
・チタニウムグレーペイント19インチAMG5スポークアルミホイール
・マジックスカイコントロールパノラミックバリオルーフ
・“Edition 1”エンブレム
■内装
・designo クラシックレッドツートンステアリング
・チェッカーフラッグデザインメーターパネル
・“Edition 1”専用フロアマット
■価格
・17,300,000円(70台限定)
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