先代のイメージを受け継ぎつつ存在感の増したフォルム
実質、日産のフラッグシップとなるのが、セドリック/グロリアの血統を受け継ぐ高級セダン「フーガ」だ。初代フーガは、それまでのセドリック/グロリアからの大いなる変身ということで話題になったものだが、2代目に関して初代が作り上げたフーガ感をうまく昇華させ、熟成しているといっていいだろう。
まずは見た目から。相変わらずひと目見てフーガとわかるキャラクターではあるが、先代には存在感の薄さがあったのも事実。それを解消すべく、全高は低く、全幅は逆にワイドに。そしてフェンダーの張り出しを強く取ったり、国産車純正装備としては初の20インチホイールもそのまま継承するなどして、ドッシリとした印象をうまくプラスしている。
存在感という点ではかなりアップしたと思うが、少々、スカイラインと被る部分が出てきてしまったのは気になるところだ。まぁ、どちらにしても、本来日産が得意とする硬派なセダン作りという点では不満はないのだが。
まずは見た目から。相変わらずひと目見てフーガとわかるキャラクターではあるが、先代には存在感の薄さがあったのも事実。それを解消すべく、全高は低く、全幅は逆にワイドに。そしてフェンダーの張り出しを強く取ったり、国産車純正装備としては初の20インチホイールもそのまま継承するなどして、ドッシリとした印象をうまくプラスしている。
存在感という点ではかなりアップしたと思うが、少々、スカイラインと被る部分が出てきてしまったのは気になるところだ。まぁ、どちらにしても、本来日産が得意とする硬派なセダン作りという点では不満はないのだが。
上級セダンらしい質感に加え、存在感が大幅に増した。ボンネットの形状も立体的で、フーガらしい個性が感じられる。
フロントからリヤにかけての伸びやかなラインがとても美しい。リヤバンバーも塊感のある形状が与えられている。
大きなフロントグリルは、高級車らしい存在感のあるもの。ツリ目のヘッドライトでスポーティさも演出されている。
先代モデルと同じくLED式のリヤコンビランプを採用する。だがイメージはだいぶ異なり、上質感がプラスされている。
新型フーガのタイヤは18インチが基本。高級車らしいしなやかな乗り心地と、スポーティなハンドリングが楽しめるはずだ。
370GTタイプSには20インチの大径タイヤが標準装備される。ブレーキも対向4ポッドで、効きとコントロール性を追求。
和のテイストを取り入れた上質なインテリア
ボディサイズ拡大はもちろんパッケージングにも有利に働いている。とくにリヤシートは全方位的にゆったりとしたスペースが確保され、サルーンテイストもしっかりと確保している。また注目すべきは各部の質感がさらに大きく向上していることで、先代がアルミパネルが話題になったが、新型ではさらに木目に銀粉を刷り込むという和な技術を取り入れている。
これは蒔絵にヒントを得たモノのようだが、単なる木目ではなく、光りの加減によってきらめくなど、独特な風合いを見せてくれる。車内の質感向上に大いに貢献しており、全体を見渡し、さらにシートに腰を下ろした限りでは、クラウンやマークXといったトヨタ的高級車造りよりもレベルは高いといっていいかもしれない。もちろん好みも多分にあるのかもしれないが。
これは蒔絵にヒントを得たモノのようだが、単なる木目ではなく、光りの加減によってきらめくなど、独特な風合いを見せてくれる。車内の質感向上に大いに貢献しており、全体を見渡し、さらにシートに腰を下ろした限りでは、クラウンやマークXといったトヨタ的高級車造りよりもレベルは高いといっていいかもしれない。もちろん好みも多分にあるのかもしれないが。
インテリアの質感は大きく向上した。トヨタ車的な高級感とはまた違った雰囲気で、独特の高級感を味わうことができる。
フロントシートまわりはゆったりとしており、快適なドライブが楽しめる。シートのサポート性も高く、疲労感も少ない。
ボディサイズの拡大とパッケージングの見直しにより、ゆとりが増している。リヤシートの快適性は、大幅に高められた。
メーターは最近の日産車に共通のイメージでデザインされている。インフォメーションディスプレーの表示も見やすい。
フロントシートの背もたれにもスピーカーが装着されている。これにより、より高い音質で音楽を他の済むことができる。
先代ティアナからお馴染みとなった助手席オットマンを装備。長時間のドライブでも疲れにくく、快適性を高めてくれる。
インパネまわりの質感は大幅に向上した。デザインだけでなく操作のしやすさも考えられており、実用性の高さも文句なし。
蒔絵からヒントを得たという本木目パネルは、銀粉を刷り込んだ独特のもの。光の加減できらめく様子は、とても美しい。
トランクは開口部も広く、十分な容量が確保されている。トランクスルー機構も備えており、使い勝手はとてもいい。
ATの多段化とエコペダルの採用で燃費も向上
搭載されるエンジンは2.5リッターと3.7リッターのV6で、初代で途中追加された4.5リッターV8はない。またミッションは7速化され、ATの多段化では遅れを取っていた日産だが、ここに来て他社と同一ラインに並んだ。足回りには、お得意のマルチリンクを新設計。ショックをこれまた新開発のダブルピストンタイプにするなど、熟成が図られているようだ。
さらに注目は安全性やエコに関する新技術を豊富に採用している点で、VDCシステムをベースにスムーズなコーナリングを実現する「コーナリングスタビリティアシスト」。ナビと連動してコーナー進入時に減速操作をアシストする「インテリジェントペダル」といった世界初の装備を始めとして、LDP(車線逸脱防止シエンシステム)などの従来からの安全技術も採用されている。またエコではアクセル踏力を制御してエコ運転を支援する「エコペダル」も世界初の装備となっている。
さらに注目は安全性やエコに関する新技術を豊富に採用している点で、VDCシステムをベースにスムーズなコーナリングを実現する「コーナリングスタビリティアシスト」。ナビと連動してコーナー進入時に減速操作をアシストする「インテリジェントペダル」といった世界初の装備を始めとして、LDP(車線逸脱防止シエンシステム)などの従来からの安全技術も採用されている。またエコではアクセル踏力を制御してエコ運転を支援する「エコペダル」も世界初の装備となっている。
フーガに搭載されるエンジンは3.7リッター(写真)または2.5リッターのV6となる。回転フィールも滑らかで、好感が持てる。
多段化の遅れていたミッションは7速ATとなり、ライバルへの対抗力も増した。変速は滑らかで上質な走りが味わえる。
走行モードの切り替えスイッチを装備している。エコモードにすれば、自然と燃費のいい走りができるという優れものだ。
代表グレード | 日産 フーガ250GT |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4945×1845×1500mm |
車両重量[kg] | 1700kg |
総排気量[cc] | 2495cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 225ps(165kw)/6400rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 26.3kg-m(258N・m)/4800rpm |
トランスミッション | 7速AT |
10・15モード燃費[km/L] | 12.2km/L |
定員[人] | 5人 |
消費税込価格[万円] | 4,273,500円 |
発売日 | 2009/11/19 |
レポート | 近藤暁史 |
写真 | CORISM編集部 |
(レポート:CORISM編集部)
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